HAPPY PLUS
https://ourage.jp/karada_genki/more/255994/

最近はじまった胃がんリスク検査「ABC検診」って何?【健診&検診のQ&A】/健康診断の真実⑦

「ピロリ菌検査」「ABC検診」など、胃がんのリスクを判定する検査について、消化器専門医の大竹真一郎先生に伺います。

 

お話を伺ったのは

大竹真一郎さん 消化器専門医

大竹真一郎さん
Shinichiro Otake

おおたけ消化器内科クリニック院長、消化器専門医。高校中退から医師を目指すという異例の経歴を持つ。歯に衣着せぬ発言で、テレビやメディアでも活躍。著書多数

 


ピロリ菌の検査は本当に必要ですか?


胃がん予防を考えるなら受けるべし!

「ピロリ菌は胃にすみつく細菌で、胃がんの原因の99%がこのピロリ菌の感染です」。検査方法は血液検査や尿素呼気試験など。

 

「感染が判明したら、除菌する場合は抗生剤を1週間飲みます。1回での除菌成功率は75%、2回で97%です。ピロリ菌がいなくなると、胃酸の濃度が上がり逆流性食道炎のような症状が出ることがありますが、それより胃がん予防のメリットのほうが高いので、私は有用だと考えています」(大竹真一郎先生)

ピロリ菌の検査は本当に必要?

 

 


胃がんリスク検査のABC検診ってどんなものですか?


リスクをABCDの4群に分類するもの

「ピロリ菌に感染していると、胃の粘膜が萎縮して胃がんになりやすくなります。この萎縮の程度は、胃粘膜から分泌されるペプシノゲンの血中濃度で測定できます。そこで、ピロリ菌の有無とペプシノゲンの濃度を組み合わせて、胃がんのリスクを判定するのが『ABC検診』です」。

 

最近始まったばかりの方法で、胃がんを発見するわけではありませんが、リスクのある人を効果的に拾い上げられると注目されています。

 

胃がんリスクの分類

胃がんリスクの分類

タイプ

健康な胃

ピロリ菌がいない+ペプシノゲン値が陰性/胃がんの発生頻度はほぼゼロ。

 

タイプ

やや高め

ピロリ菌がいる+ペプシノゲン値が陰性/胃がん予防のために、ピロリ菌の除菌治療をおすすめします。

 

タイプ

高め

ピロリ菌がいる+ペプシノゲン値が陽性/胃粘膜の萎縮が進行。ピロリ菌を除菌し、定期的に胃カメラ検査を。

 

タイプ

かなり高め

ピロリ菌が以前はいたが今はいない+ペプシノゲン値が陽性/ピロリ菌もすめないほど、胃粘膜が萎縮。胃カメラ必須。

年間の胃がん発生頻度 80人に1人

 

 

イラスト/小迎裕美子 取材・原文/山村浩子

 

 

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

やや無骨な名前とは裏腹に、上品で優しい芋焼酎! 原日出子さんの簡単おつまみもご紹介中です

やや無骨な名前とは裏腹に、上品で優しい芋焼酎! 原日出子さんの簡単おつまみもご紹介中です

PR
<前の記事

<前の記事
第6回/胃がんと大腸がんの検査は内視鏡がベストなワケ/健康診断の真実⑥

次の記事>

次の記事>
第8回/脳ドックや肺ドックは受けるべきなの?【健診&検診のQ&A】/健康診断の真実⑧

この連載の最新記事

がん検診にPETは有用ですか?【健診&検診のQ&A】/健康診断の真実⑨

第9回/がん検診にPETは有用ですか?【健診&検診のQ&A】/健康診断の真実⑨

脳ドックや肺ドックは受けるべきなの?【健診&検診のQ&A】/健康診断の真実⑧

第8回/脳ドックや肺ドックは受けるべきなの?【健診&検診のQ&A】/健康診断の真実⑧

最近はじまった胃がんリスク検査「ABC検診」って何?【健診&検診のQ&A】/健康診断の真実⑦

第7回/最近はじまった胃がんリスク検査「ABC検診」って何?【健診&検診のQ&A】/健康診断の真実⑦

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル