心身の元気を取り戻すには、タンパク質がもっと必要だった! 健康のためには野菜中心の食事がいい。そんな考えのもと、肉を中心とした高タンパク質の食材を敬遠している人も多いのでは? しかし、最近では、心身の不調や病気、肌や髪の老化の予防、筋肉や骨の強化、健康的なダイエットに欠かせない栄養素として、"タンパク質"をもっと積極的にとるべき! という考えが主流に。 いつまでも健康で病気知らずで、若々しくいるために、タンパク質をいかに毎日、上手に効率よくとるか? が課題。正しい知識と、実践する際のコツや注意点をマスターして、正しい"タンパク質"ライフを送りましょう! PART1 圧倒的に足りていない! 日本人のタンパク質事情④ あなたは十分にタンパク質を摂取していますか? と聞かれて、自信を持ってYesと答えられる人は少ないのではないでしょうか? 今の日本人はタンパク質不足と言われています。その背景とは? ここでは日本人のタンパク質事情について、免疫、腸研究の第一人者の藤田紘一郎先生に教えていただきます。 美・健康・長寿にとってなぜタンパク質が欠かせないのかという、5つのTOPICSをご紹介。今回は、若さを保つためにもがんや認知症の予防にもタンパク質が必要! というTOPICS4、5です。 美・健康・長寿のためにタンパク質が欠かせない! TOPICS 5 【TOPICS 4】 若さを保つための性ホルモンにはタンパク質が必要 性ホルモンは男らしさ、女らしさをつくるホルモンで、これは生殖能力がなくなったあとも、健やかな人生のために必要です。実は楽しいとか、好きといった、前向きな意欲は、この性ホルモンがつくってくれるのです。この材料となるのが、肉や卵などのコレステロールです。また、大豆に含まれるイソフラボンは、女性ホルモンのエストロゲンに似ています。閉経後は女性ホルモンが急激に減るので、大豆の摂取もおすすめです。 【TOPICS 5】 低糖質、高タンパク食ががんや認知症予防に! 私たちの体は解糖エンジンとミトコンドリアエンジン、このふたつのハイブリッドエンジンで動いています。若い頃は瞬発力が出る解糖エンジンがメインで働き、これは糖質を原料にします。一方、50歳頃になると、メインはミトコンドリアエンジンに移行します。こちらの原料はタンパク質。いつまでも糖質を多く摂取していると、エンジンが誤作動を起こし、体内に活性酸素が充満します。これががんや認知症の原因になることも。 藤田紘一郎さん Koichiro Fujita 1939年生まれ。東京医科歯科大学名誉教授・医学博士。 専門は寄生虫学、感染免疫学。 免疫、腸研究の第一人者。腸や長寿食に関する著書多数。 近著に『50歳からは肉を食べ始めなさい』(フォレスト出版) 撮影/鈴木泰介 スタイリスト/中野径恵 取材・原文/山村浩子 監修/藤田紘一郎 撮影協力/UTUWA
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