HAPPY PLUS
https://ourage.jp/kounenki_no_chie/182535/

足がほてって眠れない~漢方的対策

樫出恒代

樫出恒代

漢方薬剤師・漢方ライフクリエーター。漢方カウンセリングルームKaon代表。Kaon漢方アカデミー代表。新潟薬科大学薬学部卒業後、一人ひとりのこころとからだにていねいに向き合う漢方カウンセリングを提唱。連載の味わいあるイラストは、本人によるもの。
美容家吉川千明氏との共著に「内側からキレイを引き出す 美肌漢方塾」(小学館)
OurAgeインタビュー「信じていなかった漢方の力に救われて、この道を究め続ける薬剤師」はこちら

記事一覧を見る

残暑きびしい毎日だから、
冷房は必要なんだけど
でも、冷房は苦手な

 

漢方ライフクリエーター
漢方薬剤師の樫出恒代です

 

 

外が暑ければ暑いほど
オフィスや電車やバス
スーパーマーケットやデパートも
冷房がどんどん強くなりますね

 

こんなに暑いと
「熱中症にご注意下さい!」というニュースがひっきりなし。

 

昼間も寝る時も
冷房をしっかりいれて、
水分はもちろん多目に摂って熱中症にならないようにしなくっちゃ。

 

暑さに負けない身体
夏バテしない身体
疲れを残さない身体のために

 

なにより大事なことは睡眠。
しっかり眠れることは
元氣な身体とこころのベースになりますね。

 

漢方カウンセリングでも必ずお聞きすること
「しっかり眠れていますか?」
「何時に寝て何時に起きますか?」
など、睡眠のことは大事です。

 

 

更年期に多くなる
「足がほてって眠れないんです」
こんなご相談。

 

 

足の裏がほてると、なんか、もぞもぞして
足の置き場がなくなり、
足の裏を冷たい壁や床に押し付けて
少しでも冷やそうとする

 

それでも、足のほてりはとれず
眠れない。。。

 

お風呂で冷たいシャワーを浴びたら
なお、熱くなるような。。。

樫出さん 足ほてり

 

そうです

 

これは、ズバリ
「冷え」からきているんです

 

冷房にあたると
最初は気持ち良いのですが、
冷房の効いた部屋の中に長くいると
だんだん
冷房による「冷え」が生じてくるのです。

 

特に夏は、ついつい冷たいものを
とりがち、お腹も冷えてきています

 

末端、特に心臓からいちばん遠い足の裏は
血流障害で血液が行ったまま戻らなくなって
そのまま〈ほてり〉となるのです

 

また、身体に水分が不足すると
いらない熱を冷ませなくなり
ほてりがおこることも。
その上、更年期には、体温調節のための
ホルモン分泌も低下し、
ほてりやすくなりがち。

 

 

よい睡眠のためには
日中は体温を高く、内臓も活発に働かせ、
寝る時には、深部体温を下げ
手や足から熱を放出することで、安眠に。

 

赤ちゃんの手足が温かくなったら
「眠くなったね〜」と
言いますね

 

足のうらがほてっていると
熱を放出できず、よく眠れなくなるのです

 

 

解決策としては

 

①夜寝る前に、ぬるめの足湯をしてから寝る
(お湯の温度は39〜41度くらい)

☆お風呂でゆっくり温まることもおすすめ

 

②寝る時にシルクなどのレッグウォーマーをつける〈くつ下ははかない、寝る直前まではいててよい〉
ふくらはぎを温めるとほてりがとれやすい

 

③日中の冷房対策を忘れずに、ブランケット、貼るカイロなどを使う。冷たいものを飲み過ぎないように。

 

④ツボ押しでほてりをとる

 

○太渓(たいけい)

樫出さん 太渓

大渓・・・うちくるぶしとアキレス腱の間

 

○三陰交(さんいんこう)
樫出さん 三陰交

血海・・・膝の内側から指3本上
三陰交・・・うちくるぶしから指4本上

 

○湧泉(ゆうせん)

土踏まずのくぼんだ所のほぼ中央

 

 

漢方薬では

 

●六味丸(ろくみがん)
疲れやすい方、ほてりやのぼせが強い方。
足腰のしびれや泌尿生殖器など下半身の衰えにも。

 

●知柏地黄丸(ちばくじおうがん)
六味丸に知母(ちも)という熱をとり身体を潤す作用がある-生薬と黄柏(おうばく)-腎の衰えからくる熱を静める生薬を配合。
ほてり、のぼせ、口が乾く、疲れやすい、むくむ、だるさが続くなどの症状に。

 

●温経湯(うんけいとう)
血流を良くしてて、お腹を中心に温めて、
手先、足先のほてりをとり、また、乾燥した皮膚を潤す効果も。
ホルモンのバランスを整える効果もあり、
生理不順、生理痛、不妊、更年期にも使われる。

 

など

 

 

本当に暑さ厳しい今年の夏
秋を健やかにむかえるために

 

睡眠はやっぱり大事

 

夏の冷え
そして、ほてりは
今のうちに
さよならしましょうねー

 

 

注:漢方薬については

漢方専門の医師や漢方薬剤師

漢方アドバイザーなどにご相談・

カウンセリングの上お飲みください。

 

 

漢方カウンセリングルームKaon
Facebook
https://www.facebook.com/kampokaon
ブログ
https://ameblo.jp/kaon2010/
HP
http://kampokaon.com/

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

やや無骨な名前とは裏腹に、上品で優しい芋焼酎! 原日出子さんの簡単おつまみもご紹介中です

やや無骨な名前とは裏腹に、上品で優しい芋焼酎! 原日出子さんの簡単おつまみもご紹介中です

PR
<前の記事

<前の記事
第97回/漢方的~氣をめぐらせる方法

次の記事>

次の記事>
第99回/ 〈一度すわると立てない症候群〉   漢方でなんとかしよう

この連載の最新記事

わかってほしい、こころも弱る更年期~漢方養生・心の漢方5選

第148回/わかってほしい、こころも弱る更年期~漢方養生・心の漢方5選

更年期、氣づいたら高血圧?! ~原因と漢方的改善法~

第147回/更年期、氣づいたら高血圧?! ~原因と漢方的改善法~

「疲れやすい」「肩こり」「心配性」。それ、更年期の冷えが原因です

第146回/「疲れやすい」「肩こり」「心配性」。それ、更年期の冷えが原因です

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル