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効果的な休憩方法とは?/睡眠で疲労回復20カ条⑥~⑩「昼」編

梶本修身さん

梶本修身さん

1962年生まれ。大阪市立大学大学院医学研究科疲労医学講座特任教授。東京疲労・睡眠クリニック院長。疲れと眠りの研究と治療にあたりながら、テレビや雑誌などでも啓蒙活動を行う。著書多数

いつもの何気ない習慣が実は夜の睡眠に関係しているかも。

 

●昼●

日中の過ごし方が実は肝心!

ちょっと疲れがたまってくる日中…。疲れをためない昼の過ごし方とは?

 

 

その6

仕事中も休憩を上手に取る。

 

「昼は活動的に過ごすことが、夜の快眠につながる…これは間違いではないのですが、程度が問題です。交感神経がフル稼働になるストレス状態が長く続けば、自律神経の過労につながり、睡眠リズムが乱れて、ひと晩の眠りで疲れが解消せずにたまっていくことに」

 

例えば、デスクワークを2時間ごとに30分の休憩を入れて行うのと、30分ごとに5分の休憩を入れた場合、後者のほうが脳の情報処理能力の持続性が続き、疲れも軽減するという実験結果が。休憩を上手に挟んで、日中に疲れすぎないことが大切です。

 

 

 

 

その7

午後の20分の昼寝はマル!

 

午後になると無性に眠くなることがあります。そんなときは、短時間の昼寝を取り入れると、作業能率がアップします。

 

「ただし、昼寝は午後3時までで、寝る時間は20分以内に。20分は深い眠りに入るギリギリの時間。それ以上寝てしまうと眠気が残り、仕事に支障が出たり、夜の睡眠にも影響します。

 

寝すぎを防ぐためには、昼寝前にコーヒーなどのカフェインを含む飲み物を飲むのもおすすめです。カフェインの覚醒効果が表れるのが20~30分後なので、ちょうど起きたい時間に起きやすくなります」

 

 

その8

過度な紫外線は自律神経を疲れさせる。

 

夏の海辺などで紫外線をたくさん浴びたあと、体がだるくなった経験はありませんか? 紫外線が美肌の大敵というのは今や常識ですが、実は良質な睡眠にも影響が。

 

「紫外線を浴びると全身で活性酸素が作り出されるからです。特に、目から入る紫外線には注意が必要です。角膜で活性酸素が大量に発生することで、自律神経の疲れを助長します。マラソン選手などがサングラスをかけているのは、まぶしさを防ぐだけでなく、目から入る紫外線で全身を疲れさせない予防策でもあるのです」

 

 

その9

帰りの電車でうたた寝はOK!

 

午後3時までの20分の昼寝はOK。では、帰りの電車でのうたた寝はNG?

 

「電車でのうたた寝くらいなら大丈夫です。一日の疲れでヘトヘト、眠くて耐えられないのなら、無理せず眠るのもいいでしょう。短時間なら疲労の軽減に役立ちます。ただし、夕方以降、家に帰ってからは、できるだけ寝るときまで横にならないこと。テレビを見ているつもりが、うっかり眠ってし まう…なんてことありますよね。そこで深く寝入ってしまうと、睡眠のリズムが乱れて、夜の眠りに影響が出てしまいます」

 

 

 

その10

強度な運動は睡眠に影響あり !

 

仕事帰りにジムでひと汗かくという人もいることでしょう。運動で体を動かすことは、疲れを取る睡眠につながるはず…?

 

「それも程度問題です。激しい運動をすると、活性酸素が過剰に出て酸化ストレスが急増。体温、心拍、血圧などの調整のため自律神経に大きな負担がかかり、疲労の回復が追いつきません。一方、軽い運動を短時間行う場合は、疲労因子FFよりも疲労回復因子FRのほうが長く作用するため、疲労回復効果があります。眠りのためには、運動をするなら激しいものを避けて、軽いものを短時間! が鉄則です」

 

 

 

 

次回は、良質な睡眠のための大切なひとときとなる、「疲れが取れる」睡眠の20カ条⑪~⑮「夜」前編をご紹介します。

 

 

イラスト/内藤しなこ 構成・原文/山村浩子

 

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