十和子道 第9回「すぐに離婚するといわれた結婚生活が20年続いた理由」

家のことはなんでも関わってみる夫とそれが嫌ではない妻

 

十和子 夫婦それぞれに役割があると思うんですけど、一般的に妻の領分、夫の領分といわれていることも、うちはふたり一緒にやってきました。主人は男子厨房にも入り、子どものおむつも替えてくれました。

 

誉幸 父が家のことは一切関わらない昔型の人間でした。ですから自分が家庭を持ったときは家のことは協力できる夫や父になろうと思ったのです。家庭で父親役もこなさざるを得なかった母の苦労を幼いころからずっと見て育ってきましたしね。

 

十和子 私は主人が家事や育児に関わってくれることが、当たり前になっていたけれど、それって本当にありがたいことだと最近わかりました。

長女が宝塚音楽学校で寮生活するようになったので、昨年一年間は毎週末ごとに兵庫に行って、洗濯して、話を聞いて、買い物して、ご飯を食べさせて、帰寮時間ぎりぎりまで世話して、自分は最終便で帰ってくる。そういう日帰り母親業をひとりでやりはじめたら、(主人は東京に残って次女の世話です)「ひとりってこんなに大変なの?」と、しみじみ感じ入りました。あ、あと「私ひとりでやるとこんなにも段取りが悪いのはなぜ?」とも…(笑)。

娘も主人が来てくれたほうがいいって思っているはずです、きっと(笑)。お掃除なんか天才的に上手いし。

 

誉幸 〝ミスター現状復帰〟と呼ばれています。

 

十和子 朝起きて、ベッドから出て、お弁当作って、ちらっ、とベッドルームをのぞくと、すでにシーツも掛け布団もピシーッとホテル並みにベッドメイクされている。ちょっと腰かけるのも申し訳ないくらいきれいに。

だから子どもを送り出してからちょっとだけ寝る、という憧れの二度寝なんてできないです。

 

誉幸 ぜんぜん寝ていただいてけっこうですよ(笑)。

 

十和子 私が1日家を空けたときと、主人が空けたときでは部屋の空気のよどみ方が違う。出かけたときよりキレイになってる。私の場合、何かしら忘れたり、ドアが半開きになっていたり。でもそれを注意されたり怒られたりしたことはないんです。

 

誉幸 言う前に自分で直します。これは〝性分〟の問題ですから。

 

十和子 うふ。

 

誉幸 うふ。で、済まそうとしている(笑)。これは仕方がないこと。「キレイ好きだけれど片付けは苦手」の十和子さんですから。

 

十和子 強要されたり、責められたりしたら険悪なムードになって、たぶんケンカになっちゃうんでしょう。ただ主人のあきらめた空気が漂ってくるのは感じています(笑)。

 

誉幸 片付けや整理整頓は私の担当です、もはや。

 

十和子 たまに私が積極的に片付けていたりすると必要以上に褒めてくれます。

「えらい!凄い!どーしたの!?」って。

 

誉幸 僕は褒めて育てるタイプです。

 

十和子 私は褒められて伸びるタイプです(笑)。

 

誉幸 でも夫婦って、万事そう。補完関係というか、得意な人がやる、やれる人がやる。できれば、ふたりでやることがたくさんあると楽しいと思う。ふたりで取り組むと摩擦やぶつかり合いも増えるけど、その分やっぱり絆は深まるから。育児も家事も仕事も。

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十和子 (ぺこり)感謝しております。

 

時間が変えていくもの、変わらぬもの。そして強くなる妻と寛容になる夫

 

誉幸 この20年で一番変わったことは、家内がますます「君島十和子」になってきていること。仕事モードが強くなってきた。果たさなきゃいけない使命・ミッションが増えて強くなった。もともと芯のある強い人ですが、最近ますます芯がお強くなられている。

 

十和子 なんかその敬語、他意を感じます(笑)。

 

誉幸 いや、人として筋肉質になったってこと。仕事に限らず家のことでも「責任」があなたを強くした。女性はみなさんそうなのかもしれないけど。

最近、会話のキャッチボールがハードです。毎球毎球、マックス160キロの直球で、ど真ん中にどすんと投げられています。白と黒しかない。グレーがない。

「悪くないってどういうこと?いいの?悪いの?どっちなの?」って(笑)。

 

十和子 だって、それじゃどっちかわからないもの。

 

誉幸 でも「正直」なところは本当にずっと変わらない。

不器用でまっすぐで、何をやるにも一生懸命。真面目で融通がきかなくて少し不器用…

 

十和子 なんかどんどんアウェーになってる気がします(笑)。

 

誉幸 いやいや、そういう人だからこそ、とくに仕事のことになると一切手を緩めず、自分がとことん納得するまでやり抜けるんだと思ってる。

 

〝君島十和子の夫〟でいることにプレッシャーはない

 

誉幸 ある雑誌の編集長に「君島さん、なんかロールスロイスみたいな人と結婚しちゃったね」って言われたことがあります。女性を車に例えるのはなんなんですが…。僕はそういわれたら「じゃ、大事に乗らなきゃ」って思う。

理想的な女性と結婚したプレッシャーはあるでしょう?と聞かれることがあるけど、ないんですこれが。並んで歩くときは身だしなみくらいは気をつけていますが。

まあいろいろとご進言いただきますが、本人たちが楽しければいいんじゃないのと思います。

これから先も、「この人と楽しく生きる」と決めているので、一生夫婦であることを楽しみます。

 

十和子 50代からの理想の夫婦像は?というようなことをよく聞かれるんですが、私はずっとこのままがいい。今が少しでも長く続けばいいな、と思っています。壮大な夢や立派な計画なんてなくて、「これ美味しいね」って言いながら家族でごはんを食べているときが幸せ。ドラマなんかで「やっぱり家のごはんがいちばん!」って、中高年の夫婦がよく言うセリフがありますけど、その気持ちがよくわかります(笑)。

幸せは日々の生活の地味で何気ないところに存在してる。それはこの年になったからわかることかもしれません。

 

誉幸 母が病気になって、家族に病人がいることがどれだけ大変かということがよくわかったので、互いに健康には本当に気をつけていきたい。

 

十和子 私はできることなら主人より先に死にたい。遺されるのは辛いから。子どもたちにとっても、家のことが上手な主人がいてくれたほうが幸せだと思う(笑)。

いつか、下の世話してあげるってこの前言ってくれていたよね?

 

誉幸 うん。大丈夫、安心して歳をとってください(笑)。

私の母を見ていて、連れ合いがいなくてひとりで老いるって、ひどく辛いことだなって思った。寂しさもそうだけど、人様の手をお借りしなくちゃならないことの辛さ。そこは一番信頼して、迷惑かけられるのはやっぱり連れ合い。だから、最悪、どうなっても安心してね、と言いたかった。でも、そうは言っても、絶対にこっちが先に逝っちゃうと思うけど。

 

十和子 死んだ後というか、来世もまた私たちは夫婦でいる気がします。スピリチュアルな方にみていただくと必ず「前世も前々世も夫婦だった」って言われる。それは遣り残した課題があるから、と。

 

誉幸 今生、僕があなたを苦労させると来世は僕が女房になって苛められる…とも言われたよね。

 

十和子 あははは。来世もよろしくお願いします。

今度は私がお掃除好きな夫かな(笑)。

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撮影/冨樫実和 取材・文/稲田美穂 ヘア/黒田啓蔵

★「十和子道」が書籍になります! 気になる内容は試し読みができます

また書籍化決定にあたり、十和子さんから動画メッセージが届いています。

動画はこちらの記事からご覧いただけます

 


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コメント(27)

姫様 コメントをありがとうございます、「十和子道」担当です。女優時代からの十和子さんのファンである姫さんにこの記事を読んでいただけて、とてもうれしいです!ますます輝く十和子さん。私も目が離せません。今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

ourage-editor - 2017年3月30日 14:47

吉川十和子さんの頃からファンです。
君島十和子さんになってからますます大ファンです。フラーレンFTCも購入しています。
本もほぼ購入しています。
一番の憧れの女性君島十和子さんです。
フラーレンFTCパーティーおよばれ頂ける事を楽しみにしています。
これから輝く素敵な御夫婦でいて下さい。

- 2017年3月29日 03:02

あん様 「十和子道」担当です。コメントをありがとうございます。文面からあんさんが子育てにいつも心を砕き、精一杯努力なさってきているお母さんだということが伝わってきました。いつかお子さんも、あんさんが抱えてきた葛藤や悩みを理解し、感謝してくれる日がくることを願っています。あんさん、笑える日がくるまで頑張って!

ourage-editor - 2017年1月6日 16:25

書籍amazonで購入し何度も読んでいます。羨ましいのは、美貌ではなく、授業参観に全員母の中に黒一点で参加して下さる何でも協力して下さり、男子厨房にも入る旦那さま。我が家は単身赴任で週2回平日夜帰る主人との夫婦子育てでパートしておりましたので、もう涙がでるほど羨ましい。
夫婦協力できる家庭は親戚も友人も受験就職と皆さん子育て成功されています、勿論十和子さんも。
シングルマザーのような我が家は相談時間がとれない主人のせいだけではありませんが、受験も失敗続き、やはり父親愛情不足は母には補えず子供メンタルも今いち、地獄の日々です。いつか笑える日がくるといいです。十和子さんの美しさは旦那さまのおかげだと思います。

あん - 2017年1月4日 15:56

あーちゃん様 もかもかまん様 投稿をありがとうございます。「十和子道」担当のギリコです。ご結婚なさっている方、これからご結婚なさろうという方々からコメントを頂戴しており、この回への反響の大きさを実感しています。「十和子道」を読んで下さった方の毎日がさらに素敵なものとなるよう、何かしらお役に立つことができればとてもうれしいです。

ourage-editor - 2016年12月14日 14:35

素敵です♡
私も来年結婚を控えています!
一瞬で、理想の夫婦になりました♡
こんな夫婦になりたい(#^.^#)

あーちゃん - 2016年11月17日 11:46

そりゃそうだよね。世間からバッシングされたからといって別れないといけない理由などない。
結婚は当人同士が決めることであって世間が決めることではない。ただそれだけ。、

もかもかまん - 2016年9月19日 09:38

マミ様 「十和子道」担当です。コメント投稿をありがとうございます。これからもご主人と仲良く、充実した日々をお過ごしくださいね。初心、忘るべからず、その通りです!実は私もときどきこの記事を読み返しては自分の〝相棒〟を大事にしなきゃと思っています。

ourage-editor - 2016年8月24日 17:01

とても良い関係のご夫婦ですね
私もいつまでも主人と仲良く夫婦、友達、家族で居たいと思います
良い意味で、一番気を遣わなくてもいい存在でこのまま年を取っても安心して2人で居られる仲で居たいとしみじみ思いました
うちは双子の娘も結婚して今は2人だけの生活になりましたのでずっと仲良く協力しあって生活していきたいです
たまに読みたい記事ですね
改めて
初心忘るべからず
と思い直しました

マミ - 2016年8月7日 10:03

ぐでtま様 ohitorisama様 「十和子道」担当です。コメントをありがとうございます。いろいろな状況のもと、さまざまな人生を送っている方々がこの連載を読んでくださっているのだということを、おふたりのコメントを拝読し、あらためて実感しています。これからも「十和子道」をどうぞよろしくお願いいたします。

OurAgeギリコ - 2016年8月2日 17:37

十和子さんと同い年の者です。一人で生きていく人生を選択し、また、その選択に後悔していませんが、20代の時に十和子道を拝読していたら、二人で歩む人生の選択もしてたかもしれません。私にはできなかった生き方は、まぶしくて、素直に羨ましいと思います。若い方へ結婚、家族を持つことの幸せ感をこれからも配信してほしいと思います。

ohitorisama - 2016年7月29日 19:51

今、お付き合いしている方が居ます。リモコン、テイッシュの箱すら曲がっているのが嫌いで直します。ずぼらなわたしと之からも居たいと。悩みます。と、サプリ悪い物とは、言いませんが止めるといったのにまた新しい物の購入。嘘をつかれている様で嫌です。色々悩み考えてしまいます。

ぐでtま - 2016年7月4日 15:35

七様 「十和子道」担当です。うれしいコメントをありがとうございます! そうですよね、家族というだけでなく「同志」でもある夫婦って憧れますよね。ぜひ素敵な結婚生活をお送りください!今後とも「十和子道」をどうぞよろしくお願いいたします。

ourage-editor - 2016年2月23日 11:41

この記事に出逢えてホッコリしました(*^^*)
私は結婚して1年ちょっとの20代夫婦ですが、こういう風になれたらイイなーという憧れがまず1つ。もう1つは【同志】という言葉に、とても共感しました。
結婚したら家族になるのは当然ですが、最も身近な同志がいてくれることは、とても心強いと思います。

- 2016年2月21日 01:55

えりこ様 「十和子道」担当です。こちらこそ素敵なコメントをありがとうございます! 私も今回の取材を経て、パートナーと一緒に過ごす(過ごせる)一日一日を大切にしたいとあらためて強く思うようになりました。今後ともどうぞ「十和子道」をよろしくお願いいたします!

OurAgeギリコ - 2016年2月19日 11:37

現在続く幸せな夫婦
つまずいている夫婦
終わってしまった夫婦
夫婦とは何か
原点に戻らされます。
目の前の当たり前が特別で
心から慈しみ、守りたいと思いました。
素晴らしい記事
ありがとうございます。

えりこ - 2016年2月18日 23:43

ありがとうございます!!これからも読ませていただきますね

かきんこ - 2016年2月18日 22:17

かきんこ様 「十和子道」担当です。うれしいコメントをありがとうございます!そのままメディアリンクとしてご紹介いただく分には構いませんので、どうぞよろしくお願いいたします!

OurAgeギリコ - 2016年2月18日 10:53

素敵なご夫婦でいいお話を読ませていただきありがとうございます。私のブログにリンクを貼り付けてもよろしいでしょうか?

かきんこ - 2016年2月17日 02:19

うーん様 「十和子道」担当です。コメント投稿をありがとうございます。本当に絆の強いご夫婦だと取材してみて感じています。今後ともご愛読のほどどうぞよろしくお願いいたします。

ourage-editor - 2016年2月15日 14:57

なんかちょっと…

うーん - 2016年2月13日 00:54

まり様 「十和子道」担当です。うれしいコメントをありがとうございます。君島ご夫妻を取材していていつも強く感じるのは〝夫婦・家族はひとつのチーム〟ということです。
今ご結婚11年目だそうですが、どうぞまりさんもご主人、お子様と素敵な〝チーム〟を育んでいかれますよう…今後とも「十和子道」をどうぞよろしくお願いいたします。

ourage-editor - 2016年2月1日 12:13

十和子道、今回初めて読ませていただきました。結婚11年目、3人の子どもの子育て真っ只中です。主人も家事や育児には関わってくれますが、主人のしてくれた事が気に入らなかったり、満足できなかったりすることも多く・・・。
ですが、誉幸さんが仰っている“夫婦は補完関係”という思いがベースにあれば、自然とお互いに感謝の気持ちや、相手を大切に思う気持ちが生まれるのでしょうね。
誉幸さん・十和子さんのような素敵な夫婦になれるよう、明日からまた頑張ります!
大切なことに気付かせていただき、ありがとうございました。
次回も楽しみにしております。

まり - 2016年1月30日 00:58

ゆじゅん様 「十和子道」担当です。コメントをありがとうございます。そして、、、ご結婚間近とのこと、おめでとうございます!!これからもみなさんに楽しみにしていただけるような記事を配信していきたいと思っています。今後ともご愛読のほどどうぞよろしくお願いいたします!

ourage-editor - 2016年1月28日 14:41

なんて素敵なご夫婦!
私自身もうすぐ結婚しますが、こんな夫婦になりたいなぁと思いました。

ゆじゅん - 2016年1月28日 03:08

りんこ様 「十和子道」担当です、うれしいコメントをありがとうございます! 今回はスペースの都合上、ご紹介できなかったのですが、取材ではお二人の普段の生活の様子をいろいろ率直にお話しくださっています。ぜひまた別の機会にご紹介したいと思っていますので、今後ともご愛読のほどどうぞよろしくお願いいたします!

ourage-editor - 2016年1月15日 13:21

本当に素敵なご夫婦ですね。以前十和子さんがイベントで博多にいらした時にお会いしました。その時もご主人がご一緒でしたが、ご主人(社長)をすごく頼りにされているというのがよく分かりました。こちらのインタビュー記事は毎回とても楽しみにしています。ますます十和子さんとFTCのファンになりました。

りんこ - 2016年1月15日 12:56
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