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美腸ケア③世界的に大注目の「腸内フローラ」最新NEWS②

美腸ケア3

世界中の研究者が注目!

 

腸内フローラ最新NEWS

 

 

腸にすみつく細菌は100兆個以上。お花畑のような生態系は腸内フローラと呼ばれ、そのさまざまな力の研究は、世界的に大注目の分野。

 

そんな今、日々更新されている各国の最新情報をご紹介。今回は、日本、ニュージーランド、デンマーク、アメリカ・スタンフォード大学の研究調査の最新NEWSです。

 

 

 

 

 

自分の体調を知るために

急増中の腸内フローラ検査

 

 

空前の腸内フローラブームの中、増えているのが“腸内フローラ”検査。大きく分けて、検査は2タイプあります。

 

ひとつはクリニックタイプ。クリニックで検査をして、検査結果をもとに医師のアドバイスや改善メニューなどを組んでもらえます。もうひとつはセルフタイプ。自分で検査に出して、郵送やネットなどで結果をもらうという方法です。より丁寧に、ということならクリニックがおすすめ。

 

まずは、自分の腸内環境を知りたい、ということならセルフタイプでもデータはしっかりしているので、満足できるはずです。

 

 

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from Japan

九州大学による研究調査より

 

日本人はビフィズス菌と善玉菌が豊富。

アジア圏でも異なる腸内環境

 

 

腸内細菌叢は環境により異なり、顔と同じようにひとつひとつ個性があります。ですが、地域によって、細菌叢に傾向があるようです。

 

九州大学大学院の中山二郎准教授とヤクルト中央研究所の渡辺幸一博士らの共同研究で、アジア5カ国(中国・日本・台湾・タイ・インドネシア)の子どもの腸内細菌を調査し、比較。その結果、アジアの子どもは、大きくふたつの腸内細菌叢タイプに分かれるとのこと。

 

ひとつはビフィズス菌とバクテロイデス属細菌が多いBBタイプ。このタイプは、日本、中国、台湾の子どもに多いことがわかりました。インドネシアとタイに多いのは、プレボテラ属細菌のPタイプ。今回は調査外ですが、欧米人はバクテロイデス属細菌が多いとか。

 

さらに、日本の子どもたちの腸内細菌叢は、他国に比べても特徴的で、ビフィズス菌が多く、悪玉の大腸菌などが少なかったそう。このことから、他国に比べて食生活がいいということが推測されるということです。

 

 

日本の子どもたちは、悪玉菌が少ないという特徴があります。でも、その反面アレルギーなどの疾患が増加。今後も長期タームで研究が進められるもよう。

日本の子どもたちは、悪玉菌が少ないという特徴があります。でも、その反面アレルギーなどの疾患が増加。今後も長期タームで研究が進められるもよう。

 

 

九州大学大学院農学研究院・中山二郎准教授ら

 

 

 

 

 

from Netherlands

フローニンゲン大学医療センターより

 

腸内細菌が、BMIや
善玉コレステロールに影響する!?

 

 

健康診断のたび、気になるコレステロールや中性脂肪などの血中脂質。実はこの血中脂質も腸内細菌が関係しているのです。

 

オランダのフローニンゲン大学医療センターで16万5,000人ものオランダ人を対象に30年間追跡調査した結果、腸内細菌叢の34種類が、BMI、血中HDLコレステロール、中性脂肪の値と関係があったそう。しかしながら、多くの人が気にする悪玉コレステロールは、関与が確定できなかったといいます。

 

腸内細菌を整えることが健康診断の結果に大きくかかわるのかもしれません。

 

 

Gut Bugs May Affect Body Fat, ‘Good’ Cholesterol Levels, healthday.com, 2015

 

 

 

 

 

from Denmark

オーフス大学の研究発表より

 

難病のパーキンソン病。
腸や腸内細菌叢が治療の鍵に!

 

 

キャサリン・ヘプバーンなどの有名女優、また現在闘病中のマイケル・J・フォックス。彼らに共通するのは、「パーキンソン病」という病。体の自由が利かなくなる難病です。

 

オーフス大学のエリザベス・スヴェンソン博士は、パーキンソン病と腸との関係を発表。消化性潰瘍治療で行う迷走神経切離術を受けた人は、受けなかった人に比べ、発症率が低いと報告。また、パーキンソン病患者の便は、食物繊維や炭水化物の分解に関係する腸内細菌が低下しているそう。腸内細菌との関係も研究が進んでいます。

 

 

Vagotomy and subsequent risk of Parkinson’s Disease, Annals of Neurology, 2015

 

 

 

 

 

from USA

スタンフォード大学の研究調査より

 

食物繊維不足な食生活は、
なんと4代先まで悪い腸内環境をつくる!?

 

 

見渡すと私たちの生活は加工食品にあふれ、そうした食品の多くは、低繊維食だといわれています。そうした低繊維食が、腸内環境を悪くしていると指摘するのは、米国スタンフォード大学医学部のジャスティン・ゾネンブルグ准教授らの研究チーム。

 

ゾネンブルグ准教授らは、食物繊維が多いエサと少ないエサの2タイプのマウスで腸内環境を比較。約2週間で変化が現れ、低繊維食のマウスは、約75%の細菌叢がどこかに消えてしまったのです。しかもその後、高繊維食に替えても細菌叢は前のようには復活しませんでした。

 

さらに、その後産んだ子どもたちにも悪影響が継続していくことがわかったのです。子孫のためにも食を見直すことが大事だということが言えそうです。

 

 

Diet-induced extinctions in the gut microbiota compound over generations, nature, 2016

 

 

 

 

 

 

撮影/ケビン・チャン スタイリスト/森ゆう子 取材・原文/伊藤まなび

 

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