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肛門力が衰えると腰痛が起きる仕組みとは? 肛門力を高める「恥骨のタックイン」って?!

鈴木登士彦さん

鈴木登士彦さん

1962年生まれ。せたがや手技均整院院長。NESTA公認トレーナー。骨格矯正、食事栄養療法、運動療法を組み合わせた「自然手技療法」を創始し、25年間でのべ10万人以上のクライアントの健康を担う。政財界関係者、 プロスポーツ選手、芸能人などクライアントは多岐にわたる。著書に『「ひざの痛み」に7つのゆらゆら体操』(三笠書房)など

MyAge/OurAge世代の多くの人が抱えている体の悩みの"腰痛"の根本原因にあるのが、実は"肛門力"の衰えです。これを強化すれば腰痛も改善!

24時間365日"恥骨タックイン"!腰痛は「肛門力」を鍛えて治す

 

 

肛門力が衰えると腰痛が起きる仕組みとは?

 

肛門力が衰えると、なぜ腰痛が起こるのでしょうか。

 

「骨盤底筋が衰えて肛門力が低下すると、お腹の前側にある腹直筋の下部の力が抜けてしまいます。すると体の垂直軸を担っている背骨の力学的なバランスがくずれて、腰の骨のうちの第4、第5腰椎と呼ばれる骨盤のすぐ上の骨が前に引っ張られて過度に負担がかかります。こうして腰痛が起こるのです。第4、第5腰椎から骨盤にかけての部分は腰痛の多発部位で、腰痛の85%以上がこの部分で発生。これが肛門力の低下で腰痛が起こる仕組みです」

 

では、肛門力が衰える原因とは?

 

「肛門力は肛門を締める動きで鍛えられますが、この動きは普段ほとんどしないためどんどん衰えますし、筋力は加齢によっても落ちます。MyAge/OurAge世代で運動の習慣がない人は確実に肛門力が衰えていると考えられます」

 

肛門力が衰えると、腹直筋下部が衰えて腰椎に負担がかかる

骨盤底筋の筋力が落ちて肛門力が衰えると、内臓や重力との関係で腹直筋の下部の力が抜けます。すると腰椎(第4、第5腰椎)が前に引っ張られ、過度に負担がかかるため腰痛が発生

 

 

肛門力を高めるコツは"恥骨のタックイン"

 

そこで腰痛を防ぐために鈴木さんがおすすめするのが肛門力の強化。

 

「肛門力は、肛門を引き上げる動きで鍛えられます。女性でいえば腟をキューッと引き上げる動きです。コツは恥骨を内側に巻き込むように〝タックイン〞して肛門を引き上げること。この動きで骨盤底筋が強化され、すると腹直筋下部にも力が入り、腰椎が前に引っ張られなくなるので腰痛が予防・改善できるのです。出産経験があると骨盤底筋の力が抜けやすく、肛門力が完全に抜けている場合も。でも毎日続ければ肛門力がよみがえり、行う前よりも強化することができます」

 

ほかにこんなメリットも。

 

「肛門力が上がれば尿もれ予防につながります。体幹が真っすぐに保たれるので姿勢がよくなるうえ、ヒップもアップし、見た目も若々しくなります」

 

スリーピングマッスルも鍛えればより肛門力がアップ

 

恥骨のタックインに加えて行いたいのが〝スリーピングマッスル〞の強化なのだとか。

 

「体幹部には骨盤底筋のほかにもたくさんの筋肉があり、運動不足だとほとんどの筋肉が使われず眠った状態になっています。これがスリーピングマッスルで、背中の脊柱起立筋や広背筋、腰の腰方形筋(ようほうけいきん) 、お腹の腹筋群、お尻の大殿筋・中殿筋、股関節まわりの腸腰筋、太もも裏側のハムストリングなどです。筋肉はすべて連動しているので、恥骨タックインの動きにスリーピングマッスルを鍛えるエクササイズをプラスすると、より肛門力が上がります」

 

具体的なやり方は次回以降でご紹介します。実践して腰痛に決別を!

 

 

体幹部のおもなスリーピングマッスル

この図の筋肉が普段あまり使われていない体幹部のスリーピングマッスル。筋肉は連動しているので、これらの筋肉が衰えると肛門力も衰えやすくなり、逆に鍛えると肛門力も高まります

 

 

 

撮影/藤澤由加  イラスト/きくちりえ(Softdesign) 取材・原文/和田美穂

 

 

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