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女性ホルモンにかかわる健康トラブルは? ほか/女性ホルモン素朴な疑問(基礎編①)

対馬ルリ子さん

対馬ルリ子さん

産婦人科医、医学博士。対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座院長。NPO法人 女性医療ネットワーク理事。著書に『女性ホルモンで世界一幸せになれる日本女性(』マガジンハウス)など

昔ほど無理が利かない、疲れやすくなった…など、体の変化が表れる40代になったら、これだけは知っておきたい!

今さら聞けない素朴な疑問にお答えします。

 

 

Q-1 女性ホルモンって何?

 

A:あなたの女性らしさの源です。

女性が妊娠・出産できる体をつくるために、卵巣で作られるふたつのホルモンの総称です。人は10歳くらいから、男性と女性に違いが出てきます。それを司るのが性ホルモン。女性ホルモンは初潮から閉経まで出続けて、女性らしい体つきにしたり、生殖機能を育んでいます。

 

 

Q-2 量はどのくらい分泌されるの?

 

A:一生でたったスプーン1杯ほど。

女性だけにしかできない妊娠・出産。この大仕事を成し遂げるために、思春期からコツコツと体をつくり、環境を整えて準備をしています。成長とともに、どんどん増えるように思えて、実は分泌量は一生でたったのスプーン1杯ほど!

 

 

Q-3 どんな働きをしているの?

 

A:子宮や卵巣をはじめ、さまざまな臓器に関係しています。

子宮や卵巣に作用して、妊娠・出産を可能にするだけでなく、自律神経や感情の動き、肌や髪、骨や血管の健康にも影響を与えています。膠原(こうげん)病や橋本病、リウマチなどの自己免疫疾患、骨粗しょう症、動脈硬化、認知症も女性ホルモンが発症を抑えていることがわかっています。

 

 

Q-4 分泌されるメカニズムは?

 

A:脳でコントロールされています。

女性ホルモンは脳からの指令で、卵巣からエストロゲンとプロゲステロンのふたつが分泌されます。乳房や子宮だけでなく、血液にのって全身を巡り、さまざまな臓器に影響を与えています。

 

 

Q-5 女性ホルモンが関係するトラブルは?

 

A:年代により異なります。

女性の病気は女性ホルモンの変動に深く関係していて、年代ごとに変化します。若い頃は月経のトラブル、子宮内膜症や子宮頸(けい)がんなど。更年期になると更年期症状をはじめ、乳がん、卵巣や子宮体がんが増え、老年期には骨粗しょう症や認知症などが出てきます。下図を参照。

エストロゲンの分泌量が多い成熟期と、減る更年期以降では、かかりやすい病気が変わってきます。これを見ても、女性ホルモンが病気と深く関係していることがわかります。

資料提供/対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座

 

 

 

次回は、男性ホルモンとの違いや体型による分泌量の違いなど、今回に続き「女性ホルモン素朴な疑問(基礎編②)」をご紹介します。

 

 

イラスト/坂田優子 図表/ビーワークス 取材・原文/山村浩子

 

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