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おいしく正しく食べるための「習慣」/しきたり41:ふだんは低カロリーの「ケ」の食事をとるようにする

阿部 絢子

阿部 絢子

生活研究家。消費生活アドバイザー。

新潟県生まれ。 共立薬科大学卒業。 料理や家事など生活全般にわたる豊富な知識と合理的なア ドバイスで、出版・講演など幅広く活躍中。 著書に『「やさしくて小さな暮らし」を自分で作る』(家の光協会)『始末な暮らし』(幻冬舎)『快適に暮らす小掃除術』 『すぐにできるエコ家事』(ともに集英社be文庫)

気持ちよく暮らす「生活のしきたり」

 

 

季節の行事のすごし方や、親戚・ご近所とのおつきあい。恥ずかしくなく普通に暮らすため、カジュアルな決まり事を覚えましょう!

 

ここでは、各テーマごとに全部で84の「しきたり」をご紹介します。

教えてくださるのは、生活研究家の阿部絢子さんです。

 

 

このパート【おいしく正しく食べるための「習慣」】では、食べ物をしっかり、そして楽しく食べることに関するしきたり22~43をご紹介します。

今回は、しきたり41:ふだんは低カロリーの「ケ」の食事をとるようにする、についてです。

 

 

 

 

●おいしく正しく食べるための「習慣」●

四季があることは、食材にも四季があるということです。四季は身体にも影響があり、身体をスムーズに動かすためにも、四季に合わせた食べ物を身体に取り入れることが必要です。

 

食べ物をおいしく、楽しく食べることも大切です。姿勢、箸の持ち方、食べる順序なども、昔から伝えられた習慣です。これらを守ってこそ、おいしく、そして楽しくいただくことができるのです。

 

 

 

しきたり41

ふだんは低カロリーの「ケ」の食事をとるようにする

 

 

昔、毎日の食事をいわゆる「ケ」の食事と呼び、それはごちそうを食べるような内容ではありませんでした。一汁三菜といって、ひとつの汁物、三つの菜ということですが、その菜も現代のように、トンカツ、ハンバーグ、コロッケなどではなく、菜っぱ、野菜の煮物、漬け物といった程度で、これが毎食のことでした。そう、言ってみれば精進料理などと同じような内容でした。ですから、子どもたちには栄養が足りず、バランスが悪く、もっとタンパク質、脂肪、ミネラル、ビタミンを摂取しなければならない、ということになり、次第にケの食事は影を潜めるようになったのです。

 

そして、栄養を考え、ケの食事内容も一汁三菜ではなく、タンパク質、脂肪を中心とした献立の食事内容が考えられるようになり、今度は反対にそれらの栄養を中心とした食生活となり、いまではとりすぎる傾向さえみられるようになってしまったのです。私たちの食生活がタンパク質を肉から、脂肪を油類からといった食材に頼るようになったことで、これまで野菜中心であった食内容はすっかり姿を消し、代わって高カロリーの食内容へと変化をとげていきました。そこで、身体への栄養は充足したものの、これまで私たちが持っていなかった身体の質へと変化してきました。しかも、さらに新たな問題が起きるようになったのです。体内バランスが崩れ、体脂肪が増加、健康への影響が、大人になってはもちろん、小さいときからもあらわれるようになったのです。

 

これでは、健康にかえってよくないことです。そこで、毎食はケの食事を取り入れ、できるだけ高カロリーにしないよう努力をしていきます。

 

昔がよかったから、ケの食事にするのではなく、高カロリーをとりすぎていると思われる場合には、積極的にケの食事を取り入れます。もともと、その国で生産され、考え出された食内容が、長い伝統とともに発達してきたわけですから、そこで暮らす人びとには適しているということです。それに逆らってまで、身体に影響ある内容とすることはないのではないでしょうか。

 

たぶん、北ヨーロッパの人たちの食内容が変化しないのは、その内容が、そこで暮らす人たちにピッタリと合っているからにほかならないからだと思うのです。私たちもそうした伝統的な食内容を伝えていくようにしたいものです。

 

 

イラスト/みひらともこ

イラスト/みひらともこ

 

 

 

次回は、しきたり42:「ハレ」の日の食事は、豪華なごちそうで思いっきり楽しむ、についてご紹介します。

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