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最近ブームの「トレイルランニング」ってどんなスポーツ?/50代、乳がんサバイバーになりました。

hijiri

hijiri

都内在住の50代会社員。2019年5月に乳がんと診断される。仕事を続けながら10月までに3回にわたる手術を経て、2020年1月に放射線治療が終了。現在は、10年間にわたるホルモン療法薬の服薬を継続、年に一度の検診で経過観察中。放射線治療中も継続したランニングの趣味が高じて、ランニングアドバイザー、スポーツ医学検定2級、ナヴィゲーションスキル シルバーレベル等の資格を持つ。「琉球茶道ぶくぶく茶」東京分室主催。元おでかけ女史組メンバー。

 

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あっという間に暑くなりましたね。
ちょっと外で動くだけで汗がだらだら、暑さでランニングもついついさぼり気味、ということも多くなってきたのではないでしょうか。

 

以前書きましたが、ランニングのような有酸素運動は体温を上昇させるので、暑さの中では体の負担が大きくなります。マラソン大会のシーズンが秋から冬中心なのもそれが大きな理由です。気温が低いほうが走りやすいんです。

 

そんなシーズン、早朝や夜の気温の低い時間に走るなどの手もありますが、私の最近のマイブームはトレイルランニング、略してトレラン!
そう、あの山を歩いたり走ったりするあれ、です。

 

えー、山を走るなんて!と思わずに、ちょっと読んでみてください。
もしかしたら、この週末山に行きたくなってしまうかもしれません。

 

トレイルランニングとは

 

トレイルランニング、略してトレラン。
周りを見てもトレランのほうが一般的な言い方のようなので、以降トレランで通しますね。

hijiriさん トレラン

トレイルとは未舗装路のことです。
つまり、未舗装路を走ること全部がトレランということになります。未舗装路と一口に言っても、林道、砂利道、登山道…いろいろありますが、最近ブームのトレランは、主に高尾山などの登山道を走ることを指しているようです。

 

コロナ禍の中、そして最近特に暑い夏の気温もあって、普段ロードランニングをしている、という人も、暑い夏は山で、という人が増えました。ランニング雑誌でもトレラン特集があったり、著名な山の周囲にシャワーや荷物預かりをしてくれる施設も増えてきて、より初心者でもチャレンジしやすくなってきているように感じています。

 

でも、山を走るんでしょ?平地でもしんどいのに、そんなの無理じゃない?

 

そう思う気持ちもわかります。何を隠そう私も同じように思っていました。
でも、実際に山に連れて行ってもらうと、気づいたんです。山の場合、ほぼ歩きでもOKだということに。

 

ロードランとトレランの違いは、どれだけ登ったか

 

普段、ランニングをするときは、1kmをどのくらいのスピードで走るかなどを基準にすることが多いと思います。トレランの場合、平坦なコースもないわけではありませんが、だいたいはアップダウンがあるので、走ることができないトレイルも多くあります(走力によりますが)。トレランの場合、単純に〇kmを何分で走った、というような考え方はしにくく、累積標高差を併せて考える必要があります。

 

累積標高差とは、アップダウンのうち、上りの標高を合計した高さのことです。
簡単にいうとどれだけの坂を登ったのか、ということです。

 

大体、獲得標高差が1,000m以上程度だと、初心者だと相当ハードな部類に入ります。
例えば、距離5km、累積標高差は1,000mであれば、通常のランニングと同じような距離と思っても、実は相当急激な坂であり運動量はその比ではないということになります。

 

登り坂は歩いても走ってもそんなに変わらない

 

そしてこの登りなのですが、歩いてもいいんです。というか、急激な坂であればあるほど、トレイルランナーでも歩く人は大勢います。なぜなら、登り坂は走っても歩いてもそんなにスピードが変わらないからです。むしろ走ることで心拍数が上がってしまったり、足を使いすぎて疲労が早く来てしまう懸念もあります。
実際にプロのトレイルランナーの方に比較を見せていただいて、歩く方が早いケースもあるのだとびっくりしたこともあります。

 

もうひとつ、トレランは山に入りますので、基本的に距離が長いです。
ベテランだと、50kmとかで中距離とか言ったりします。フルマラソンより長いんですよ、びっくりですよね。
最初からそんな距離を行く必要はありませんが、それでもメジャーなトレイルコースだと大体15~20km程度が多いです。当然途中で補給をしたり休憩をしなければ持ちません。レースでも途中で休憩したり寝る人もいるくらいです。

 

もちろん、過酷なレースもたくさんありますし、本格的にやるのであれば体力も走力もスキルも必要です。
でも、初心者がチャレンジするなら、登りは歩いて、途中休憩も入れておやつも食べて、下りは(できるようなら)ちょっと走ってみる。そんな感じで十分なのです。

 

山は自己責任、ちゃんと準備して出かけよう

 

いいことずくめのようなトレランですが、とはいえ山という自然の中での行動はあくまで自己責任。遭難でもしたら目も当てられません。
最初は経験者に連れて行ってもらい、徐々にトレランの動きに慣れるようにすることをお勧めします。最近は、周辺施設でトレランツアーなどを実施しているところも多いので、そういうイベントを利用するのもいいでしょう。

hijiriさん 行動食

また、山の中にはコンビニもありませんから、最低限の装備は準備しましょう。特に重要なのは水。山の中では水道水でも川の水などを使っていて飲めないケースも多いです。その他にも行動食(補給食)、雨具やファーストエイドキットなども必ず携帯しましょう。

 

シューズはできる限りトレラン専用のシューズを。レンタルなどもありますので、上手に利用するといいですね。
ロードランニングシューズとの違いはソールの凸凹が大きいこと。滑りにくいので、下りなどでも安心です。登山用の靴もありますが、走る場合は重いので、本格的な登山でなければトレラン用のシューズの方が疲れないと思います。
ウェアも、山の中では虫に刺されたり、木で引っかいたりすることも多いので、夏でも最初は長袖やタイツなどで覆っておいた方がよいでしょう。岩に手をつく可能性を考えて、手袋などあると安心です(軍手でも可)。

 

また、山の中では、人に会ったら明るい挨拶を心掛けたいものです。さらに、すれ違う際などは危険がないよう、十分すぎるほど配慮をしたいもの。
最近、スピード重視のトレイルランナーがスピードを落とさず無理やり追い抜くなど、一部の山では問題になっています。地面が安定せず道も狭い山の中では、急に追い抜かれるだけでも本当に怖いものです。歩いている人を見たら、どれだけ気分よく走っていてもそこでストップ、あとは歩くこと。追い抜くのは、声をかけて先を行く人が譲ってくれた時だけです。
その際にもしっかりお礼を言って、気持ちよく通り過ぎましょうね。

 

こう書くとちょっと面倒そうな気もしますが、やはり自然の中で過ごすことは格別です。トレランの醍醐味は下り坂なので、緩い坂でも下りをちょっと走ってみたりすると、すごく気持ちいいですよ(もちろん転ばないように足元には注意ですし、歩いて降りても大丈夫です)。

 

今年の夏もかなりの暑さが続きそうな気配が濃厚です。
ランニングで培った体力を活かして、涼しく快適な山で休日を過ごしてみませんか。

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