加齢とともに睡眠にまつわる悩みは増えていくもの。
そんな悩みを解決するカンタンにできる裏ワザをご紹介！
今日すぐにでも実践できそうなものばかりです。
まずはお悩みとして感じている人が多そうな「なかなか寝つけない」。
どんなことをすればよいのでしょうか？
眠りの5大悩み解決テクニック
お悩み1
なかなか寝つけない
寝つきが悪いのは、ストレスがあったり、脳が活性化しているなどの理由で交感神経が優位になっているのが大きな原因。また、日中の活動量が少ないと眠気が訪れにくいので、なるべく日中は体を動かし、以下のような方法も取り入れて。
解決テク1
保冷剤などで頭を冷やす
イライラや、考えすぎで眠れないときに効果的なのが頭を冷やす方法。「小さな保冷剤を冷蔵庫で１〜２個冷やしておき、寝るときにタオルに包んでおでこか後頭部に当てます。ひんやりと気持ちいい程度の温度になるよう調整しましょう。脳の代謝が減速して鎮静化し、寝つきがよくなります」（三橋さん）
解決テク2
頭に「ん〜」を響かせる
考え事が止まらず寝つけないときは、頭に「ん〜」の音を響かせるのも有効。「目を閉じて人差し指で両耳の穴をふさぎ、鼻から息を細く吐いて、ハミングをするように＂ん〜＂という音を頭に響かせます。これをゆっくりと息継ぎをしながら１分間。指を離したとき頭の中がシーンとして寝つきやすくなるはず」（三橋さん）
解決テク3
眠気を誘うCDを利用してみる
眠気を誘うCDも眠れないときの強い味方。「子どもの寝かしつけ用に大ヒットした絵本『おやすみ、ロジャー』のCDブックがおすすめ。子どもに読み聞かせると10分で寝ると話題の絵本ですが、CDブックなら大人でも朗読を聞くことができて、声も男性と女性の２パターンから選べます。心が落ち着き、寝つきやすく」（三橋さん）
読むだけで子どもがすぐ眠る科学的効果が実証された大ベストセラー絵本のCDブック版。『おやすみ、ロジャー 朗読CDブック』¥1,296／飛鳥新社
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解決テク4
4：4：8呼吸法を取り入れる
寝るときに交感神経が優位になった状態から、副交感神経優位に簡単に切り替えられるのが呼吸法。「特におすすめなのが４:４:８呼吸法。腹式呼吸で４秒かけて息を吸って胸郭を広げ、４秒息を止め、８秒かけて吐いて胸郭を縮めます。これを４回×２セットほど繰り返すと副交感神経が優位になり、寝つきがよくなります」（根来先生）
解決テク5
眠くないのにベッドに入らない
眠れない日が続くと何とか眠ろうとしてまだ眠くないのに寝床に入りがち。でもこれは逆効果。「寝床に早く入ると＂眠れない＂と考える時間が長くなり、しだいに＂寝床＝眠れない恐怖の場＂というイメージが刷り込まれ、ますます眠れなくなります。眠れないのは一過性のものととらえ、寝床に入るのは眠気が来たときに」（三橋さん）
次回以降も眠りに関するお悩みの解決テクニック、ご紹介していきます。
お話を伺った方々
すなおクリニック院長
内田 直さん Sunao Uchida
1956年生まれ。医学博士。精神科医。スポー ツドクター。早稲田大学スポーツ科学学術院 教授などを経て現クリニック開業。睡眠にまつわる病気やうつ病、認知症の診療にあたる
ハーバード大学医学部客員教授
根来秀行さん Hideyuki Negoro
1967年生まれ。医学博士。パリ大学医学部客 員教授。事業構想大学院大学理事・教授。専門は抗加齢医学、睡眠医学など。著書『「毛細 血管」は増やすが勝ち！』（集英社）も話題
快眠セラピスト
三橋美穂さん Miho Mihashi
寝具メーカー勤務を経て独立、睡眠のスペシ ャリストとしてメディアや多方面で活躍。著書に『驚くほど眠りの質がよくなる 睡眠メソッド100』（かんき出版）など
撮影／天日恵美子 イラスト／しおたまこ 取材・原文／和田美穂
