そもそも閉経ってどんなこと?前編/更年期症状とは?

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対馬ルリ子さん

対馬ルリ子 女性ライフクリニッ ク銀座院長。産婦人科医・医学博 士。専門は周産期学、ウィメンズ ヘルス。1984年、弘前大学医学部 卒業。2002年に「ウィミンズ・ウ ェルネス銀座クリニック」を開院。 日本産科婦人科学会専門医

そもそも閉経ってどんなこと?

 

知っているようで知らない「閉経」という体の節目。

そもそも閉経って何なのか? 閉経すると私たちの体にはどんなことが起こるのか?  閉経ってネガティブなことなのか…。

閉経の疑問について、産婦人科医・医学博士の対馬ルリ子先生に聞きました。

 

 

更年期症状は「今」だけでなく

「これから」の問題でもあります

 

女性の「命の守り」である女性ホルモンは、一生にたったティースプーン1杯分しか作られません。女性ホルモンが順調に分泌されている間、女性は男性に比 べて大病をすることが少なく、心筋梗塞 や脳梗塞で突然死することもほとんどありません。また、女性に多い疾患である、 膠原病や橋本病、リウマチなどの自己免 疫疾患の病気、骨粗しょう症、動脈硬化、 アルツハイマー病なども、実は女性ホル モンが発症や悪化を抑えていたことが最近の研究で明らかになっています。

 

閉経に差しかかり女性ホルモンの分泌 が少なくなると、脳は焦って「もっとホ ルモンを出せ!」と命令を出します。視床下部は自律神経もコントロールしているため、その暴走により自律神経にも影 響が。心臓や胃腸、血管など、さまざまな器官を司っている自律神経が乱れてしまい、動悸や息切れ、胃腸の不調やホットフラッシュなど、さまざまな更年期症状が起こります。

 

また、女性ホルモンの減少は脳の働きにも影響します。明るく楽しい気持ちになりにくくなるほか、忘れ物が増えたり、記憶力が落ちたり、固有名詞が出てこなくなったり。考えがまとまらない、気分が不安定になるといったことも、女性ホ ルモンの減少が背景にあります。

 

下の図のように、戦後は栄養・衛生状態がよくなって長寿になり、社会進出もするなど、女性のライフスタイルは大きく変わりました。 10 代で結婚して子どもをたくさん産み、閉経してすぐに亡くなっていた時代とは違い、今や閉経後の人生は35 年以上もあります。ここで不調を見て見ぬふりで通り過ぎるか、きちんと対処するかで、20 年後、 30 年後が大きく変わってきます。更年期は「今」だけ でなく「これから」の問題でもあります。 体が変化していくこの時期に、自分自身としっかり向き合っておきましょう。

 

 

 

 

女性のライフスタイルは、ここ50年で激変!

 

上の表は戦前と戦後の女性のライフスタイルを比較したもの。戦前は 栄養や衛生状態もよくなかったため、平均寿命も短く、閉経を迎えると女性はだいたい寿命を終えていました。

 

ところが現代は職業を持ち、出産回数が減るなどして、多くの排卵と月経を経験することになり、女性ホルモンの変動の影響をより受けやすくなっ ています。また、平均寿命も延びたため、閉経後も数十年生きる など、女性はかつて経験したことのない状況にあるのです。

 

出典/『女性外来ハンドブック こんなときどうする?』女性医療 ネットワーク編

 

 

 

次回は、「閉経」の疑問についてQ&A形式でご紹介します。

 

 

イラスト/内藤しなこ 取材・原文/上田恵子

 

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第3回
そもそも閉経ってどんなこと?前編/更年期症状とは?

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