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自律神経の老化で免疫も低下する!/Dr.根来の体内向上プロジェクト

根来秀行教授

根来秀行教授

1967年生まれ。ハーバード大学医学部内科客員教授、パリ大学医学部客員教授、事業構想大学院大学理事・教授。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など多岐にわたり、世界を股に掛け活躍する気鋭の医学博士。

 

いし こんにちは。ぐうたらライターのいしまるこです。
根来教授の自律神経講座ですよ。予告通り、今回は自律神経と免疫の関係について、教えていただきます。

 

 

根来 みなさん、ご機嫌いかがですか。根来秀行です。
自律神経のバランスは、免疫機能のバランスに大きく影響するんですよ。

 

 

いし 年とともに、交感神経が優位になりすぎる傾向があるということでしたが、免疫にはどんな影響があるんですか?

 

 

根来 交感神経優位のときには細菌と戦う顆粒球が増えるんです。ところが、交感神経が優位になりすぎて顆粒球が増えすぎると、自分自身の組織を攻撃し、フリーラジカル(活性酸素)を発生させてしまうのです。

 

 

いし フリーラジカルは、体をサビつかせる老化の元凶ですよね。

 

 

根来 はい。一方、副交感神経優位のときはウィルスやがん細胞と戦うリンパ球が増えます。

 

 

いし 異物と戦う、いわゆる抵抗力がつくわけですね。

 

 

根来 ですね。ところが、副交感神経が優位になりすぎてリンパ球が増えすぎると、かぜやアレルギーを引き起こしやすくなるんです。

Dr.negoro_photo

 

 

いし なるほど〜。では自律神経のパワーを底上げし、バランスよく働かせるにはどうすればいい?

 

根来 まず、メリハリのある規則正しい生活を心掛けること。

 

 

いし やっぱり基本ですね。

 

 

根来 自律神経は体内時計と一緒に変動します。朝日とともに交感神経が優位になり、夕食時あたりから副交感神経優位になるんです。1日中交感神経ばかりが優位に動いていると、心も体も疲れ果ててしまいますからね。

 

 

いし なるほど。

 

 

根来 不規則な生活を続けると、副交感神経の時間帯を交感神経が浸食し、免疫とともにホルモンバランスが乱れてしまうんです。

 

 

いし 当然、アンチエイジングホルモンにも影響があると。

 

 

根来 はい。たとえばストレスホルモンのコルチゾールが必要以上にたくさん出て、老化を防ぐホルモンDHEA(デヒドエピアンドロステロン)が浪費されフリーラジカルも大量発生してしまいます。

 

 

いし DHEAはエストロゲンなど性ホルモンの元になるホルモンで、DHEA値が高いほど寿命が長いという報告もあるんですよね? 前に教えていただきました

 

 

根来 その通り。メリハリのない生活を送っていると、交感神経と副交感神経のバランスもメリハリがなくなります。昼間の交感神経がうまく上がらず、夜の副交感神経も上がりにくくなる。アンチイジングホルモンも出づらくなり、老化を加速しますよ。

 

 

いし ぐうたらじゃ、だめかぁ。ただ、規則正しい生活をしなくちゃと思っていても、つい日々の忙しさにかまけて気がついたら自律神経が乱れてるという人が多いと思うんです。手軽に自律神経の状態を把握できる測定器があれば、自律神経の働きを整えるためのモチベーションも高まるんだけどなあ。

 

 

根来 僕、開発しましたよ。

 

いし へっ! ?

 

 

根来 はい。とっても小さいウェアラブルセンサーです。世界初の試みですね。

 

 

いし ひゃあスゴイです! では次回は、根来教授開発「世界初! 自律神経管理ウェアラブルセンサー」についてご紹介しましょう。

 

 

 

 

 

根来 それではみなさん、今日も素敵な1日を!

Dr.negoro_photo

 

 

 
取材・文/石丸久美子 撮影/森山竜男

 

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