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コーヒーをもう一杯

おおたわ史絵

おおたわ史絵

1964年生まれ。内科医・作家
東京下町出身。東京女子医科大学卒業後、大学病院、総合病院を経て下町の医師の道を選ぶ。
1996年、週刊朝日「デキゴトロジー」にて執筆活動を開始。
2005年には、医学生時代からの半生を綴った自叙伝的エッセイ『女医の花道!』を出版してベストセラーになる。
通常の診療のほか、北アルプス夏山診療ボランティア、愛犬とのCAPP活動(アニマルセラピー)ボランティアに携わる。最新刊は「ヒトは医学で恋してる!」(文芸社) MyAge(集英社)の「S-Joy ~ 素敵女医」のひとり。

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幸せになりたい~!

でも、幸せってなに?

 

そんな永遠のテーマを医学から考えていこうと思います。

 

 

実は私たちの脳には、たくさんの幸せのホルモンがあって、

それを発揮させるスイッチもあるのです。

それらを上手に生み出せれば、誰でも幸せになれるもの。

そう、幸せは他人が運んでくるものではないのです。

そのスイッチの在りかさえ知れば、ほら、幸せはすぐそばに…。

自分なりのスイッチを探して今日から幸せになりましょう!

 

 

 

朝起きて一番に、さてあなたは何をしますか?
私の場合は、まずはコーヒーかな。

ブラックの日もあればカフェオレ気分の日もあります。

夏場ならアイスコーヒーを作って飲むことから一日が始まります。

 

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表参道 コーヒーマメヤ のコーヒー職人

 

 

あ、いえいえ。けっしてコーヒー通を名乗るほどのモノではありません。

さほど豆に詳しくもないし、特別なマシンも持っていませんし。
ただ単に好き、なだけ。

 

もしかしたらね、「コーヒーが好き」というよりも「コーヒーを淹れる時間が好き」なのかもしれない、と最近思います。なぜって、その時間がとても落ち着く気がするから。

 

歴史的にみると、コーヒーは単なる嗜好品というよりも、生薬としての意味合いが強い飲み物だったようです。

 

その起源はたいそう古く、数ある文献の中でも、900年代にはすでにアラビア人の医師によって、その薬理効果が「消化、強心、利尿」と記されています。
日本では江戸時代の長崎で、ドイツ人医師シーボルトがその効能を蘭学者たちに伝えています。

 

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 表参道 LATTESTの人気のラテアート

 

 

そして今、コーヒーが持つ効果効能は科学的に詳しく解明されています。

 

国立がんセンターの14万人を対象にした大規模研究では、コーヒーは糖尿病や脳卒中リスクを減らすことがわかっています。

認知症予防効果についても、フィンランドやフロリダの大学で、かなりのところまで研究が進んでいます。

 

かつて古来の人類が、ここまでの科学的事実に気づいていたとは思えないものの、どこからか漂うその不思議な効力を人間の勘として感じとっていたのかもしれません。

だからこそ長くコーヒーは高級な嗜好品として世界じゅうで愛され続けてきたんじゃないかしら。

 

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 コーヒーマメヤの豆たち

 

 

もうひとつ、人類がコーヒーに惹かれる秘密にまつわる、興味深いマーケティング調査をご紹介しましょう。

 

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フランス アスティエ・ドゥ・ヴィラット のカップとバラ ブルーミルフィーユはよく似合う。

 

 

コンビニエンスストアのレジ横に募金箱があるでしょう?

普段あまり意識しないような、目立たず小さく自己主張の少ない箱であることが多いですが、よく見るとたいていのお店には置いてあります。
じつはこれ、コンビニで淹れたてコーヒーの販売を開始してから、募金額がグーンと跳ね上がったのだとか。どの店舗でも同様の現象が起きたそうです。
配置も照明も他にはなにひとつ変えていないのに、ただコーヒーの香りがレジに漂っただけで、みんなのボランティア魂に火がついたということになるわけですね。

 

つまりね、コーヒーの香りは人を優しくする力を持っているということ。
な、な、なんてパワーだ? コーヒー!

 

私がコーヒーを淹れる朝のひとときが大切だと感じるのも、そんな自分のなかの優しさが目を覚ます瞬間を、無意識に心地よいととらえているせいかもしれません。

 

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東京裏原のバイクカフェ DEUSのちょっとかわいいラテアート。

 

 

そんなことを考えながらコーヒーを飲んでいると、ことさらに口元がほころんでうっすら笑顔になっている自分に気づきます。
さあ、あなたもコーヒーをもう一杯。いかがですか?

 

文/おおたわ史絵

写真/MASAHIKO

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