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効果抜群!小脳を鍛える座って行う「最新めまい改善訓練」。1カ月で7割以上の人が改善!

めまいを克服するためには、「めまい改善訓練(前庭リハビリ)」の実践が欠かせません。まずは多くの症状に対応する「座って行う」訓練法を3つ紹介します。これらの訓練は回数を少なくしてもいいので、毎日行うことが大切! その方法を、全国から患者が集まる「めまい治療」の名医・新井基洋先生が解説します。

座って行う「めまい改善訓練」を実践!

簡単な動きですが、1ヵ月で7割以上の人が改善する効果抜群&最新版の前庭リハビリ。座って行う「めまい改善訓練(前庭リハビリ)」の方法を紹介します。

 

まずはルールをチェック!

訓練のルール
1:毎日続けよう/体調が悪いときは回数を減らしてもいいので、毎日続けましょう。
2:慣れてきたら回数を増やそう/1日1回から始めて、最終的には1日3回を目指します。
3:元気よく声を出して行おう/「いち! に!」と声を出すことでモチベーションがアップ。
4:苦手な訓練こそ繰り返し行おう/苦手な動きも繰り返すことで克服できます。
5:前向きな気持ちで行おう/「めまいに負けない!」という気持ちが大事!
6:不安なときは医師に相談を/症状が重い場合、原因がわからないときは必ず医師に相談を。

 

あなたのめまいはどのタイプ?

めまいの症状には大きくa.b.c.d.eの5タイプがあります。それぞれに特に効果的な前庭リハビリを紹介します。これらを中心に行うといいでしょう。

めまいのタイプ

タイプ別おすすめの前庭リハビリ

aタイプ:「速い横」「ふり返る」「上下」
bタイプ:「速い横」「ふり返る」「上下」
cタイプ:「ふり返る」「上下」
dタイプ:「ふり返る」「上下」
eタイプ:変動する難聴が落ち着き、ふらつきが残る場合は「速い横」「ふり返る」

 

座って行う前庭リハビリの基本姿勢

安定感のある、背もたれのある椅子を用意。そこに深く座り、背すじをしっかり伸ばします。両足は軽く開き、足裏を床にしっかりつけます。

 

 

1.「速い横」 顔を動かさずに目だけを動かす

前に伸ばした両手の親指の爪を、交互に見るトレーニングです。頭は動かさずに目だけを動かすことで、耳の代わりに目(視覚)を活用する訓練になります。

 

① 両腕を肩の高さくらいで体の正面に伸ばし、肩幅より少し広めに開きます。

② 手を握り、親指を立てます。

めまい 速い横01

③ 頭は動かさずに、目だけを動かし、まずは右手の親指の爪を見ます。

 

めまい 速い横02

 

④ 続いて左手の親指の爪を見ます。③→④を「いち! に!」と大きな声で数えながら、1秒間に1回数えるリズムで、20回繰り返します。

 

ポイント:必ず右から行います。そして声を出して行いましょう。

これはNG!:視線と一緒に頭を動かしてしまったり、左右の手の高さが揃っていないのもNGです。

こんな症状を改善:横書きの文字を読むのがつらい、急に左右に視線を変えるとクラッとする。

 

 

2.「ふり返る」 30度横から親指の爪を見る

片手を前に伸ばし、立てた親指の爪から目を離さずに、顔を30度横に回します。顔を回しても親指の爪から目を離さないようにします。苦手な振り返り動作を克服する訓練です。

 

① 右腕を肩の高さくらいで体の正面に伸ばし、手を握って親指を立てます。

めまい 振り返る01

② 顔はまっすぐ前を向き、親指の爪を見ます。

③ そのまま、視線を親指から離さないようにして、頭だけを30度右に回します。

めまい 振り返る02

④ 続いて、左に頭を30度回して同様に。これを大きな声を出しながら、20回繰り返します。

 

ポイント:視線は爪に固定したまま行います。

これはNG!:視線が離れてしまってはダメです。

こんな症状を改善:車の車庫入れのとき後ろを見る、人に呼ばれてふり返るといった動作でクラッとする。

 

3.「上下」 上から見たり、下から見上げる動作を強化

前に伸ばした手を動かさずに、頭を後ろ30度に倒し、続いて頭を前に30度倒して、親指の爪を見続けるトレーニングです。頭を上下に動かす動きを強化します。

 

① 右腕を体の正面に伸ばし、手を握って親指を立て、体の内側に親指を倒します。

② 顔はまっすぐ前を向き、親指の爪を見ます。

めまい 上下01

③ 視線を爪に固定したまま、頭を30度後ろに倒します。

めまい 上下02

④ 続いて、爪から目を離さないようにして、頭を30度前に倒します。③→④を「いち! に!」と声を出しながら、20回繰り返します。

 

ポイント:視線は爪に固定したまま行います。

これはNG!:目も一緒に動いてはダメです。

こんな症状を改善:目薬をさす、うがいをする、顔を洗う、靴紐を結ぶ…など、頭を上下に動かすのがつらい。

 

 

これらの前庭リハビリを1日1回を目安に行います。最初はできる範囲でよいので、少しずつ回数を増やし、頭を動かす速度を速くしていきましょう。

 

 

【教えていただいた方】

新井基洋
新井基洋さん
耳鼻咽喉科専門医
公式サイトを見る

1964年生まれ。横浜市立みなと赤十字病院 めまい・平衡神経科部長。日本耳鼻咽喉科学会耳鼻咽喉科専門医、日本めまい平衡医学会専門会員・代議員。北里大学医学部卒業後、国立相模原病院、北里大学耳鼻咽喉科を経て現職。『全国から患者が集まる耳鼻科医の めまい・ふらつきの治し方』(KADOKAWA)など著書多数。

 

イラスト/内藤しなこ 取材・文/山村浩子

 

 

 

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