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よい姿勢はカラダを「緊張させる」のではなく「緩める」ことが大切/姿勢がよくなる「魔法のフレーズ」<基本の考え方>

「姿勢をよく!」…と言われて、無理やり背すじを伸ばしていませんか? 実は姿勢を改善するには、そのキバリが逆効果。先入観をなくして、体と心を緩めることから始めるのが正解! 姿勢がよくなる3つのポイントをご紹介します。

 

お話を伺ったのは

大橋しんさん 理学療法士

大橋しんさん
Shin Ohashi

1978年生まれ。理学療法士、アレクサンダー・テクニーク国際認定教師。フローエシックス代表。救急病院や整形外科クリニックで特命理学療法士を務め、2020年にリハビリと太極拳を中心としたスタジオを開設

 

頑張らないほど姿勢はよくなる!

「私たちは子どもの頃から、『背すじを伸ばして!』『シャキッとしなさい!』…そんな言葉を幾度となく言われてきたものです。実はその無意識に心身を緊張させて、固めてしまうことが、姿勢をくずす大きな原因です」と、理学療法士でアレクサンダー・テクニーク国際認定教師の大橋しんさん。

 

「例えば、ストレスフルな状況に直面したとき、多くの場合、体にグッと力を入れて乗りきることが多いものです。こうした心身の緊張が続くと、やがて体の歪みやこりとなって蓄積され、『悪い姿勢』は出来上がります。

 

『よい姿勢』とは、見た目が美しいだけでなく、ラクで心地よく、疲れにくく、動きやすいことが条件だと考えます。その姿勢を手に入れるには、『しっかりする』だけではなく、体を『ふんわりさせる』ことが重要です」

頑張らないほど姿勢はよくなる! イメージイラスト

大橋しんさんがベースにしているアレクサンダー・テクニークとは「無意識にしていることをやめて、体の使い方を見直す」学習法。欧米では医療や芸術の分野などで幅広く活用されています。

 

ここでは、この考えを元に大橋しんさんが導き出した「『魔法のフレーズ』をとなえてイメージするだけで、心身の緊張が緩み、ふんわりと『ゆらぎ』のある体に導く方法」を紹介しています。自然と姿勢がよくなり、体の痛みまで解消する、最強のメソッドなのです。

 

次の3つのポイントを把握して、次回から紹介する1~10のフレーズをとなえてみましょう。声に出すことが大切です。気に入ったものひとつでもOK!

 

Point 1
しっかりしたいときほど力を抜く

「多くの人は『姿勢よく!』と言われると、体に力を入れて背すじを伸ばします。実はその逆で、力を抜いて、心身が『ゆらぐ』ことが大切です。水の上で全身の力を抜けば浮きますが、力みがあると沈みます。

 

それと同じように、波に身をゆだねるイメージが大切です。『ゆらぐ』と聞くと不安定さを感じますが、実はとても安定した強さがあります。その感覚をつかみ、まずは立ち姿勢でも座り姿勢でも、『力を抜く』ことから始めてみてください」(大橋しんさん)

しっかりしたいときほど「力を抜く」

Point 2
姿勢の急所を知っておく

「『姿勢の急所』とは頭蓋骨と背骨(頸椎)が接している部分で、医学用語では環椎後頭(かんついこうとう)関節といいます。ちょうど頰骨の出っ張りの下の奥、両耳の穴の真ん中あたりで、アレクサンダー・テクニークで最重要視しているところ。

 

この『姿勢の急所』に頭をのせ直すために、やや前から拾い上げるように、頰を人差し指、中指、薬指の3本で軽く押さえて、この関節を意識します。魔法のフレーズをとなえるときは、この場所の緊張を解き、頭と背骨が自由になっているイメージを持つことが大切です」(大橋しんさん)

「姿勢の急所」を知っておく

Point 3
おじぎ呼吸で効果アップ

「次回から紹介する魔法のフレーズをとなえる効果を、さらにアップさせるためにマスターしておきたいのが、『おじぎ呼吸』です。

 

動きとしては息の出し入れに合わせて、おじぎをするだけなのですが、ポイントは『姿勢の急所』を意識して、頰骨の下に両手の3本の指を置き、吐く息に合わせて背中を丸めておじぎすること。

 

次に吸う息に合わせて背骨を真っすぐに。そのとき、『姿勢の急所』がゆらいでいることを感じてください。これを数回行います」(大橋しんさん)

「おじぎ呼吸」で効果アップ

※次回は、姿勢がよくなる「魔法のフレーズ1と2」をご紹介します。

 

 

イラスト/midorichan 構成・原文/山村浩子

 

 

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