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腸内環境は〇〇〇が教えてくれる!/Dr.根来の体内向上プロジェクト

根来秀行教授

根来秀行教授

1967年生まれ。ハーバード大学医学部内科客員教授、パリ大学医学部客員教授、事業構想大学院大学理事・教授。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など多岐にわたり、世界を股に掛け活躍する気鋭の医学博士。

 

いし こんにちは、ぐうたらライターのいしまるこです。
今回はみなさんの腸のお花畑(腸内フローラ)の様子をうかがい知るために、ぜひ観察してもらいたい〝う〇ち〟についてのお話ですよ。

 

 

根来 うんちですね。

 

 

いし Yessir! みなさま、びろうな話と思うなかれ。うんちにはすごい情報量が含まれているんですから!

 

 

根来 その通りです。ところでいしまるこさん、うんちは何でできているか知っていますか?

 

 

いし 食べ物のカス?

 

 

根来 ブブー、残念でした。そう思っている人が多いのですが、うんちの構成は80%が水分で、残り20%のうち3分の1は腸内細菌、あとは食物繊維やはがれた腸粘膜などです。

 

 

いし そんなに腸内細菌が出ているんですか?

 

 

根来 ハイ。ですから、

うんちを見れば腸内環境がわかる

わけです。

 

 

いし なるほどー。では、「いい」うんちってどんなものですか?

 

 

根来 善玉菌が優勢な「いい」うんちは、匂いもきつくなくバナナ形で黄褐色。ただし、真っすぐ底に沈むうんちは、未消化の食べ物をたくさん含んでいるからで、「いい」うんちではありません。軽く水に浮くのがベストです。

 

 

いし バナナがちょっと顔を出す感じですね。

Dr.negoro_ill

 

 

まだある、「いい」うんちの条件。それは意外にも…?

 

根来 また、「いい」うんちは

イキむことなくスルリと

出ます。

 

 

いし スルリと。

 

 

根来 ハイ。トイレでイキむ習慣のある人はうんちの状態が悪い証拠。イキむと痔になりやすいので、数分たっても出ない場合はトイレを出て、再び便意が来るのを待ちましょう。

 

 

いし よくトイレで本を読んだりする人がいるけれど、トイレの滞在時間が長くなってしまうから、あまりよくないってこと?

 

 

根来 そうですね。

トイレに長居は無用

です。

 

 

いし 便秘の人はついトイレでがんばっちゃうみたいですが、便秘の人の腸内ってどうなっているんですか?

 

 

根来 食事をしてから便として排出されるまでの時間は通常24時間ですが、それを越えて便が大腸にたまると、悪玉菌が増殖します。
すると大腸内で毒素が増えて排便機能が落ち便秘になるんですよ。

 

 

いし 便秘気味になると、うんちがかたくなりますね。

 

 

根来 水分が少なく、ウサギのフンのように硬くてコロコロした粒状のうんちになり、悪臭もあります。

 

 

いし では、毎日出ていれば安心ですか?

 

 

根来 うんちが出ていても、細長くてひょろひょろしたうんちが数回に分けて出て、残便感がある時は、悪玉菌が優位になっている証拠。匂いもきついはずです。

 

 

いし こういう残念なうんちが出てしまう原因はなんですか?

 

 

根来 不規則な食生活、食物繊維不足、運動不足、精神的ストレス、質の悪い睡眠など。これらを改善して行く努力が必要です。

 

 

いし 中には、下剤で出す人もいるようですが?

 

 

根来 下剤は腸粘膜の強い刺激になるのですすめません。市販の乳酸菌を試してみるとよいですね。

 

 

いし 下痢になったときは?

 

 

根来 下痢も悪玉菌が優位になった状態で、水分が多く、形になりません。十分な水分補給を行い、消化のいい食事に切り替えて。
症状がひどい場合は、ストレスによる過敏性腸症候群や食あたりなども、考えられるので早めに受診をしてください。

 

 

いし うんちを毎日観察して、腸の中にきれいな花を咲かせるぞー!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

根来 それではみなさん、今日も素敵な1日を!

 

 

 Dr.根来_goodday

 

 

 

取材・文/石丸久美子 撮影/角守裕二 イラスト/浅生ハルミン

 

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