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宮城県丸森町の名物「へそ大根」は日本のスーパーフード!

山田玲子

山田玲子

料理研究家

浜田山・麹町にて料理教室「Salon de R」を主宰。女性の美と健康を考えた、おしゃれなメニューを数多く提案する。

また、「食することは人の輪なり」をモットーに、国内はもとより、NYやヒューストン、スペイン、韓国、シンガポールなど、海外でもレッスンを開催。各地で食を通じて人々と交流を深めている。

近著に全文英訳付きレシピ本『おにぎりレシピ101』(ポット出版)がある。

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「へそ大根」は日本のスーパーフード!

 

 

長い梅雨がようやくあけたと思ったら、猛暑の日々。みなさま、いかがお過ごしでしょうか。体調を崩したりしていませんか?

 

今回は、昨年の秋の台風で甚大な被害に見舞われた宮城県丸森町の名物、「へそ大根」をご紹介します。

 

「へそ大根」とは大根の乾物で凍り大根の一種。丸森町の筆甫地区でさかんに生産されています。

 

筆甫地区は、宮城県の最南端に位置する、日本の原風景が残る、四方を山に囲まれた風光明媚な山里です。

 

地名の「筆甫」は「ひっぽ」と読みます。なんだか音の響きが可愛いですよね! 宮城といえば、かつて伊達藩の領地として栄えた場所として名高いですが、この「筆甫」という地名も、伊達正宗が領内検知をした際に、最初に記入した土地であり、「筆の甫」すなわち「ふでのはじめ」に由来する、と言われているそうです。

 

この地区は、昨年の大雨で、あちらこちらの川が氾濫し、孤立集落になってしまったそう。災害前は、丸森町から車でおよそ15分程度での場所でしたが、いまだに復旧作業の途中で、今回訪れた際には到着まで30分くらいかかりました。

 

さて、そんな山奥の高地が生んだ「へそ大根」とは、どんな食べ物なのでしょうか?

 

輪切りにした大根を茹で、串に刺してから一ヶ月ほど寒風に晒し、乾燥させたのが「へそ大根」。

竹串が刺さっていた部分が穴として残り、それがへそのように見えることから「へそ大根」と呼ばれるようになったと言われています。また、おばあさんのおへそみたい、ということでかつては「ババベソ」とも呼ばれていたそうです。

 

標高500メートルの山々に囲まれる筆甫地区は、「へそ大根」づくりにとても適した気候。澄んだ空気で乾燥させた大根は「夜に凍り、昼に溶ける」という工程を経ることで、天然のフリーズドライ加工が施され、歯ごたえが増し、旨みが凝縮されていくそうです。

 

また、旨みだけでなく、含まれる栄養素も凝縮されます。体の調子を整える働きの鉄分やカリウムといったミネラル類や、美肌効果で注目されるビタミンB群など、美容と健康のために積極的にとりたい栄養素が多く含まれています。腸内環境を整え、悪玉コレステロールが腸から吸収されるのを抑える働きを持つという食物繊維は生の大根の16倍だとか! なんとも……、日本のスーパーフードと言えそうです。

 

調理のポイントは、40度くらいのぬるま湯で40分くらいかけてゆっくり戻すこと。今回は「へそ大根」の旨みも一緒にいただきたいので、戻し汁をそのまま使用し、昆布としょうゆ、砂糖、塩少々を加えて煮てみました。ほっこりとする、やさしい味わいの煮ものに仕上がりました。

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