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はじめてのクルーズ旅でアラスカへ(前編)船旅の基本

吉田さらさ

吉田さらさ

寺と神社の旅研究家。

女性誌の編集者を経て、寺社専門の文筆業を始める。各種講座の講師、寺社旅の案内人なども務めている。著書に「京都仏像を巡る旅」、「お江戸寺町散歩」(いずれも集英社be文庫)、「奈良、寺あそび 仏像ばなし」(岳陽舎)、「近江若狭の仏像」(JTBパブリッシング)など。

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はじめてのクルーズ旅でアラスカへ(前編)

船旅の基本

 

こんにちは。寺社部長の吉田さらさです。

いつもは日本各地の寺社に関する情報をお届けしていますが、今回は、暑い日本を飛び出してアラスカへ。豪華客船に乗って氷河やクジラを見に行く夢のような旅に出かけました。

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わたしが乗ったのは、プリンセス・クルーズというクルーズブランドに所属する、「ルビー・プリンセス号」という船です。プリンセス・クルーズは、世界最大級のクルーズブランドのひとつで、1965年にアメリアで創業。航路は世界中に広がっており、比較的手ごろな値段でクオリティの高いクルーズライフを楽しめます。

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今回のルビー・プリンセスの航路は、シアトルの港から出発し、アラスカの中でも南の方の「インサイドパッセージ」と呼ばれる地域を巡り、カナダのビクトリアという街にも立ち寄ってシアトルに戻るコースです。船上で7泊8日。うち、どこにも寄港せず、終日クルーズの日がに2日ありますが、そのほかの日は、どこかの港に接岸し、降りて自由に観光したり、オプショナルツアーに出かけたりします。

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わたしは国内旅行だけでなく海外旅行も大好きで、個人で行くこともあれば、さまざまなタイプのツアーに参加することもありますが、完全に船だけで移動する旅は今回が初めて。「船酔いしたらどうしよう」とか「正装が必要な日があると書いてあるけど、堅苦しいのかしら?」などなど、事前にいくつかの心配な点がありました。けれど、結果的にはすべて杞憂に終わり、今では、すっかり船旅のファンになりました。

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しかし、このような不安は多くの皆さまにも共通するものだと思いますので、まずは、実際の旅ではどうだったかをお話ししておきたいと思います。むろんこれは、わたし個人の感覚ですし、船によっても、船会社によってもいろいろ違うでしょうから、あくまで参考程度にお読みください。

 

気になるクルーズの基本情報は、次ページに続きます。

1.船酔いは大丈夫?

正直言って、最初の日は、「ちょっと揺れるなぁ」という感じはしました。けれど、だんだんと慣れてきますし、また、今回のように陸地がすぐそこに見えている内陸部の海を通るルートならば、揺れは小さいです。心配ならば酔い止めの薬を持っていくとよいけれど、わたしには必要ありませんでした。

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2.正装ってどの程度のものが必要なの?

これはおそらく船ごとの性質によるでしょうが、少なくともわたしの乗った「ルビー・プリンセス号」においては、それほどきちんとした装いでなくても大丈夫そうでした。アメリカの船であるためか、皆さん、普段の日は、メインダイニングにもくつろいだTシャツ姿でいらっしゃいます。クルーズ中に二回ほど、「今日は正装」という日が決められており、その日は、思い思いのおしゃれをしますが、イヴニングドレスに宝石ってほどの人はあまり見かけませんでした。この船はどちらかと言えばカジュアル船ですが、もっとゴージャスな船だったら、より本格的な正装が求められるのでしょうね。

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3.長いクルーズで退屈することはないの?

クルーズ船では、朝から晩まで、さまざまなアクティビティやショーなどのイベントが用意されていますが、それが好みに合わない場合は、確かに「何もやることがない」と感じるかも知れません。それに備えて、「やること」は自分で持って行くのがよいと思います。わたしは最近絵を描くので、スケッチブックと色鉛筆を持参しました。同行した人は、語学やお稽古事の練習をしていました.手芸や読書、書き物などもよさそうです。船内には、海を見渡すサロンが各所にあるので、好きな場所を見つけて、そこで各自、自分の世界に浸ればよいのです。これほど贅沢な時間の使い方は、なかなか陸上ではできないと思います。

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4.食事が合わなかったらどうしよう

これもまあ、人によるし、船にもよるし、何とも言えないところですね。わたしは、今回乗ったルビー・プリンセス号の食事は「バリエーションにはやや欠けるが、味はなかなかよい」と感じました。きちんとしたレストランと、ビュッフェ形式のカジュアルレストランがあり、どちらも、日々少しずつメニューが変わり、飽きずに楽しめます。パンやパスタも船の上で手作りされるそうで、総合的なレベルはかなり高いと思います。特にスィーツがよかった。アメリカのお菓子は「やたらと甘くてでかいだけ」というイメージがありますが、この船のものは、いかにもアメリカ風の派手な見かけでも、食べてみるとけっこう繊細な味でした。ただ、まともな和食を食べることはほぼできませんので、洋食続きだとつらいという方は、和食レストランがあると明記されている船や、日本発着の船を選んだ方がよいと思われます。

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5.難破してタイタニックみたいにならないの?

むろんそうした可能性は完全にゼロではないでしょうが、限りなくゼロに近いと思っていいんじゃないでしょうか。船室内には避難用の救命胴衣があり、初日に避難訓練も行われます。ちなみにこの船の乗客は3000名を超えるので、皆がパニックして一斉に下船口に殺到すると大変なことになると想定されます。そのため、部屋ごとに、いったん待機する場所が指定されていて、そこに集まって整然と下船する手順が定められています。

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では、次ページから、実際の船上ライフについてレポートしますね。

今回わたしたちは、バルコニーつきの海側の部屋を選びました。カテゴリーによっては、内側の窓がない部屋もあり、お値段もけっこう違います。むろん、窓があった方が、さらにはバルコニーがあった方がよりよいことは確かですが、船内の海の見える場所に自分の居場所を見つけてそこでゆっくり過ごせばいいので、内側の部屋で十分という考え方もあります。

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わたしはたまたまこの日が誕生日でした。すると、ドアの前に風船が飾られ、部屋にバースデーカードが届いていました。前もってお願いしておけば、レストランでもちょっとしたイベントもしてくれるようです。

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1日目は航海のみでした。まだ不慣れだったので、この日はどこに何があるかを知るために、船内を探検して過ごしました。アラスカに向かう船なので、決して暑いとは言えないのですが、プールで泳いでいる人や屋外ジャグジーでくつろぐ人も。野外の巨大スクリーンでは映画が上演されています。

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2日目は、ジュノーという港に入港しました。

下船し、「ホエールウォッチングとメンデンホール氷河」というオプショナルツアーに参加しました。バスで別の港に行って、そこで小さな船に乗り換え、クジラの多い海域に行きます。雪をかぶった山々が見え、「アラスカに来たな」という気分が高まってまいります。

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遠くの方でクジラの潮吹きが見えると、船は全速力でそちらに移動します。背中は何度も見えたけれど、ジャンプまではなかなか見ることができません。

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アシカやイルカも見ることができます。

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終了後はバスに乗り換え、メンデルホール氷河へ。ここは、世界でもっとも市街地に近い氷河だそうです。グレイシャーブルーと呼ばれる独特の青い色がなんとも美しかったです。

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吉田さらさ

公式サイト

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