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この秋話題!フィンランド大使館のメッツァ・パビリオンへ

新谷麻佐子

新谷麻佐子

あらたに・あさこ●イラストレーター&編集者。2014年にムーミンの作者トーベ・ヤンソンが暮らした島「クルーヴハル」に、友人でライターの内山さつきと1週間滞在したのをきっかけに、kukkameri(クッカメリ=フィンランド語で「花の海」の意) を結成。以後、フィンランドの小さな町や四季、暮らしと文化をテーマに取材を続けている。著書に『とっておきのフィンランド』(ダイヤモンド社)がある。http://kukkameri.com

リトル・フィンランドを満喫

 

気づけば、前回の夏のお話から、すっかり季節は秋になってしまいました!

今年は、なかなか海外旅行もできず、もやもやしている方も多いと思います。

 

今月から来月にかけて、そんな方におすすめの日本で感じられる北欧スポットを紹介したいと思います。

 

まずは、この秋、フィンランド大使館の敷地内にオープンしたばかりのメッツァ・パビリオン!

「メッツァ」とは、フィンランド語で「森」のこと。国土の7割以上が森林というフィンランドでは、森は人々の生活に密接していて、経済的にも林業が国益を支えてきました。

 

メッツァ・パビリオンは、そのフィンランドの森で育った木材を使用。最新の建築技術を駆使し、フィンランドの工場での基礎工事を経て、日本であっという間に組み立てられました。実際、このコロナ禍でも滞ることなく、たった3週間で完成したそう!

 

しかも少なくとも10回以上は再建が可能とのことで、時代の最先端をゆく、環境に優しいサステイナブルな建造物です。

 

2021年夏の東京オリンピック・パラリンピックの期間中は、フィンランドのナショナルチームのパートナーハウス「Home of Finland」となります。

 

オリンピック期間以外は、オープンハウスイベントを開催予定。フィンランドのバイオと循環経済、エンターテインメント、デザイン、フード、ライフスタイル、ヘルス、ICT(情報通信技術)、観光など、フィンランドの理解を深めるイベントやワークショップを計画中とのこと。

 

こちらは、先日のプレス発表の日にお披露目されたサウナブース。

入った瞬間に、優しい木の香りに包まれます。心はあっという間に、愛しのフィンランドでいっぱい。ああ、フィンランドのサウナが恋しい……。

 

人口よりサウナの数の方が多いと言われるフィンランド。ここでは最新のサウナ事情やメーカーが紹介されていました。

 

さらにこの日は、フィンランドに行ったら食べずにはいられない、シナモンロールとカレリアパイもふるまわれました。

カレリアパイ(右)は、この連載でも一度紹介しました。ライ麦パイの上にミルク粥をのせて包んだフィンランドの朝食の定番。でも朝食に限らず、おやつにもぴったりです。

 

この日いただいたものは、上にのっているエッグバターが定番のものと違って、ふわっふわのムースでした。これがおいしかった! ぜひ真似したいです。(できるかな?)

 

秋から冬にかけて、メッツァ・バビリオンが見学できるオープンハウスイベントが目白押し。

 

トップを飾るのは、10月2日(金) 〜 12日(月)まで開催している「ワイルド・アット・ハート 〜 フィンランドのモダンデザインとアートのコレクション」展です。

ドイツ、ハンガリー、スウェーデンと巡回して東京にやってきました。

フィンランドには、建築家のアルヴァ・アアルト、アラビアやイッタラのデザイナーとして知られるカイ・フランク、マリメッコのデザイナー、マイヤ・イソラなど、世界に誇るデザイナーが数多くいますが、この展覧会では現役のアーティストにスポットライトをあて、ジャンルを絞らず、様々なフィールドの作品をピックアップしています。

 

キュレーターのテロ・クイトゥネンは、「ステレオタイプなフィンランドデザインではなく、ワイルドなスピリットやユーモア、カラフルで遊び心のあるデザインにフィーチャーし、エコロジカルやエシカルな視点を取り入れた、ありのままの美しさや社会的な影響を大事にした」と、強調していました。

 

まさにフィンランドデザインの「いま」を感じられる展覧会です!

その一部を紹介します。

 

こちらは、おばあちゃんの美学が色濃く現れている、チュリ=ティティ・コイヴラの作品。

おばあちゃんが、プラスチックの廃棄物や古いカーテン、テーブルクロスなどを使って、服を作っているというストーリー。確かに近づいて見てみると、プラスチックバッグなどが使われているのがわかります。

 

カーディガンの襟のデザインや、いちごのあしらいがノスタルジック!

そしてこちらは、昨年、イデーショップ自由が丘店で展覧会を開催していた、アン・ソンとヨハン・オリンによるアーティストユニット、COMPANYの作品。

代表作の「Secret」シリーズは、ふたりが世界各地を訪れ、地元の職人たちと一緒に、伝統工芸との融合を試みるプロジェクト。

 

今回は、最新作のアルテックとのコラボレーション「Secrets of Finland」(左のフラワーベース、キャンドルホルダーなど)を中心に展示されていました。

 

他に、昨年ギンザ シックスとのコラボ展示が話題になった、クラウス・ハーパニエミのドレス、ボールチェアが有名なデザインの巨匠、エーロ・アールニオの作品「パスティル チェア」なども展示されていました。

 

非常にミニマムな展覧会ではありますが、最新のフィンランドデザイン&アートに触れられる貴重な機会なので、メッツァ・パビリオンの見学と合わせて、ぜひ訪れて。

 

 

「ワイルド・アット・ハート 〜 フィンランドのモダンデザインとアートのコレクション」

【会期】2020年10月2日(金) 〜 12日(月)

【会場】メッツァ・パビリオン (フィンランド大使館内:東京都港区南麻布3-5-39)

【時間】平日 10時 〜 18時 *10月8日(木)は12時 〜 20時    土日 11時 〜 17時

【チケット】入場無料。ただし、以下のサイトより事前予約が必要です。

http://www.finstitute.jp/ja/2020/08/31/wild-at-heart/

 

●メッツァ・パビリオンのオープンハウスイベントの詳細、最新情報は、以下のサイトにてご確認ください。

https://www.businessfinland.fi/ja-jp/tokyo2020finland

 

「サステイナビリティウィーク」「Visit Finlandウィーク(観光)」「サウナ・ライフスタイルウィーク」「Food from Finlandウィーク」などを開催予定。

 

 

新谷麻佐子さんの北欧旅連載

『今人気の田園ツーリズム。フィンランド、ラトビア、エストニアに行ってきました!』

 

 

 

 

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