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70歳で始めた、おはぎの店「小多福」

小原誉子

小原誉子

「京都観光おもてなし大使」&旅ライター
アナウンサー、テレビ番組プロデューサーなどを
経て、集英社「エクラ」などのライターに。
2011年より京都在住。
京都など、日本の文化・観光情報を伝える
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東山の「安井金毘羅」の奥の路地に、白い暖簾がかかる町家があります。ここはおはぎの店。でも、外からでは、どんなおはぎが並んでいるのか、伺い知ることはできません。

小原誉子おはぎの店「小多福」

小原誉子おはぎの店「小多福」

暖簾を潜り、木製のドアを開けると、中はカウンターがあるレトロな喫茶店という感じ。

 

「おはぎですか?お持ち帰りですか?」と、奥から姿を見せたのは、ここのご店主の川崎さん。「あの~ここでいただけますか?」と言いながら、カウンターに。「なんのおはぎにしますか?」と言いながら、カウンターの上の菓子箱の蓋を開けます。するとそこに並んでいたのは、なんともカラフルな小ぶりのおはぎ。

 

小原誉子おはぎの店「小多福」

全8色のおはぎは、あずき、きな粉、黒ゴマ、青のり、古代米、そして白小豆、青梅と赤梅というカラフルな品揃え。まるで宝石箱のような楽しさがそこに。

 

 

さて、このおはぎを作っているご店主の川崎さんは、なんと70歳にしてこの店を始めたそう。大病をして勤めに出られなくなったことから、自分でできる商いをと考え、得意な料理の腕を活かした、おはぎづくりをすることに。「おはぎは、昔から作っていたんで…。初めは五行に因んで5色にしようと思ったんですが、次々にアイディアが浮かんで、結局8色になりました」と微笑む。8色の中でも、白小豆、青梅、赤梅が、川崎さんのアイディアから生まれたもの。他ではなかなか味わえないもので、これを目当てにやってくる人も多いそう。頂いた赤梅は、梅肉を使ったおはぎで、餡の甘さと梅の甘酸っぱさが絶妙に口の中で調和します。「美味しい!」と思わず声を上げたほど。

小原誉子おはぎの店「小多福」

おはぎ1個170円(白小豆200円)

 

小ぶりのおはぎは、程よい甘さ。そのため男性にも大人気。「8個全部食べはる人もいますよ~」と。口コミで広がった評判で、有名百貨店の催事などに出店を依頼されることも多いそう。「でも、とてもそんな数、よ~作れません」とお断りなさったとか。

 

 

店を始めてすでに7年。つまり今、御歳77歳。「え~信じられない…」と誰もが思うはず。「おしゃれ、好きですよ」と、微笑む川崎さん。いつも素敵な装いで店に…。この日も友人が選んでくれたというシルクのワンピース姿。「すごく似合いますね~」と、いうと。「え~そんな~」ちょっと照れながら…。その仕草も失礼ながら、とても可愛く感じます。

小原誉子おはぎの店「小多福」

 

歯切れのいい京都弁と、あふれる笑顔がなんともチャーミングで、川崎さんに会いに来る人もどうも多い感じ。私の友人もその一人で、「ね、素敵な方でしょ」と、すっかり川崎さんのファン。「70歳でお店始めるってすごいことだと思わない?」と。

 

おはぎの仕込みは、朝早くから…。そのバイタリティーにも頭が下がります。特にお彼岸の時期は注文が殺到。睡眠時間が2時間ほどになることもたびたびだとか。「う~とてもそんな根性ないかも…」と友人と私は顔を合わせます。

 

 

さまざまな人生経験を積まれ、今もパワフルに、そしてチャーミングに歳を重ねられているお姿を拝見すると、「なんて素敵…まさに京美人…」と思ってしまいます。

「若さの秘訣?そうですね~。好きなことを一生懸命することでしょうか…」
お店には、連日、全国から多くの人が、宝石のようなおはぎと川崎さんの笑顔目当てに訪れています。

 

小原誉子おはぎの店「小多福」

*持ち帰り用8個パック1390円 店内での抹茶セット700円ほか

 

小多福

京都市東山区小松町564-27

☎ 075‐561‐6502 10:00~18:00

定休日:木曜・第4水曜祝日

交通:京阪本線「祇園四条駅」から徒歩10分

市バス「東山安井」バス停徒歩3分

 

 

 

小原誉子
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http://blog.goo.ne.jp/mimoron/

 

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