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横森理香の更年期チャレンジ『コーネンキなんてこわくない』初めての京都ぶら~り一人旅②大阪から京都へ!

横森理香

横森理香

作家・エッセイスト。1963年生まれ。多摩美術大学卒。 現代女性をリアルに描いた小説と、女性を応援するエッセイに定評があり、『40代 大人女子のためのお年頃読本』がベストセラーとなる。代表作『ぼぎちんバブル純愛物語』は文化庁の主宰する日本文学輸出プロジェクトに選出され、アメリカ、イギリス、ドイツ、アラブ諸国で翻訳出版されている。

OurAgeの更年期チャレンジ連載をまとめたエッセイ『コーネンキなんてこわくない』好評発売中!  最新刊は『大人女子力検定』。

また、「ベリーダンス健康法」の講師としても活躍。主催するコミュニティサロン「シークレットロータス」でレッスンを行う。日本大人女子協会代表。

 

作家・横森理香。閉経前後の体験を描いた『コーネンキなんてこわくない』(集英社刊)は、

“コーネンキ”を明るく乗り越えられるパワーが湧いてくる一冊だ。

今回の更年期な日々を活性化するためのチャレンジは、初めての京都一人旅!! 

“超ド級”の方向音痴である横森さん、はたしてたどり着けるのか!?

 

 

さて、いよいよ大阪から京都へ向かう・・・!!

 

大阪では、愛用のMBTウォーキングシューズのイベントで、大人女子の「健康」と「美」についてのお話をしました。

 

 

大阪でのトークショーが終わり、主催者のおじさんに淀屋橋まで送ってもらって、無事「京阪電車」に乗った。

 

この電車は、何年か前、娘と大阪から京都に行く際、乗ったことがある。今、外国観光客にも大人気の伏見稲荷大社の駅を通る電車である。

 

まぁ一人だし、ついでに「伏見稲荷」もお参りして行こうかなと思ったが、伏見稲荷駅は各駅停車しか止まらず、特急電車で行かないと、出町柳までは結構時間がかかる。なんせ行ったことのない町だし、暗くなる前に宿に着きたい。お腹も空いたし。

 

朝ごはんを九時半に食べたっきり、何も食べずに三時になってしまった。ほんとうは梅田の地下街で、美味しい明石焼きを食べてから京都に向かおうと思っていたが、主催者のおじさんのご厚意で叶わずw

 

 

出町柳、何が食べられるんだろう。せっかくの京都なのだから、京のおばんさいとか食べたいよねぇ。慶ちゃんオススメの食堂「出町うさぎ」でも覗いてみるか。なんせ一人だし、一人で入りづらい店だったらNGだしな・・・。

 

 

出町柳駅に到着したのは、午後四時を過ぎていた。「鞠小路イン」のホームページに載っているアクセスを頼りに進む。

 

「七番出口を出たら、東に進む。って、どっちが東じゃい!」

 

 

最初、英語のサイトを見ていて、あとから日本語サイトもあることに気付いた。この宿は、バイリンガル夫婦が経営する、外国人観光客対応の宿らしい。一年前に古民家を改装してオープンしたばかり。

 

と、そのとき、西日が私の右頬を照らした。

 

「あ、こっちだ」

 

西日の反対方向に進めば、それは東ではないか!

 

スマホでなんでも検索できる時代に、なんて原始的な・・・。我ながら自分のプリミティブさに感動したが、考えてみたら、スマホに方位磁石ついてるよねw

 

アクセスの説明通りに進むと、途中に慶ちゃんが教えてくれた「出町うさぎ」も発見!  準備中だったので、

 

「何時からですか?」

 

と聞くと、夜の営業は六時からだった。うーん、今すぐ食べたいぐらい、おなかは空いている。どーしよ~。

 

怒涛の食欲を抑えながら歩き進むと、右側に、素敵な庭園が見えて来た。

 

「なんだろう。旧家とかかなぁ」

 

 

 

独り言を言いながら進む。今回一人旅をして分かったが、結構私、ぶつぶつオバサンになっちゃうね!

 

「あ、牛乳屋さんの角、ここだっ」

 

この小路の突き当りが「鞠小路イン」です。という案内を見て、ほっと一息。スマホをポケットに入れた。

 

 

 

ピンポーン。

 

「はーい」

 

と、フロントを迎えてくれたのは、電話に出た宿の主人ではない、若い男の子だった。

 

ルイス君というフランス人ハーフで、日本語と英語、フランス語が喋れる。喋れるっていっても、なんだか日本語が怪しい感じ。

 

「荷物はもう、部屋に運んであります」

 

素泊まりの宿だから、先にクレジットカードでお支払い。

 

「すでにご存じの事と思いますが、食事はありません」

 

周辺のコンビニや飲食店マップをもらった。

 

「出て、牛乳屋さんを左に進むと、五分ぐらいでいろいろあります」

 

玄関はオートロックで、宿泊者は暗証番号で出入りできるようになっている。部屋は、二階の「銀閣」w 部屋の鍵は銀閣寺のお土産キーホルダーだった。

 

 

きれいにリノベイトされていて、清潔だが、もともとはかなり古い日本家屋と見た。

 

部屋に入るとそこは、懐かしい、手の込んだ和室だった。畳は新しく気持ちがいいが、古い床の間や天井、障子はそのまま残されている。

 

宿として各部屋にユニットバスは設置されているが、電気は昔ながらの紐ひっぱってつけたり消したりするやつ。懐かしさが込み上げた。三段階に明るさが調節できるあれ。小さい頃、真っ暗は怖いから、豆電球つけて寝たっけ。

 

 

ベランダから下を覗くと、キッチュな石庭が作ってあった。

 

「わ~、すごい。枯山水つーの?」

 

 

 

 

 

外国人観光客、こんなの見たら、大喜びだろうなぁ。

 

荷ほどきをして、一通り部屋の設備をチェックすると、おなかがぐうっと鳴った。

 

 

到着したら、おなかペコペコなことに気づいた!! さて・・・

 

京都一人晩ごはん、どうしよう!?

 

 

「とりあえず、ごはん食べられるところ、探そう」

 

いただいたマップを見ると、「おむら家」という店が、「おばんざい、居酒屋」と書いてあり、五時から営業しているではないか!

 

「おおっ」

 

しかし行ってみないと、どういう店が分からない。私は身支度をして、階下にくだった。フロントには、もう誰もいなかった。ほ、ほったらかしの宿?

 

 

 

宿から五分ほど歩くと、色々な飲食店が見えて来て、「おむら家」は今風レトロな居酒屋さんだった。

 

 

「あ、いーじゃんいーじゃん。ここにしよ」

 

入ってみると、まだ早いから、カウンターに謎の中年カップル一組しかいない。

 

「いらっしゃいませー」

 

女の子たちがイキイキと働き、カウンターにはおばんざいが大皿に並べてあった。

 

 

「ここ、いいですか?」

 

カウンターに座り、肌寒かったので、熱燗とおばんざいをニ種、注文した。茄子のたいたんと、なっぱのたいたん♡

 

 

こういうメニューを誰に気兼ねなくちょびちょび食べられるのって、大人女子には嬉しいではないですか!

 

 

 

隣のカップルの話にジワリながら、鱧の天ぷら、生湯葉さしみも追加✨

 

 

「梅酒の古酒、ソーダ割りで(^^)/」

 

古酒、ブランデーのような味わいです♡ というキャッチフレーズにやられて注文。

 

 

 

「は~、美味しかったぁ」

 

 

 

店を出ると、夜のとばりが降りていた。

 

古い商店のガラス戸、薄暗い照明が、ムードたっぷり。民家の庭の照明すら、いちいち素敵だ。

 

 

 

宿の小路に入ると、町屋の夜が、しんしんと深まっていた。

 

「あ~、京都が染み込んで来る~」

 

私は独り言ち(ってずっとか)、暗証番号のメモをしっかり見て、間違えないようにw打ち込み、オートロックのドアをあけ、宿に入った。

 

 

 ・・・さて、翌朝は・・・!? 次回もお楽しみに!! ・・・・・・

 

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(集英社 定価 本体¥1,400+税)

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