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https://ourage.jp/life/interview/222964/

永作博美さんが思う人生の幸せとは?(インタビュー/前編)

いくつになってもチャーミングで可愛い。

その一方で、どんな役にも真摯に向き合い、実力派女優として評価の高い永作博美さん。

10月23日に公開される映画『朝が来る』では、養子として迎えた息子・朝斗を巡って「生みの母」と対峙する「育ての母」という難役を演じている。

実生活でも「母親」である彼女が、演じながら思ったことは・・・。

 

撮影/萩庭桂太 ヘア&メイク/重見幸江(gem)  スタイリスト/古牧ゆかり 取材・文/岡本麻佑

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永作博美さん
Profile

ながさく・ひろみ●1970年10月14日、茨城県生まれ。1994年に女優デビュー。以後、映画、ドラマ、舞台で活躍中。『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(07)でブルーリボン賞ほか6映画賞で助演女優賞、『酔いがさめたら、うちに帰ろう』(10)、『八日目の』(11)で日本アカデミー賞ほか9映画賞で主演・助演女優賞、『さいはてにて~やさしい香りと待ちながら~』(15)で台北映画祭最優秀主演女優賞を受賞。主な映画出演作に『人のセックスを笑うな』(08)、『四十九日のレシピ』(13)、『ソロモンの偽証 前篇・後篇』(15)、『夫婦フーフー日記』(15)など。

 

 

「子どもを返して」と言われたら・・・

 

いつも、彼女にしかできない演技で作品に命を吹き込み、演じる役に血を通わせてきた。

 

最新作『朝が来る』で演じるのは、子どもに恵まれず、不妊治療を試みるも断念し、特別養子縁組で子どもを授かった母親・佐都子だ。

 

養子となった息子・朝斗と暮らすようになって6年、夫の清和(井浦新)と3人で幸せに暮らしてきたが、ある朝、朝斗の産みの母親を名乗る女性から「子どもを返して欲しい」という電話がかかってきて・・・。

 

「私が演じた佐都子という人は、バリバリ仕事もできて素敵な恋愛をして結婚した女性。頑張り屋さんで、何があってもきちんと解決してきた、完璧だと思われていた人間です。

でも出産という課題に直面して初めて、人生には思い通りにはいかないことがあると気が付いた。そして、養子縁組で母となったんです。

もちろん子どもは可愛いし母性はいくらでも出せるけど、でも心のどこかに小さなすき間があって、そこがスースーするようなさみしさを感じている。

どんなに出来る人でも、いつも笑っていても、やはり何か満たされないもの、欠けているものがある。それを意識しながら演じました」

 

子どもの実母は、不幸ななりゆきから母になった中学生の女の子だったはず。電話をしてきたのは誰なのか? その後の彼女に何があったのか? この先、どうすればいいのか?

辻村深月氏の原作を、重層的なドキュメンタリータッチの作品を数多く生み出してきた河瀬直美監督が映像化した本作。

描かれているのは、決してひとつの答えだけではない。まるでミステリーのように、子どもを巡るふたりの母親のありようが描かれて、この映画、見ているこちらの心をグラグラと揺さぶってくる。

 

「佐都子にとって、たぶんここからが人生の正念場です。ここでどう踏ん張るかによって、彼女のこの先が決まる。

一見ちゃんとできる人でも、こんな時には揺らぐし、決断できないし、それでもどうにかこうにか、決断しなければならない。

女として母として、ではなく、人としてどうするのか。乗り越えながら、人として熟していくのでしょうね」

 

仕事に恋愛、結婚に出産。女の人生にはいろんな課題があり、どれも手に入れたいと思うのが常だけれど。

 

「すべてを手にしたから幸せ、とは限りませんよね。持つことによってすごい負担を抱えてしまう人もいるわけで。持ってみないと、それがどんなものなのか、重いかどうかもわからない。持ってしまうことが、自分の身の丈に合わないこともある。残念だけど、それが人間なんだなって思います」

 

ネタバレになってしまうので、この後佐都子がどうなるのか、ここでは書けないけれど、観たあと、まるで朝日が差し込んできたように、心はじんわり温まっている。

 

「大人になればなるほど、人は謝れなくなるものですよね。自分は悪くないと思っている人が多くて、人の話を聞こうともしない。

でも相手の話を聞いて、事情を知って、『あ、ごめんなさい』ってきちんと返すことができると、その人は何千歩も前に進めるんです。そうやって返せる大人が、私はステキだなと思っています」

ベビーフェイスにスレンダーな体型で、とっても若々しい彼女だけれど、実はつい最近、50代に突入したばかり。その美と健康の秘訣は、後半の記事をお楽しみに!

 

(調理師免許を持つ永作さんの食生活と、元気の秘密を語ったインタビュー後編はコチラ

 

 

『朝が来る』

直木賞、本屋大賞受賞の人気作家・辻村美月のヒューマンミステリーを、世界で高い評価を受ける河瀨直美監督が映画化。カンヌ国際映画祭公式作品【CANNES 2020】にも選出された。

10月23日(金)より、全国ロードショー

監督・脚本・撮影:河瀨直美

共同脚本:髙橋泉

出演:永作博美 井浦新 蒔田彩珠 浅田美代子ほか

原作:辻村美月 『朝が来る』(文春文庫)

製作:キノフィルムズ・組画

配給:キノフィルムズ/木下グループ
©2020「朝が来る」Film Partners
公式サイト:http://asagakuru-movie.jp/

 

 

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