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江戸前鮨とシャンパーニュ 、職人技のペアリング

小野アムスデン道子

小野アムスデン道子

世界有数のトラベルガイドブック「ロンリープラネット日本語版」の編集を経て、旅の楽しみ方を中心としたフリーランス・ライターへ。

旅と食や文化、アートなどライフスタイルについての執筆や編集、翻訳多数。

日本旅行作家協会会員。

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こんにちは小野アムスデン道子です。大好きなハレのお酒シャンパーニュ。シャンパーニュ地方で造られるワインだけが名乗れることができ、メーカーの数だけで5,000以上。様々なシャンパーニュとお料理への合わせ方を、コラム「知っていればさらに華やぐシャンパーニュの世界」で以前ご紹介しました。今回、合わせるのは「江戸前鮨」。江戸前鮨とワインとのペアリングコースのある銀座「鮨 からく」は、大将が英国ワイン&スピリッツ協会認定のソムリエ。江戸前の歴史を踏まえた蘊蓄を聞きながら、今日は鮨とシャンパーニュとの最高の合わせを楽しんできました。

小野鮨1887

江戸時代、江戸っ子たちに愛された鮨。当時は魚の鮮度を保って、その場で握っておいしく楽しんでもらうために、魚を酢で〆たり、漬け込んだりしていました。保存だけではなく、この一仕事で、魚の生臭さを抜いて旨みを熟成させる効果が。そんな江戸前の伝統を汲んだ鮨は、シャリの酸味や臭みのない魚の味わい、そして調味料の香りで、シャンパーニュの酸味やフルーティーさ、ミネラル感のある爽やかさにとても合うのだとか。

小野鮨0187

この日は、お料理と握りを5種類のシャンパーニュに合わせて出していくおまかせコースで、シャンパーニュは、最後にエチケットが明かされるブラインドテイスティングという趣向。まずは3つのグラスにシャンパーニュが注がれ、テイスティングがスタート。

小野鮨1872

最初のシャンパーニュは酸が効いて(つまりドサージュという甘みづけがほとんどない)、2番目はフルーティーでいて辛口、3番目はミネラルと余韻が、などと感想を考えている間に、“江戸っ子は待たせられねえ”とばかりにどんどんお料理と鮨がでてきます。最初のシャンパーニュに合わせたお料理は烏賊、ウニ、キャビア、トリュフで、鮨は鯛、ゆず、ホタテと、爽やかな組み合わせ。

小野鮨1895,1875

2番目に合わせたお料理は加茂ナスの揚げ出しに貝割れサラダ。揚げ出しのナスのまったりした感じに醤油や砂糖、みりんの出汁、これに辛口のシャンパ―ニュがぴったりでした。

小野鮨1874

3番目はフレッシュさと塩味を感じるあっさりとしたテイストのシャンパーニュで、お料理はイワシのポン酢焼き、握りは中トロ、大トロ炙りとこってり系。

小野鮨1885

4番目のシャンパーニュは、エレガントな香りとフレッシュな泡が際立って、おっと驚いたのですが、後の種明かしで最高級のグランクリュのシャルドネ100%と聞いて納得。こちらには何にでも合いそうですが、お料理はフルーツトマトとズワイガニのミルフィーユと上品に。そして鮨は、鯛の皮焼き、鯛ゴマ漬け(これまた上品なまったり感がたまりません)にトロたく巻。

小野鮨1888

最後は、まろやかで芳醇なロゼに合わせて、お料理はロゼワイン入りのサーモン醤油漬け。鮨がいくら丼、赤身の漬け(ガーネットの色が宝石のよう)、穴子と、どれも醤油や砂糖、みりんなどで仕事をしっかりした品が出て来ました。

小野鮨1892

こうやって5種類のシャンパーニュをいただいてみると、それぞれに酸味、ミネラルや塩などの味、また、爽快感かふくよかさかなどの個性が異なり、お料理と江戸前の仕事がされた鮨との合わせが絶妙でした。

気になるブラインドテイスティングの種明かしは、次ページに。

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