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ひとり旅で困ることQ&A。私の経験談もまじえてお答えします!

寺田直子

寺田直子

トラベルジャーナリスト。旅歴25年。訪れた国は80ヶ国ほど。女性誌、旅行サイト、新聞、週刊誌などで執筆。独自の視点とトレンドを考えた斬新な切り口には定評あり。日本の観光活性化にも尽力。山口県観光審議委員、青森県の観光戦略アドバイザーなどを務める。著書に「ホテルブランド物語」(角川書店)」、「泣くために旅に出よう」(実業之日本社)、「フランスの美しい村を歩く」(東海教育研究所)など。◆個人サイト 「ハッピー・トラベルデイズ

 

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こんにちは。OurAge編集部のすけやんです。

「ひとり旅」に役立つ話題をまとめてお届けしている本連載。

せっかくの機会なので、ひとり旅のハードルがあがってしまいがちな不安や素朴な疑問を、旅のプロである寺田さんにぶつけてみました!

知人、友人にリサーチしたところ、いろいろな質問があがってきたので、なかでも多かった項目をリストアップ。

旅慣れた寺田さんならではの実感こもったお答え、必読ですよ!

 

・・・・・・・・・・・・

 

Q 
とにかく心配なのが「食事」のことです。
レストランに行っても、浮かないか心配。楽しめないのではないかと不安になります。

 

 

A

おひとり海外で最も困るのが、そう食事。特に夜ごはん。「ひとりで食事をするのに困るんです」という悩みもよく聞きます。

 

結論から言いますと、時間をもてあますことなく食事を楽しみたいなら、ある程度、高級なレストランへ行くことです。

 

 

「逆に気後れするし、レストランにも迷惑なのでは」と思うかもしれませんが、それこそ一流の店であれば接客も一流。

 

フレンチバスクのミシュラン一つ星のレストランでは眺めのいい、けれどあまり目立たないテーブルを用意してくれました。

 

また、パリを代表する名店「ル・サンク」では料理を待つ間に読むための雑誌や写真集などを持ってきてくれたほか、スタッフがタイミングを見ながらフレンドリーに話しかけてくれました。

 

予約は事前に入れること。「1人でいいですか?」と聞くのも忘れずに。

 

そしてせっかくですからドレスコードに忠実に。お気に入りのリトルブラックドレスを選んでください。お召しがご自分でできるのであればぜひ和装も。レストランスタッフも喜んでステキな日本人マダムへのサービスをするはずです。

 

また、レストランによってはカウンターがあり、そこでキッチンを見ながら食べるのもおひとりごはんの王道。ときにはおひとり同士が隣り合い、会話を楽しむこともできます。

 

 

Q 
特に欧米方面へ行くと、お皿のボリュームが多くてどうしても完食できないことが多いのです。
残すことに気が引けてしまいます。

 

A

最近はレストランもフードロスを少なくしようという動きがあるので、「量を少なめに」という客のリクエストにも応えるところが増えています。

 

私がよくお願いするのは「メインを前菜サイズにしてもらう」、あるいは前菜+前菜というオーダースタイル。

 

前菜の中にもお魚やお肉を使ったものがあるし、ポーション感もちょうどいい。

 

 

唯一、考えるのはあまり安いものの組み合わせにはしないということ。チップで稼いでいるテーブル担当者に気持ちよくサービスしてもらうためにも、あくまでもコースという設定でチョイスするのがスマートです。

 

また、ロンドン、ニューヨークの劇場街周辺のレストランが早い時間帯(通常17~19時前後)だけに提供するのがプレシアターディナー。文字通り観劇する人たちが小腹を満たすためのシンプルメニュー。前菜+メインの2コースかデザートが付いた3コースでポーションも軽めで料金もお得。ササッと食べて劇場に向かうおひとりさまも多く、またミシュランの星を持った一流レストランでも提供していることが多く、それも人気。もちろん観劇しなくても誰でも利用できます。

 

 

次のページでは、食事の疑問の他、「身を守る」ことについての質問も。

Q
観光で疲れてしまい、夕食はパパッと簡単に済ませて早く休みたい、と思うときがあります。
でもファストフードでは味気ない。こんなとき、寺田さんはどうされていますか?

 

A

正直、日本のファミレスやコンビニのクオリティに慣れていると、海外でのファストフードやコンビニの軽食などはガッカリすることがあります。アジアならローカルでにぎわう屋台も多いですが、それもまた言葉が通じないし衛生面を考えるとハードルが高い。

 

そういうときはいっそディナーなしで過ごしてみたりしています。

 

お風呂に入ってミニバーのビールをちょっと飲んでから早めにベッドへ。翌朝、健康的に空腹で目覚め、朝食をたっぷりいただいたほうが精神衛生面でもはるかにいいものです。

 

 

軽く食べたいのであれば目指すは駅。日本のエキナカとは比較になりませんがキオスク、ミニスーパー、カフェ、軽食ダイナーなど種類も多く遅くまでやっているのがありがたい。スープなど温かいメニューがある店もあったりするので助かります。

 

 

もうひとつはエグゼクティブラウンジ利用ができるホテルを選ぶこと。一般的なお部屋より高くなりますが、専用ラウンジでは通常、朝食、アフタヌーンティー、夕方からのカクテルタイムがあり、フィンガーフードなども用意されます。

 

先日、クアラルンプールのホテルのラウンジでは、アジア系の女性とテーブルが隣になり、あれが美味しかった、これからどこへ行くの、など会話がはずみました。

 

Q
体調が悪くなったときが心配。どこに連絡すればいいの?

 

A

自己管理はひとり旅の根幹。出発前に必ず海外旅行保険に加入すること。

加入者のための日本語でのアシスタントサービスやキャッシュレス治療などが利用できます。

 

 

クレジットカードに附帯されている場合もありますが、保障内容が十分でなかったり条件によって支払われないこともあるのでよく確認を。

 

私はクレジットカードの保険に加えて毎回、欠かさず海外旅行保険に加入していきます。自分自身のためでもあり、万が一、何かあったとき家族に迷惑をかけないためでもあります。

 

 

日本を出発前はぜひ、外務省の海外安全ホームページをチェック。さらに海外滞在中、瞬時にオフィシャルな緊急メールが届く「たびレジ」の登録もお忘れなく。

 

Q
ひと昔前と違って、「日本人だから」と狙われることは少ないかと思うのですが、
それでも油断は禁物ですよね…?

 

気がゆるむのは、おひとりさまの時よりも女友だち数人と旅している場合。つい会話に夢中になり周囲への目配りがおろそかに。特に人ごみの観光名所や大通り、また地下鉄などはスリの温床。

買い物したばかりのブランドの紙袋を持ったままは絶対ダメ! 気の利いたショップならロゴマークの入っていない紙袋を用意しているので尋ねてください。

 

私は現地のスーパーマーケットのエコバッグを購入。そこにカメラやガイドブックなどを入れてなるべく観光客に見えないようにしています。フランスの大手スーパーMonoprixのエコバッグは毎年カラフルでお土産にも人気のアイテム。ロンドンならハロッズ、アメリカやハワイならホールフーズもかわいいエコバッグが揃っています。スイス、ドイツなどエコ先進国の現地スーパーも狙い目です。

 

 

「あるある!」な質問は次のページへ続きます!

Q
パスポートは肌身離さず! とよく言われますが、持っているほうが危ないのではと感じるときも。どうなんでしょうか。

 

A

私はホテルにチェックインしたら、まずセーフティボックスに、パスポートとすぐに必要にならない現金、アクセサリーなどを入れてしまいます。免税品などを購入する際、パスポートの提示が求められることがあるなど特例を除き、観光の際には持ち歩きません。

 

ただ、何かIDの提出を求められた際、日本の免許証やクレジットカードでは通用しません。そんなときのためにパスポートの顔写真と番号のページをコピーしてお財布に入れておきます

 

国によってホテルのチェックインの際、パスポートのコピーをホテルがとることがありますが忘れずに返してもらいましょうね。たまーにホテルスタッフが返却を忘れることがあったりするので。。

 

Q
すばらしい景色などに出会うと、自分も入れて写真を撮りたくなります! でも、いったい誰に頼めば・・・

 

A

観光名所で写真を撮ってもらおうとカメラやスマホを渡したら持って逃げられた。そんな話も聞きます。渡してもいい相手を選ぶのが大事。たとえばレストランのスタッフやホテルのドアマンなど(もちろん忙しいときは遠慮してください)。あと、意外に親切なのがおまわりさん。一緒に写真に入ってくれることもあったり。タイミングをみて頼んでみてください。

 

 

 

Q
トイレがどこにあるのかわからないことが多くて困ります。そして、一人だと、スーツケースなど大きい荷物ももって行かないといけないのがつらい…。

 

A

これは切実です。私はトイレの個室に入るサイズのキャリーケースを持参するので困ったことはないのですが。。

 

まずはハンディキャップ用のトイレを探しましょう!車イスを入れるスペースが整っているので大きなスーツケースや荷物がたくさんあっても大丈夫。

 

あとは、最寄りにホテルかデパートがないかチェック。こういうことを想定して、移動時にはグーグルマップなどで近くのトイレスポットを探します。

 

また、「Airpnp」のような「トイレ検索」のアプリもあります。

 

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いかがでしたか? 皆さんのひとり旅のお役に立てば幸いです。


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