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腸内細菌がポジティブホルモンをうむ!/Dr.根来の体内向上プロジェクト

根来秀行教授

根来秀行教授

1967年生まれ。ハーバード大学医学部内科客員教授、パリ大学医学部客員教授、事業構想大学院大学理事・教授。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など多岐にわたり、世界を股に掛け活躍する気鋭の医学博士。

 

いし こんにちは、ぐうたらライターいしまるこです。
前回、「胃腸の若さを決める三大要素」の「胃粘膜小腸絨毛」までうかがいましたが、3つめの要素「腸内フローラ」のお話に入るところで時間切れとなったので、その続きからお話ししていただきますよ。

 

 

根来 「腸内フローラ」は最近よくとりあげられているのでご存知の方も多いと思いますが、ご説明しておきましょう。
では、アシスタントのいしまるこくん、お願いします。

 

 

いし えっと、腸内細菌のことですよね。
腸の中にいろんな細菌がいて、そのさまはさながら花畑のよう♡ ってことで「腸内フローラ」と呼ばれています。

 

 

根来 Perfect! 全長約1.5mもの大腸には数百種・100兆個以上、総量1〜1.5kgもの腸内細菌が生息しているといわれています。

 

 

いし びっくりぽんですねぇ。

 

 

 

 

根来 腸内細菌は善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3つのタイプに分けられ、悪玉菌が優勢になると腸内で腐敗が起こり、免疫も低下します。

 

 

いし 悪玉菌なんかいなくなっちゃえばいいのに

 

 

根来 いえいえそうじゃないんですよ。

悪玉菌が人体に不要なわけでなく、適度なバランスが大切

なのです。

 

 

いし バランスって?

 

 

 

 

気になるバランスについては次のページで!

根来 善玉菌:悪玉菌:日和見菌の割合は2:1:7が理想と言われています。

腸内細菌

 

根来 腸内細菌は消化を助けるだけでなく、

人体が作れないビタミンやホルモンの産生

も行うんですよ。

 

 

いし そうなんですか?

 

 

根来 たとえば、幸せホルモンのセロトニンや、やる気を起こすドーパミンは、腸内細菌の働きによって腸で合成されており、悪玉菌が増えて腸内環境が乱れると、精神状態にも悪影響があるんです。

 

 

いし へぇ〜。腸内細菌がメンタルに影響するんですね。
ところで腸内フローラって、生まれたときから決まっているものなんですか?

 

 

根来 遺伝の要素が大きいといわれてきましたが、実は食事内容の影響が大きいことがわかってきました。
「腸内フローラは遺伝ではなく、食事で変えることができる」と、ハーバード大学の研究でも報告されています。

 

 

いし それなら努力次第で改善できますね。ところで元気なご長寿には肉好きが多い気がするのですが、肉って胃腸にいいんですか?

 

 

根来 肉は腸内に滞留する時間が長くなるので、肉ばかりに偏るのはNG。必要栄養素の何かを抜くと、それを補うためのひずみが必ず出て、エネルギーのバランスがくずれます。極端なケトジェニックやマクロビも危険です。
バランスのよい食事を腹七、八分が適切です。

 

 

いし ではおすすめの食材はありますか?

 

 

根来 緑黄色野菜や果物、オリーブオイル、ココナツオイルなど、抗酸化力の高い食材は、毛細血管を傷つける活性酸素を除去する作用があるのでおすすめですよ。

 

 

いし 抗酸化食材は胃腸の毛細血管を十分に働かせてくれるってことですね。積極的にとります!

 

 

 

 

 

 

 

 

根来 それではみなさん、今日も素敵な1日を!

 

 

 根来秀行教授

 

 

 

取材・文/石丸久美子 撮影/角守裕二 イラスト/浅生ハルミン

 

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