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現代人は呼吸のし過ぎ!?呼吸の回数が増えすぎると…/根来秀行さん× 南果歩さん「病まないための細胞呼吸レッスン・2」

根来秀行

根来秀行

1967年、東京都生まれ。医師、医学博士。この連載から生まれた『ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来の特別授業 病まないための細胞呼吸レッスン』『ハーバード&パリ大学 根来教授の特別授業 「毛細血管」は増やすが勝ち!』(いずれも集英社)が好評発売中。ハーバード大学医学部客員教授(Harvard PKD Center Collaborator, Visiting Professor)、ソルボンヌ大学医学部客員教授、奈良県立医科大学医学部客員教授、信州大学特任教授、事業構想大学院大学理事・教授。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など多岐にわたり、世界の最先端で臨床・研究・医学教育にあたる。

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根来教授の『ハーバード&ソルボンヌ大学Dr.根来の特別授病まないための細胞呼吸レッスン』を読んで、「目からウロコがボロボロ落ちた!」という南果歩さん。
根来教授の手ほどきを受けながら、細胞呼吸を効率よく働かせる呼吸法にトライしました!

 

 

Dr.negoro_photo

(C)KEITA HAGINIWA 2020

 

【右】南 果歩さん

 Kaho Minami
1964年生まれ。’84年、映画『伽倻子 のために』で主演女優デビュー。以降、 映画、ドラマ、舞台で活躍。2015年に映画『MASTERLESS』で全米デビュー。近作に、ドラマ「定年女子」、現在放送中の大河ドラマ「麒麟がくる」、 映画『オー・ルーシー!』『ブルーアワーにぶっ飛ばす』など。今後の公開 待機作に映画『ミス オオサカ』『脳天パラダイス』がある

 

酸素をいっぱい吸っても細胞に届かない!?

 

根来 では早速、全身の細胞に酸素を行き渡らせる「4・4・8呼吸法」をやってみましょう。

 

 お願いします!

 

根来 まず鼻から息を吐き切ってください。
鼻から自然に息を吸い込み、4秒かけてお腹をふくらませていきます。
次に4秒息を止め、8秒かけてお腹をへこませながら鼻から息を吐く。
これを4回ほど繰り返します。

 

 あ、目がパッチリして、視界が開けた。体も温まってきました。

 

根来教授から4・4・8呼吸法を教わっている果歩さん。「酸素が運ばれて、細胞が呼吸している感じがします!」

 

根来 腹式呼吸は横隔膜を使いますが、横隔膜にはリラックスを促す副交感神経のスイッチがあるんです。副交感神経が優位になると毛細血管が開くので、血流もよくなるんですよ。

 

 冷え性の私にピッタリ。息を止めるのがポイントですね。

 

根来 息を止めることで、血中の二酸化炭素を増やすんです。
実は、細胞呼吸を促すのは酸素ではなく二酸化炭素。酸素の運び屋・赤血球が、
細胞に酸素を受け渡す際に、一定量の二酸化炭素が必要になります。
血中に二酸化炭素が少ないと、赤血球は酸素を抱えたまま血管内をぐるぐる回ることに。

 

 目からウロコ!必要なのは酸素だけで、二酸化炭素は不要だと思い込んでいました。

 

根来 現代人は呼吸のし過ぎで、血中二酸化炭素が不足ぎみ。酸素はむしろ体内で余っていて、その一部は活性酸素になり、細胞を傷つけたりします。

 

 呼吸のしすぎは、呼吸が浅い人が増えているから?

 

根来 ハイ。特にスマホやパソコンを操作するときは前傾姿勢になるため、気道やお腹が圧迫され、口呼吸や肺の上のほうだけ使った浅い胸式呼吸に陥りやすいのです。
呼吸の回数が増える分、二酸化炭素はどんどん体外に吐き出され、酸素が全身に行き渡らず、細胞呼吸の効率も低下していきます。

 

 呼吸という日常的に繰り返されている行為の中に、体質改善のカギが潜んでいたことに驚きました。しかも、こんなシンプルなやり方でいいなんて。

 

根来 高級な美容液より、確実に効果がありますよ。

 

 今日から毎日やります!

 

南果歩さんの細胞呼吸実習 ビフォーアフター

 

Before

Dr.negoro_photo

(C)KEITA HAGINIWA 2020

Dr.negoro_data

 

「4・4・8呼吸法」を習う前に根来教授開発のアプリ(非売品)で自律神経の状態を測定。自律神経のトータルパワー(総合力)は725。50代の平均が800〜1000なので少し低め。前日の夜は飲み会で4時間睡眠だったのが足を引っ張ったか!? 血管年齢は実年齢と同じ55歳。

 

After

Dr.negoro_photo

(C)KEITA HAGINIWA 2020

Dr.negoro_data

 

数回実践しただけなのに、自律神経のトータルパワーが797にUP。血管年齢も1歳若返った! 1カ月続けたらグンと改善すると根来教授が太鼓判。「横隔膜を緩めてリラックスをもたらすので、緊張したときや、寝る前にオススメ。青学駅伝チームの選手や原晋監督も実践しているんですよ」

 

 

ハーバード&ソルボンヌ大学 Dr.根来の特別授業 

病まないための細胞呼吸レッスン

根来秀行 本体1300円+税

最先端医療の現場で活躍する根来教授が、細胞に正しくアクセスする方法を伝授。「最新科学に裏打ちされているメソッドが、日常の中でできることばかりでビックリ」と南果歩さんも大絶賛。健やかなるときも病めるときも、必ず役立つ健康バイブルです。

 

南果歩さんの細胞呼吸レッスンも次回でいよいよ最終回。お見逃しなく!

 

撮影/萩庭桂太 スタイリスト/松本人美 ヘアメイク/国府田圭 構成・文/石丸久美子

 

 

 

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