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ベジタリアンは香港で満腹&満足できる!? 香港野菜旅行のススメ

大滝美恵子

大滝美恵子

フードライター&エディター、ラジオコメンテーター。横浜生まれ。「Hanako」からスタートし、店取材を続けること20年。料理の基礎知識を身に付けたいと一念発起、27歳で渡仏。4年の滞在の間にパリ商工会議所運営のプロフェッショナル養成学校「フェランディ校」で料理を学び(…かなりの劣等生だったものの)、フランス国家調理師試験に合格。レストランはもちろん、ラーメンや丼メシ、スイーツの取材にも意欲を燃やし、身を削って(肥やして!?)食べ続ける毎日。

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胸を張っていいますが、私は非ベジタリアンです。OurAgeの連載メンバーに加わってから、このサイトの美容や健康についての記事を真剣に読むようになって格段に食べる野菜の量が増えましたが、それでも肉がないと生きていけません!!(笑)。でも、おいしい野菜専門店を取材したり、お腹にたまる野菜レシピを教わったりして、肉を食べなくても満足できるんだということを、私の胃袋は学んでいる最中です。

 

 

海外を旅していると、ベジタリアンの人は旅行しづらいだろうなと思う瞬間があります。この間、スペインの田舎を旅したときのこと。肉だらけのメニューの中にひとつだけあるのはパサパサ野菜の何の工夫もないサラダ、街道沿いの食料品店で買えるのはしなびた野菜か水煮の缶詰だけ…。実際、一緒に旅行していたベジタリアンの友達は「ベジタリアンメニューを注文したら、鳥の胸肉が出てきたんだよね。スペイン人にとって白い肉は野菜ジャンルなのか? ここじゃまだベジタリアン文化はメジャーじゃないんだよ」とボヤいておりました。

 

そんな友達にも声を大にしておすすめしたいベジタリアン向きの国、それは香港です。

その理由は次のページへ。

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有機野菜を使ったベジカフェやビストロが急増中

 

私は暇さえあれば渡港している超香港迷(大の香港ファン)なのですが、香港ではここ10年、ヘルシーな食材を扱うショップやカフェ、レストランがとても増えた気がしています。香港国内で栽培される有機野菜も増え、キレイとは言い難い街市(ローカルの市場)の中にも政府公認の有機野菜の八百屋があるほどです。

 

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MTR西營盤駅を出てすぐの第二街にある「LN Fortunate Coffee」。やや勾配のキツイ坂道だが、あたりにはバーやビストロが多いお洒落エリア。

 

一昨年開通したMTR港島線の西営盤(サイインプン)エリアにあるLN Fortunate Coffeeもそのひとつ。ナチュラルな木がぬくもりを感じさせるベジタリアン&ヴィーガンカフェです。料理には有機野菜やヘルシーな素材を使っていて、もちろんMSG(グルタミン酸ナトリウム)は不使用。

 

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パソコン持参の香港人女子、ベビーカーで赤ちゃんを連れた白人カップル、大学の教授らしき紳士と生徒たちのグループなど、店内は客層含め、とても落ち着いた雰囲気。先にカウンターで注文するスタイルで、オロオロと中国語と英語を見比べていたところ、「日本人ですか? ベジタリアンですか?」と、もたいまさこさん似の穏やかなスタッフににこやかに話しかけられました。

もちろん野菜メニューを食べる気でいましたが、煩悩を捨てきれなかったのか、気付けば「Pork Cutlet(ポークカツレツ)」を指さしていました。その前に「Vegan(ヴィーガン)」と書いてあったのを無意識にスルーして。

 

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5種類あるFortunate Setから、Eセット98HK$。ヴィーガンポークカツレツにサラダ、ポテト。本日のスープまたはオレンジジュースも付く。

 

メニューには「豆腐」や「蒟蒻」や「豆」といった漢字が並んでいます。併記された英語のヴィーガンナゲットやコンニャクリング(オニオンリングの代わり?)にフムフムと納得していると、私のオーダーしたメニューがやってきました。パセリのポタージュ、醤油ドレッシングのかかったグリーンサラダ、コーンとパイナップルのコールスロー、マーガリンを薄く塗ったトースト、皮付きのフライドポテト。そして、大豆ミートのカツレツ(ベジカフェなんだから当然ですよね…)。

正直、この量でお腹いっぱいになるの!?と疑問を抱きながら完食しましたが、揚げ物効果か、お腹も(満腹とはいいませんが)十分。質素だけれど、込められた誠意は伝わってくる料理です。

 

LN Fortunate Coffee HK

 G/F, Altro, No.118 Second Street, Sai Ying Pun, Hong Kong

 

 

次のページでは、もう一つ、香港がおすすめな理由をお話しましょう。

 素菜メニューがあるから飲茶だって楽しめる

 

前ページで紹介したベジカフェが最近の西洋文化の影響なのに対して、香港にはもともと「素菜」「素食」という伝統的な料理ジャンルがありました。仏教の教えから発展したもので、肉や魚を使わず、豆腐や湯葉などの大豆製品、野菜、きのこ類などで作る、いわゆる精進料理ですね。1930年代の香港にはすでにお坊さんや仏教徒向けの専門店が何軒かあったそうです。その後、世界的な健康志向ブームに後押しされ、仏教徒以外の幅広い人々、世代にも食されるようになりました。

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香港でも一般的なオーダーシート式の場合は、空欄に注文数を入れる。メニュー名に「素」の文字が入っているとベジタリアン向き。

 

 

敬虔な仏教徒である香港人の友達と食事に行くときは、かなりの確率で飲茶を選びます。こちらにしてみるとせっかくの香港だから、海鮮料理やチャーシューなどの焼き物を食べたかったりするのですが、そういう訳にもいきません。

 

飲茶だとベジタリアンでも食べられるメニューが幾つかあって、それが大概、とってもおいしいのです。

例えば、下の写真の真ん中の蒸篭には、透き通る浮き粉で作った皮で野菜あんを包んだ餃子「上素蒸粉果」が。

こちらはニラ、にんじん、衣笠茸、くわいなどが入った創作点心。味の複雑さ、シャキシャキの歯ごたえが美味。

 

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飲茶はお茶で脂を洗い流すのでヘルシー。「一盅両件」(1つのお茶に2つの点心)が基本。素菜点心はボリュームもあっておいしいけれど、でも肉や海鮮の魅力には逆らえない…(苦笑)。

 

豆苗やニラを使った野菜餃子「水晶菠菜餃」、大根の細切りあんを包んだサクサクの「蘿蔔絲酥卷」などもベジタリアン向き。

そしてもちろん、ゴマ団子やタピオカココナッツミルク、クルミのお汁粉などのデザートもOKです。

 

香港がベジタリアン向きというのは、現代的なベジカフェ、伝統的な素食メニューのあるレストランが、街じゅうに散らばっているから。お洒落エリアには感度の高いオーガニックカフェが多くあり、それ以外の街場では専門店はもちろん、レストランで野菜メニューを簡単に見つけられます。

ベジタリアンの人も、非ベジタリアンの人も楽しめるのが、懐の深い食の都、香港。

こう書いていたら、香港に行きたい発作がまた起こってきました(笑)! 胃袋心を満たしに、行ってまいりまーす!!

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