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中村格子先生に聞く! 「筋肉が枯れる」ってどういうこと?

ミーナ

ミーナ

MyAge/OurAge編集

「チーム健活」 メンバー

南の島のビーチで読書、が至福のとき。

よく遊び、よく寝る、のが病気知らずのモト。

ストイックにならずに健康でいる方法を模索中。

身近なウォーキングからスタート?

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40代までは筋トレにも通っていて、筋肉自慢(?)だったミーナですが・・・諸々の事情でいっさい運動をしなくなって、10年近く。更年期世代ということもあり、またたくまに筋肉は”枯れ”、脂肪がたっぷり。ノースリーブ大好きだったのに、真夏でもはおりものが欠かせません。おまけに、腰やら股関節やら膝と、あちこち痛いので、どうにかしなくちゃ!

 

 

運動嫌いなあなたは、もう予備軍かも!?

 

中村格子先生、
「筋肉枯れ」って何ですか?

 

 

いくら美容に気を遣っていても、運動習慣のない人の体は確実に「筋肉枯れ」に近づいている…
そう指摘するのは中村格子先生。筋肉が枯れる…とは聞き捨てならない表現!

 

仕組みや対処法を知れば、きっと「明日から筋活してみよう!」という気持ちになれるはずです。

 

 

 

 

 

中村格子さん Kakuko Nakamura

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profile

1966年生まれ。整形外科医、医学博士。
「Dr. KAKUKO スポーツクリニック」院長。
横浜市立大学整形外科客員教授。

2014年、スタジオを備えた整形外科クリニックを代官山にオープン。

健康で美しい人生の大切さを伝え、数多くの著書の出版や講演、

メディア出演と幅広く活動中。
http://www.dr-kakuko.com

 

 

 

Dr.KAKUKO スポーツクリニック

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DATA

東京都渋谷区猿楽町9-8 URBAN PARK 代官山Ⅱ111
☎03-5784-1101

診療時間/10:00~13:00、15:00~20:00(予約制)
休診日/木・日曜、祝日

一般整形外科疾患(保険内)・ボディコンディショニング(保険外)ほか
http://www.dk-sc.com

 

 

 

 

 

「筋肉を枯れさせる」のは
便利な生活と間違った美意識

 

 

スポーツ選手の盛り上がった筋肉を思い浮かべる人もいるかもしれません。でも、筋肉は日常のあらゆる動作をするために欠かせない器官。立つ、座るといった単純な動きも、すべて筋肉の収縮・弛緩の作用によってなされています。しかも、体の中で想像以上に重要な役割を果たしている、と語るのは、整形外科医の中村格子先生。

 

「筋肉は、焼きとりのお肉みたいに、ただくっついているわけではありません。体を動かすほかに、血液を送り出したり、さまざまな代謝と関連しているうえ、免疫に深くかかわったり、ホルモンを分泌する機能を持っています。筋活動によって骨も強くなるし、循環器もスムーズに働く。そう、筋肉は単なる運動器官じゃないんですよ。これを言うと皆さん驚かれますが、『筋肉は臓器』なんです。これ、大事なところですから、覚えておきましょうね」

 

 

それほど重要な筋肉ですが、女性の筋肉量は男性の約60%程度といわれます。しかも筋肉は年齢とともに減少するもの。ほとんど運動をしない生活をしていると、 30歳以降では 10年ごとに5%ずつ減っていくのだそうです。

 

例えば横になって安静にした状態だと、1日あたり1〜1.5%の筋肉が落ちていく計算。それは、ケガや病気で入院したときの話ではなく、あなたが休日に家でごろごろしている、まさにその状態のときのことです!

 

今は便利な世の中。外へ出ずパソコンでも仕事が成立するようになり、デスクワークの時間が長い。休みの日も自宅でだらだら。掃除や洗濯、料理ですらも、便利な家電のおかげでサボれます。現代の〝動かない生活〞が筋肉を甘やかし、筋肉量を減らすことにつながっているのです。

 

「それを助長するのが日本人女性に多い無理なダイエット。運動で脂肪を燃焼させるのではなく、食事制限だけのダイエットをすれば、筋肉は必ず減っていきます。タンパク質が慢性的に不足して、筋肉減少に拍車がかかる。筋肉が少ないと疲れやすくなる。基礎代謝も悪くなり、体に不調が出る。さらに運動量が低下する。そしてまた筋肉量が減る。そんな悪循環によって筋肉が激減した体は、言ってみれば『筋肉枯れ』状態。枯れているも同然です!」

 

 

筋肉枯れ…なんとも悲しい言葉ですが、決して高齢者向けの表現ではなく、アワエイジ世代でも当てはまる人が増えているとのこと。そもそも代謝が落ちて脂肪がつきやすい世代ですから、動かない、食べすぎる、では、体脂肪ばかり増え、筋肉がなくなっていきます。若いときのような急なダイエットを行えば、筋肉枯れのスパイラルに陥ることは想像に難くないでしょう。

 

「筋肉枯れの観点から言えば、痩せているよりは太っている人のほうがまだいいんです。いくら脂肪が多くても、その重い体を動かすための筋肉が必要ですから。痩せている人は軽いので、筋肉がなくても体は動かせる。それで知らず知らずのうちに筋肉が枯れてしまいがちなんです」

 

そういえば50歳前後だというのに、見た目がおばあさんのようにシワっぽい女性、皮膚のたるみが目立つ人、いますよね。若い女性と違い、筋肉の減少は見た目にも大きく影響するということ。スリムなほうが素敵という美意識にとらわれている人は要注意です。

 

 

体重はあまり関係がなかった!
筋肉、脂肪、たるみでわかる「筋肉枯れ」

 

 

現在のあなたはどこに属しますか? これから目指したいのはどの方向でしょう?
「健康であることは美しい」をモットーにしている格子先生ならではのマトリックスで、チェックしてみてください。

 

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「筋肉枯れ」ゾーンには近づかない!
私たちがまず目指すべきは、「若」ゾーン

 

 

体重が少ないほうがキレイ、若く見える、と思っている人はいませんか? 筋肉は脂肪よりも重いので、筋肉がしっかりついている人は見た目よりも体重が重いもの。逆に、体重が標準範囲で太って見える人は、脂肪が多いのです。しかもOurAge世代では、その太った見た目を、たるみがさらに助長してしまいます。そして運動もせず、太ってしまったからと短期集中ダイエット…。これでは「醜」や「老」ゾーン、つまり「筋肉枯れ」ゾーンへまっしぐら。

 

私たちが本当に目指したいのは「美」ゾーン。でも、間違った美意識を持っていると「美」に行かず、「老」ゾーンへ進んでしまう人が多いもの。それならいきなり「美」を目標にするのでなく、まずは「若」ゾーンを目指しましょう。体重は重いけれど筋肉も多い方向です。「若」ゾーンを目指しているうちに、「美」ゾーンへ移行できるようになります。

 

 

 

 

 

次回は、運動をしないと将来体にどのようなことが起こるのかを、中村先生に教えていただきます。

 

 

 

撮影/藤沢由加 ヘア&メイク/木下 優(ロッセット) イラスト/かくたりかこ

構成・原文/蓮見則子

 

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第2回/中村格子先生、教えて! 筋力の低下を防ぐにはどうしたらいいですか?

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