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大音量の目覚ましはNG!/睡眠で疲労回復20カ条①~⑤「朝」編

梶本修身さん

梶本修身さん

1962年生まれ。大阪市立大学大学院医学研究科疲労医学講座特任教授。東京疲労・睡眠クリニック院長。疲れと眠りの研究と治療にあたりながら、テレビや雑誌などでも啓蒙活動を行う。著書多数

自律神経を酷使せず、良質な眠りを手に入れるための梶本先生直伝20カ条。

朝・昼・夜とそれぞれの時間帯に過ごし方のポイントが!

 

 

●朝●

すっきり目覚める極意を知る。

 

ぐっすり寝て、毎朝すっきり目覚めるためには、まずは起き方が肝心。そして徐々に体を交感神経に導くのがポイントです。

 

 

 

その1

起床とともに朝日を浴びる。

 

目を覚ましたら、カーテンを開けて太陽の光を浴びましょう。眠気が飛ぶだけでなく、夜ぐっすり眠ることにもつながります。

「目の奥にある視交叉上核(しこうさじょう かく)という体内時計に関連する中枢で光を感知すると、体が朝になったと認識して、体内時計がリセットされます。すると14~16時間後にメラトニンという眠りを促すホルモンが分泌しやすくなり、よい眠りにつながります(」梶本先生)

 

直射日光ではなく、部屋に差し込む優しい光でも十分。朝の光を浴びないと、体内リズムが少しずつずれて睡眠のリズムが乱れ、質の悪い睡眠になってしまいます。

 

 

その2

大きな音の目覚まし時計をやめる。

 

「前ページでもお話しした通り、目覚まし時計の大きな音で無理やり起きるのは、朝から自律神経を疲れさせる原因に。光を利用して自然に起きるのが理想です」

 

起床時刻が日の出と近いときは、カーテンを少し開けて寝て、その隙間からの光で自然に目覚めるようにします。起床時刻と日の出が異なるときは、光が少しずつ強くなって、セットした時間に起きられる「光を使った目覚まし時計」がおすすめ。

 

「音を使うなら、小鳥のさえずりなどの自然音のもの、優しい音楽やソフトな声のラジオ番組が流れるようにタイマーを使うのもいいでしょう」

 

 

その3

休みの日も定時に起きる。

 

「私たちは24時間周期の体内時計リズムを持っています。そのリズムを整えることが、よい眠りに導く第一歩。それには何よりも"毎日、決まった時間に起きる"ことです」

 

例えば、土日に寝すぎると、体のリズムを元に戻すのに翌週の水曜までかかるといわれています。また、体内時計のリズムが乱れることによって、日中の疲労度が高くなるだけでなく、肥満や生活習慣病、抑うつ 症状などを起こしやすいという最新の報告もあります。「疲れたときは 早めに寝て、起床時間はできる限り同じ時刻にしましょう」

 

その4

体内時計リセットに朝食は必須。

 

「私たちの体内時計を司る"時計遺伝子"は、実は細胞のいたるところに存在します。そのひとつが胃腸です。朝食を食べて胃腸の動きが活発になると、内臓を動かす司令塔でもある自律神経も眠りから覚め、一日の活動がスタート。食事も体のリズムを整えるきっかけになるのです」

 

できれば朝食をしっかり食べるのが理想ですが、その余裕がない場合は、果物やジュースだけでもOK。

「太陽の光とともに、朝食で体内時計をリセット。これを毎日の習慣にしてください」

 

 

 

 

その5

朝、1 杯の水分補給を。

 

「朝、起きたばかりのときは、睡眠中の発汗などによって体が脱水状態になっていることも。この脱水状態を解消するために、血液循環や血圧を整えるなど、自律神経の負担が増えます。朝、1杯の水や白湯で水分補給を。また、夜寝る前に飲んでおくのも、脱水状態を避けるために有効です」

 

朝食がとれない場合でも、せめて1杯の水を飲むことを習慣に。胃を優しく目覚めさせ、自然に副交感神経から交感神経への移行を促し、朝のリズムを整えることができます。睡眠リズムは、朝起きたときからのちょっとした習慣で作られるのです。

 

 

 

次回は、実はその過ごし方が大事な、「疲れが取れる」睡眠の20カ条⑥~⑩「昼」編をご紹介します。

 

 

イラスト/内藤しなこ 構成・原文/山村浩子

 

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