HAPPY PLUS
https://ourage.jp/healthy_gohan/142173/

雪国の知恵が詰まったグルメ探訪・今成漬物店~新潟県・六日町~

石井宏子

石井宏子

温泉ビューティ研究家・トラベルジャーナリスト
温泉旅で心も体もきれいになる
“ビューティツーリズム”を提唱。
トラベルジャーナリストとして取材執筆・
温泉の講演などで、年200日全国を旅する。

記事一覧を見る

雪国の知恵が詰まったグルメ探訪・今成漬物店~新潟県・六日町~

 

地域の気候風土から生まれた昔からの食文化、食の知恵を次世代に残していきたいと、始まった「A級グルメプロジェクト」。A級とは、高級食材ということはなく、本当に大切に残していきたいものという意味。そのプロジェクトのスタートの地である雪国観光圏を旅しました。

最初に立ち寄ったのは六日町の商店街。暖簾をくぐって小さなお店に入るとふんわりと粕漬けの香りが漂います。古くからこの地で粕漬けを作っている今成漬物店は103年前に創業。間口は小さいのですが、その奥には200年を超える蔵があり、そこで全て手作りで昔ながらの粕漬けをつくっています。

使うのは銘酒「八海山」の純米吟醸の酒粕のみ。これを蔵の中で半年から最長2年ほど寝かせます。「蔵の中は、年間を通じて温度が19℃ほどと一定なので、ゆっくりといい具合に熟成するんだよね」と秘密を教えてくれました。それに国産の塩と国産の砂糖、粕漬けにはそれだけしか使いません。

生漬(きづけ)、中漬(なかづけ)、本漬(ほんづけ)と3回漬け込みます。1回目は塩漬けで、それぞれの素材の持つシャキシャキとした食感を生み出すのはここが勝負。次の中漬はその塩を酒粕で抜くという贅沢な手法。素材の味わいが抜けないように水ではなく酒粕を使うのが今成漬物流。この日は2回目の中漬の作業中でした。

一番人気の錦糸瓜。本漬の樽をそっと開けて見せていただきました。そうめん南瓜などとも呼ばれる伝統野菜で、ほろほろと糸のようにほぐれていく食感が溜まらない美味しさ。「山家漬」はこの錦糸瓜と、越瓜(コシウリ)、巾着茄子などの魚沼の地野菜や、胡瓜、わらびの詰め合わせ。

女将さんがいらっしゃる時にお時間が許せば、蔵屋敷のご自宅で試食をさせてくださいます。(事前にお電話で予約)。歴史を刻んだ美しい場所で、江戸時代からの器でいただく粕漬けのお味は格別です。

口に入れた瞬間から広がる酒粕の風雅な香り、ほろほろと糸のようにほぐれていく錦糸瓜の食感、シャキシャキとした絶妙な歯ごたえが残るわらび、ぎゅっと味わいが凝縮した胡瓜、ジューシーな旨みが染み出す巾着茄子、パリパリと心地よい噛み心地の越瓜。どれもこれも美味しくて、いただいているうちに酒粕でほんのりいい気分。「あー。これと白いごはんがあったら、もう何もいりません」と、思わず叫んでしまいます。

 

今成漬物店

http://ag304.jp/kakou/yamayazuke/

 

 

公式Website  http://www.onsenbeauty.com

ブログ「地球まるごと温泉ビューティ®」 http://ameblo.jp/onsenbeauty/

facebook・石井宏子 http://www.facebook.com/onsenbeauty

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

やや無骨な名前とは裏腹に、上品で優しい芋焼酎! 原日出子さんの簡単おつまみもご紹介中です

やや無骨な名前とは裏腹に、上品で優しい芋焼酎! 原日出子さんの簡単おつまみもご紹介中です

PR
<前の記事

<前の記事
第88回/曲家の古民家はスウェーデンのゲストハウス?!~福島県・南会津町~

次の記事>

次の記事>
第90回/駅舎喫茶、太宰弁当、乗ってオイシイ津軽鉄道~青森県・五所川原~

この連載の最新記事

伊豆半島を味わう美食の招待状 静岡県・湯ヶ島温泉 アルカナ イズ

第108回/伊豆半島を味わう美食の招待状 静岡県・湯ヶ島温泉 アルカナ イズ

潮風を浴びて深呼吸と島ごはん~沖縄県・竹富島~

第107回/潮風を浴びて深呼吸と島ごはん~沖縄県・竹富島~

台湾の温泉で山形に出会う?!~台湾・礁渓温泉・山形閣~

第106回/台湾の温泉で山形に出会う?!~台湾・礁渓温泉・山形閣~

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル