野菜のご馳走を好きなだけ～栃木県・那須塩原 BETTER DAYS～

石井宏子

温泉ビューティ研究家・トラベルジャーナリスト
温泉旅で心も体もきれいになる
“ビューティツーリズム”を提唱。
トラベルジャーナリストとして取材執筆・
温泉の講演などで、年200日全国を旅する。

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野菜のご馳走を好きなだけ～栃木県・那須塩原 BETTER DAYS～

「野菜がすごいんだよ。こんなに野菜が美味しく食べられるなんて、ビックリしちゃって、通いつめてるんだ」と、熱く語る那須塩原温泉のお宿のご主人。それは、なんとしても食べに行きたい！ということで、さっそくランチをいただきにBETTER DAYSへ。

入口のドアを開けると、ずらりと並ぶ野菜料理の数々。「わ～美味しそう。」この野菜料理は、ランチをいただく人は誰でも自由に好きなだけ食べることができるのです。
「全部、地元の那須塩原近隣のお野菜です。何度でもお代わりしてくださいね」
見れば見るほど美味しそうなものばかり。少しずついただいてみることにしました。

レタスの中に甘いキャベツと紅芯大根のサラダ。色の組み合わせも大切ですね。時計周りに、高原大根と人参のブイヨン煮、中までスープが染み染みです。キャベツと新じゃがのグリルは、じゃがいもがしっとりと甘～い。短冊切りになっているのは、なんと「ヤーコン」です。ヤーコンのりんご酢漬けは隠し味入りの秘密のレシピだとか。生のヤーコンのシャリシャリとした食感にりんごの甘さとりんご酢の爽やかさが交じり合って絶妙の逸品。

「ヤーコンは血糖値の上昇を抑えてくれるので、最初にぜひ食べてくださいね。」
そうでした。ヤーコンは南米原産のキク科植物で、葉や根の芋の部分を食べるのですが、アンデスの先住民の薬草になっていたそうです。整腸作用があり腸内環境を整え、血糖値の上昇を穏やかにするダイエット食としても注目されて、最近は人気となり国内生産も増えているんです。美容によさそうだけど、いったいどうやって食べるのが美味しいんだろうと密かに思っていたのですが、こんなに美味しくて大量にいただけるヤーコン料理は初めてで大感激！何度もお代わりしてしまいました。

さて、そのお隣の薄味の茄子は食感を残したしっとり仕上げ。一番手前は「山形青菜（やまがたせいさい）」という山形伝統野菜の高菜。胡麻和え風になっているのですが、辛し和えみたいな辛味が独特で美味しい。お聞きしてみると、葉っぱを一枚一枚はがして天日干しすると辛くなるのだそうです。この辛味も癖になる味。そして、大根のソテー。雪の下から収穫する冬大根は焼くと一層甘味が際立ちます。

メインの前に、野菜で盛り上がっておりますが、実は、BETTER DAYSは「ホットサンド」のお店なのです。9種類もあるバリエーションは、ちょっとひねりのある組み合わせで、只者ではないレシピ。ピリ辛ハンバーグ、ウインナーカレー、てりやきチキンとトマト、ピーナッツバターとベーコンなどなど、どれも食べてみたいものばかり。悩んだ末に「てりやきチキンとトマト」を注文。フライパンでお肉を焼くところから調理が始まります。

今回は3人でランチに行ったので、3種類のホットサンドをお願いしたら、同時に出してくれました。おひとりで作っているのにすご技。（ちなみに、1人前は1枚の食パンの大きさを4等分に切った4切れです。）
さっくさくの出来立て熱々のホットサンドをほおばると、てりやきチキンの甘辛さと、とろーりチーズとトマトが絡んで、うわっおっいしーい。ピリ辛ハンバーグもジューシーで、後からピリ辛が広がってきます。