フィンランドに惚れ込み、ユニット活動のkukkameri(クッカメリ)として2018年にトラベルガイドブックまで出版してしまった私、新谷麻佐子の田園ツーリズム紀行。第7回のテーマは「エストニアの田園エリアで見つけたかわいいもの」です。エストニアは、手編みのミトンにソックス、ショールなど、ニットのアイテムが充実。創作意欲を掻き立てられる手芸材料も見つかりました。
取材・文/新谷麻佐子
Profile
あらたに・あさこ●イラストレーター&編集者。2009年以降、毎年のようにフィンランドに通い、2014年にムーミンの作者トーベ・ヤンソンが暮らした島「クルーヴハル」に、友人でライターの内山さつきと1週間滞在したのをきっかけに、kukkameri(クッカメリ=フィンランド語で「花の海」の意) を結成。以後、フィンランドの小さな町や四季、暮らしと文化をテーマに取材を続けている。著書に『とっておきのフィンランド』(ダイヤモンド社)がある。http://kukkameri.com
手編みのミトンはマストバイ!
ハンドメイドアイテムが充実のエストニア
エストニアでは、クルギャ・ファーム・ミュージアムを訪れた際に、ミトンやソックスなど、たくさんのかわいいハンドメイドアイテムと出会いました。
レモンイエロー、淡いグリーンなど、ここで見つけたものはどことなくやさしい色使い。
(ちなみにエストニアに限らず、ラトビアのミトンもとっても有名。
フィンランドでもミトンはあちこちで見かけます!)
刺繍や織物のがま口ポーチも。レトロな雰囲気の中に上品さが漂います。
昔のベビーベッドを什器として使うなど、さりげなく置いてあるインテリアもかわいい!
子どものためのおもちゃ類も。さわって気持ちいい、やさしい風合い。
ゆるっとした表情が愛らしい、陶器でできた人形の頭や、色とりどりの毛糸など、手芸をする人のための材料もありました。
こんなにかわいい素材を見つけると、久々に手芸をやりたくなりますね。
これらは全てクルギャ・ファーム・ミュージアム内のショップにて販売しています。
ちなみにこちらのミュージアムがある農場は、エストニアで最初の知識豊富な農民であり、政治家、啓蒙家、ジャーナリストとしても活躍したカール・ロバート・ヤコブセン(1841年-1882年)が、1874年に購入したもの。
ヤコブセンは、19世紀後半、ロシアからの独立運動が高まった「エストニア民族の目覚めの時代」に、最も愛された指導者のひとりでした。現在、こちらのミュージアムには、ヤコブセンの活動を紹介する展示室があり、敷地内には、製粉所、家畜小屋、住居、蜂の巣の家、サウナ、脱穀の納屋があります。
これらの歴史的知識がなくとも、散歩をするだけでもとっても気持ちのいい場所でした!
青空の下でのびのび暮らす馬。美しかった!
5回の予定が、かわいいものが多すぎて延長したこの連載も、いよいよ次が最終回。
次回は、エストニアのファームステイ体験と、そこで見つけたかわいいものを紹介します。
取材協力:CAITOプロジェクト(田園ツーリズムプロジェクト)https://balticsea.countryholidays.info/