毎日がワクワクとまではいきませんが、根が楽しいもん好き、おいしいもん好きのミーナ、仕事量の割りには至って元気。あ、これおいしい！これ楽しい！と思えるのがいいのかも。そして、旅が何よりも好きなので、次はどこへ行こうか？とあれこれ妄想するのが、一番の元気のモト。元気じゃないと、旅行には行けませんもの。
本気のワクワクを見つけること！
心が潤うと、すべてがイキイキ見違える
心が乾きはじめたら、見た目も一気に老けてしまいます。つねに前向きに、好きなことに挑戦するのは、後半の人生をより充実させるための秘訣。それは今までの趣味の延長線でもいいし、まったく新しいジャンルでもいい。できる限り〝本気〞で取り組むことで、毎日がワクワクと充実したものに。「今さらやっても…」「この年齢で…」と思わずに、何歳からでも〝遅い〞ことはありません。
いつまでも潤っていたいのは心も同じ。ここでは、OurAge世代になってから新しいことに挑戦し、いつまでも輝き続ける、３人の女性それぞれを２回に分けてレポート。ワクワクする心を忘れない…それが、究極のエイジングケアです。
今回は、常に挑戦する気持ちを忘れずに輝き続けている杉本伸子さんの、夢実現に至るまでに乗り越えてきた大きな転機についてをご紹介します。
葉山に移住し、独自のブランド設立。
OurAge世代にうれしいおしゃれを提案！
東京から葉山へ。それを機に犬を家族に迎え、自然を感じる場所で、オリジナルブランドのショップをオープン。
杉本伸子さん Nobuko Sugimoto
アイテムはワンピース、ブラウス、ボトムス、スウェット類のほか、ハンカチや小物入れなどの雑貨も。手に持っているのは、大胆な色と柄が魅力の北欧のファブリックを使った、2015年春の新作ワンピース
profile
1961年生まれ。「HAYAMA SUNDAY」オーナー。文化服装学院アパレルデザイン科卒業。大手アパレルメーカーのチーフデザイナーを経て、2006年にブランド設立。近著『自分スタイルの服作り』（文化出版局）が好評発売中
２度の転機で
夢が大きく飛躍！
神奈川県の逗子駅からバスで約20分。長者ヶ崎の海を目の前に感じる場所に、杉本さんの店はあります。広いウッドデッキに、愛犬サンデーをかたどったロゴが目印！
杉本さんが東京から葉山に引っ越してきたのは、今から10年前。長年勤めた大手アパレルメーカーを退社し、それを機に憧れの湘南への移住を決意。
「茅ヶ崎から葉山まで、広範囲で物件を探した結果、落ち着いたのが、若い頃よく遊びに来ていた葉山・一色にある、広い庭のある米軍ハウスでした」（杉本さん）
ほどなくして、茶色のラブラドールのサンデーが家族に加わり、夫と「２人＋犬」の葉山生活がスタート。しばらくは、大手海外ブランドの契約社員としての仕事をしつつ、２００６年に独自のブランド、ハヤマサンデーを立ち上げます。愛犬サンデーをブランド名とロゴに起用し、大人のカジュアルウエアと生活雑貨を展開。
「ほかの仕事をしながらだったので、はっきり言って、かなりのんびりモードでの取り組みでした（笑）」
そんな日々に転機が訪れます。仕事をしていた海外ブランドが日本から撤退。杉本さんは職を失うことに。これは神さまからの『自分のブランドに真剣に取り組みなさい』というメッセージと受け取り、それから本腰を入れるようになったのです。
「自分が本当に着たい服に絞り、ターゲットは40〜50代の女性。この世代は目が肥えているので、いい生地としっかりした縫製で、ディテールにもこだわりを。体型を上手にカバーし、シンプルでいてかわいらしさのあるデザインを心がけています」
商品を地元のショップに置いてもらったり、葉山芸術祭などのイベントにも積極的に出展。実家が経営する縫製会社に協力してもらい、価値ある一点物を提案し続けて、徐々に名前が知られるように。
細部にこだわり、
自分が着たい大人のウエアを作りたい
海と山の自然豊かな葉山の生活から生まれた、大人の女性のためのウエア。上質な素材で日本の熟練した職人が縫製。トラッドをベースに、甘くなりすぎないかわいらしさ、さりげなく体型カバーをしてくれるデザインが魅力
そして、さらなる転機が！ 借りていた葉山の家が、建て替えのため立ち退きを余儀なくされ、それを機に、２０１３年７月、引っ越し先の新居の１階に店舗を構えたのです。
すると、次々とうれしい仕事が舞い込んできました。それは、型紙付きでエッセイ仕立てにまとめた著書、『自分スタイルの服作り』の出版。デパートからも声がかかり、銀座三越に期間限定でショップを出し、伊勢丹新宿店では、デザイナー５人展への出展を果たしました。
２度の転機を経て、ここ３年ほどで大きく飛躍。一見、マイナスなでき事も、それを好機に変えてしまうのは、まさに杉本さんの人徳と実力、そしてバイタリティがあってこそ。
「20代の頃は、まさか自分が50歳を過ぎても服飾デザイナーを続けているとは思ってもいませんでした。いくつになっても、その年齢のニーズがあるものです。新しい作品のアイデアが次々と浮かび、ワクワクする気持ちとまわりでサポートしてくれる人たちへの感謝の気持ちでいっぱいです」
新たな試みは、ワンランク上の新ブランド「N2（エヌドゥー）」の立ち上げ。上質なビンテージ生地を使ったワンピースなど、大人のおしゃれ心をくすぐる作品ぞろい。憧れの湘南生活をベースに、杉本さんの挑戦はまだまだ続きそうです。
スウェーデンのプロダクツデザイナー、オーレ・エクセルのポスターの柄を生地に
着やせ効果抜群のスウェット
キラキラしたゴールドの糸を使用した手編みのポーチ
HAYAMA SUNDAY
２階のリビングからは海が、屋上からは富士山も望めるすばらしいロケーション
DATA
神奈川県三浦郡葉山町下山口1820-18 ☎046-897-6368
営業時間 11：00～17：00
㊡HPで要確認
http://hayamasunday.com
次回は、杉本伸子さんの元気の素ともなっている、ワクワク生活の中での一健康法をご紹介します。
撮影／有人 取材・原文／山村浩子
