HAPPY PLUS
https://ourage.jp/mainichi_yojo/110065/

上手なおつきあいのための「心得」/しきたり46:引っ越すときはきちんと挨拶し「飛ぶ鳥跡を濁さず」

阿部 絢子

阿部 絢子

生活研究家。消費生活アドバイザー。

新潟県生まれ。 共立薬科大学卒業。 料理や家事など生活全般にわたる豊富な知識と合理的なア ドバイスで、出版・講演など幅広く活躍中。 著書に『「やさしくて小さな暮らし」を自分で作る』(家の光協会)『始末な暮らし』(幻冬舎)『快適に暮らす小掃除術』 『すぐにできるエコ家事』(ともに集英社be文庫)

気持ちよく暮らす「生活のしきたり」

 

 

季節の行事のすごし方や、親戚・ご近所とのおつきあい。恥ずかしくなく普通に暮らすため、カジュアルな決まり事を覚えましょう!

 

ここでは、各テーマごとに全部で84の「しきたり」をご紹介します。

教えてくださるのは、生活研究家の阿部絢子さんです。

 

このパート【上手なおつきあいのための「心得」】では、心地よいつきあいに関するしきたり44~61をご紹介します。

今回は、しきたり46:引っ越すときはきちんと挨拶し「飛ぶ鳥跡を濁さず」、についてです。

 

●上手なおつきあいのための「心得」●

 

家族、友人、恋人、親戚、子ども同士、仕事など、人と人とのコミュニケーション=つきあいほど難しいことはありません。電車の中で肩が触れた、触れないの言い争いから喧嘩となり、重傷を負ってしまった、近所のピアノの音がうるさいと、近所づきあいが疎遠になってしまったなど、つきあいはときとして争い事にもなり、そのために人を傷つけてしまうことだって起こりかねません。

 

我慢すべきときは我慢、言うべきときは言う、そして、かかわりのないときにはかかわらない、といったように、つきあいにはほどよい距離感を保つことが欠かせません。すべて自分の価値観と同じと思うのではなく、人には人の考え、思い、思惑などがあり、無理してつきあっても決してうまくいくとは限らないのです。

 

つきあいをうまくするには、まず自分の性格、家族の性質などを十分に把握して、欠点をわきまえておくことが大切です。それがわかれば無理することがなく、背伸びすることもない、身の丈に合った、心地よいつきあいができるに違いありません。

 

 

 

 

しきたり46

引っ越すときはきちんと挨拶し
「飛ぶ鳥跡を濁さず」

 

 

入学、卒業、転勤、新居建築などで、これまで住んでいたところを移動しなければならないとき、あと始末をきちんとするのが、引っ越しのしきたりです。「飛ぶ鳥跡を濁さず」です。

 

引っ越しは、長年住み暮らしていたところを動くわけですから、暮らした長さにもよりますが、住まいが傷んでいたり、設備に不備が発生していたり、不具合が起こっていたりすることがあります。これらを見過ごしにして移動することなどできませんので、きちんと元通りにして、賃貸の場合などは、家主さんとのつきあいで、あとを濁さないことです。家主さんが企業などのときには、少なからず事務的にあと始末をすることになりますが、これは仕方ないこと。不備や不具合を回復して引き渡しを完了させることです。

 

家主さんと少なからぬおつきあいがあったときには、挨拶を欠かさないのがしきたりです。万一、移動したあとで新住所が必要となるかもしれませんので、家主さんには、連絡先の新住所をちゃんと知らせておくことです。引っ越す前日に、長年お世話になったお礼を述べましょう。そのときにはちょっとしたお菓子などを持参するのが普通です。

 

ところで、これまで暮らしていたところのご近所、地域で、親しくおつきあいをしていた方はいませんか? もし、いらっしゃったなら、早めにお別れの会などを開いてもいいでしょう。こうした会は、私の海外ホームスティでもしばしば行われます。たった一週間のホームスティであっても、別れを惜しむ会が開かれます。お茶会と同じような会です。私と知り合った人たちを二〜三人呼んで、お茶、お菓子で話しをするのです。楽しかった、可笑しかった、感動したなどどんなことでも話し、一緒にときを過ごすのです。これは思い出に残りますし、別れてもまた会えるような気がしてきます。

 

忙しい場合には、お別れの挨拶だけでも。特にご近所で親しくしていた方へは、お礼の品、例えば和菓子、チョコレート、写真立てなどを持参して、挨拶することを忘れないようにします。なんの挨拶もなく、そのまま引っ越ししてしまうのは、ご近所づきあいのしきたりに反することですから、気をつかうようにします。それは、引っ越しした先でも同様です。ご近所のお仲間入りをしたという挨拶が欠かせません。向こう三軒両隣といって、これからご近所づきあいをしていくところへは、引っ越して来ましたとの蕎麦代わりにハンカチ、タオルなど持って挨拶をしておくことです。

 

そのときに、ゴミ出しルール、町内会のことなど、必要な情報を伺うようにすると、あとで困ることにならないはずです。できれば夫婦揃って挨拶しておきましょう。

 

イラスト/みひらともこ

イラスト/みひらともこ

 

 

 

次回は、しきたり47:人を訪ねるときは手みやげを持参し、いただいたら「お持たせ」でもてなす、についてご紹介します。

 

この特集も読まれています!

子宮筋腫特集~症状から治療まで
フェムゾーンの悩み解決
ツボ・指圧で不調を改善
40代からでも「絶対痩せる」
広瀬あつこさんの「若返りメイク」
閉経の不安を解消

今すぐチェック!

やや無骨な名前とは裏腹に、上品で優しい芋焼酎! 原日出子さんの簡単おつまみもご紹介中です

やや無骨な名前とは裏腹に、上品で優しい芋焼酎! 原日出子さんの簡単おつまみもご紹介中です

PR
<前の記事

<前の記事
第45回/上手なおつきあいのための「心得」/しきたり45:急に約束を変更するときは早めにす…

次の記事>

次の記事>
第47回/上手なおつきあいのための「心得」/しきたり47:人を訪ねるときは手みやげを持参し…

この連載の最新記事

気持ちを伝えるための「心づもり」/<最終回 data-src=しきたり84:寒中見舞いの葉書は立春までに出そう">

第84回/気持ちを伝えるための「心づもり」/<最終回>しきたり84:寒中見舞いの葉書は立春までに出そう

気持ちを伝えるための「心づもり」/しきたり83:年賀状は自分なりの知恵で工夫する

第83回/気持ちを伝えるための「心づもり」/しきたり83:年賀状は自分なりの知恵で工夫する

気持ちを伝えるための「心づもり」/しきたり82:携帯電話のマナー

第82回/気持ちを伝えるための「心づもり」/しきたり82:携帯電話のマナー

この連載をもっと見る

今日の人気記事ランキング

今すぐチェック!

OurAgeスペシャル