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カウンターで大興奮!! 西麻布「ジ・イノセント・カーベリー」で和牛の食べ比べ

大滝美恵子

大滝美恵子

フードライター&エディター、ラジオコメンテーター。横浜生まれ。「Hanako」からスタートし、店取材を続けること20年。料理の基礎知識を身に付けたいと一念発起、27歳で渡仏。4年の滞在の間にパリ商工会議所運営のプロフェッショナル養成学校「フェランディ校」で料理を学び(…かなりの劣等生だったものの)、フランス国家調理師試験に合格。レストランはもちろん、ラーメンや丼メシ、スイーツの取材にも意欲を燃やし、身を削って(肥やして!?)食べ続ける毎日。

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肉

 

テレビでも雑誌でも食のテーマは肉、肉、肉…。

肉がブームといわれるようになって久しいです。

 

繁華街でも「A5ランク」、「松阪牛」、「黒毛和牛」、「一頭買い」などという看板がいたるところに踊り、見ているだけでOurAge世代は、若干、食傷気味!?

 

でも、タンパク質や鉄分を含む肉が健康や美容にいいといわれるのは「赤身肉&熟成肉のヒ・ミ・ツ」などOurAgeの連載を読んでもわかる通り。

 

今日は大人におすすめしたい、とっておきの肉の専門店を紹介します。

和牛を知り尽くしたスペシャリストによる国産黒毛和牛専門店

 

実は私、料理屋でカウンターに座るのが苦手です。なぜなら、板前さんやシェフの存在を意識してしまって、食べた後のリアクションや連れとの会話の内容をとても気にしてしまうから。「グルメ番組の芸人かい!」とツッコまれそうですが、自意識過剰なのは昔から(苦笑)。いろいろ損することもわかっていますが、おいしいものを心底、味わうために、テーブル席を選ぶことも多いです。

そんな私がカウンターに座り、邪念を忘れ、ラスト1秒まで目の前の料理にのめり込んでしまったのが、西麻布「ジ・イノセント・カーベリー」。

冷蔵庫

夜のみの営業なので、このセラーに明かりが点るのは夜になってから。パン屋さんかと間違えて入ってきた人もいたらしい。

 

 

道路からも覗ける店内のセラーには、国内各地から取り寄せた和牛がずらり。神戸牛、松阪牛、近江牛という世界にも名だたるブランド牛の、さらにランクや産地、状態を厳選した部位はもちろん、ブランド名だけに頼らない、目利きだからこそ選べる希少な和牛も揃っています。

 

 

「神戸牛専門店」や「和牛一頭買い」などというこれまでの肉料理店とは違った、本当に言葉通り、国産の(WAGYUといっても外国産も存在する)、和牛の(吟味を重ねて選ばれたものだけ)、専門店(仕入れも調理も匠と呼ぶにふさわしい人が行っている)なのです。

 

 

「ジ・イノセント・カーベリー」はWAGYU RESTAURANT(焼肉店)とWAGYU LABO(和牛研究所)のダブルコンセプト。普通の焼肉店のように赤身や霜降り、ホルモンをオーダーして、仲間とテーブル席で焼いて食べるのもそれはそれは格別ですが、今回、紹介するのはカウンターでいただく新メニュー、WAGYU LABO MENU「シェフズ テーブル」1名¥12,000(2名より、要予約。その日の仕入れによって肉が変わります)。

 

カウンター

いろいろと比較、検討したうえで、一番、肉がおいしく焼けるのはこの長方形のガスコンロだったとシェフ。L字型になっているカウンター。もちろんテーブル席、個室の用意もある。

 

どんな驚きと感動がカウンターで私を待っていたか、次のページでお伝えします。

寿司屋にあるのに肉料理屋にカウンターがないのはなぜ?

 

WAGYU LABO MENUを予約した客が座るのは、ブッチャー・ラボ(肉の切り分け専用のスペース)横のオープンキッチンに面したカウンター。岡田賢一郎シェフと言葉を交わしながら、料理を待ちます。

 

とはいっても、別に時候の話をするのでも芸能人の噂話をするのでもありません。自然に目の前の肉、その作業に対して、質問が湧いてきます。だって、普通、こんなに至近距離で肉の調理を見る機会はないんですから。

 

シェフ1

シェフ2

撮影用だからという訳ではなく、まな板のうえは常に清潔な状態。見ていて不快な気持ちになることは一度もナシ。

 

「寿司屋にカウンターはあるのに、肉料理屋に作業の見えるカウンターがないのは不思議じゃありませんか?」。

 

そう言って、目の前で大きな塊肉を切り分けていく岡田シェフ。新作のシグニチャーディッシュ「WAGYU ステーキタルタル」は、赤身のうちもも肉を叩いてペースト状にし、様々な薬味といただく料理です。

 

「繊維を伸ばすようにして、包丁を入れていきます。ほら、切ったところから、赤く変わっていくでしょう? (薄くスライスした肉を叩きながら)こうして空気を包ませて、命を吹き込んでやるんです」。

 

客の顔を見てから肉を切り出し、その包丁の入れ方は赤身の弾力とねっとりした食感を最大限に引き出せるように工夫を凝らすとのこと。ちょっと詩的な岡田シェフの説明を聞いているのも、とても楽しいのです。

 

合わせるのはコリアンダーのペースト、醤油漬けの卵黄、ゴルゴンゾーラチーズ。ストレートに肉がおいしいのはもちろん、赤身と脂身が一緒にとろけていくこの感じ…。たまりません、至福です。

タルタル

ハンドスライスした肉を包丁で叩いてのばし、天然塩とオリーブオイル、セルフィーユ(ハーブ)でシンプルに味付け。まずそのままで、ひと口。そして薬味とのマリアージュを楽しむ。役所からきちんと許可を受けているので、生肉も安心して食べられる。

 

 

私がうかがった日のメニューは、RAW和牛(3種類の和牛の異なる部位を生肉で楽しむ)、和牛トロ刺の松前和え、口直しの春菊のスープ、A5ランク和牛の部位(もも肉)の食べ比べ、和牛3種の口溶け(融点)の食べ比べ、そして新作のステーキタルタル。〆にガーリックチャーハンとテールスープ、デザートがつきます。

 

箱入り肉

今日のコースで使われた和牛。塊の状態で見比べると、肉に違いがあることがよくわかる。

 

肉の優劣を決めるという融点の違いについて教えてもらったり、大きな塊のどの部分がハラミなのかを示してもらったり、40ケ月以上も飼育される希少な鹿児島県産の花乃牛を初めて食したり。

 

いままで知らなかった和牛の魅力を見せられながら、ときに科学の授業を受けているような、シェフの肉への熱い思いをギター演奏のロックで聴いているような、楽しく美味なる夕べでした。

 

ぜひ、普段、あまり食に興味がないという男性パートナーを連れていっていただけたらと思います。実験が好きだった子どもの頃のワクワクする気持ちを思い出せるかも!?

ジ・イノセント・カーベリー

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