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「骨盤底筋トレーニングで尿もれが治って、自己肯定感も手に入れられました」

最近よく耳にする「骨盤底筋」。 弱ると尿もれや臓器脱を引き起こしたり、その前にも体の不調をきたす原因になったり。不調を感じている人も予防したい人も、マル必な対策を、骨盤底筋の悩みを持つ人を1万5000人以上診てきた理学療法士、田舎中真由美さんに伺います。

【教えていただいた方】

田舎中真由美
田舎中真由美さん
理学療法士
公式サイトを見る

臨床経験20年以上、1万5000人以上を診てきた理学療法士。専門は腰や骨盤まわりの痛み、産後の骨盤まわりの緩みや痛み、尿もれの改善

骨盤底筋はインナーマッスル。そのため、あえて意識を向ける習慣づけをすることで、本来の「引き上げ」筋力を取り戻すことができるようになります。ところが、骨盤底筋が弱っていると、「尿もれ」「猫背」「反り腰」「肩こり」「冷え症」「生理不順」などなどさまざまなトラブルが起こり、女性のメンタルヘルスに多大な負荷がかかってしまうことに!

 

何をしても治らない尿もれ。骨盤底筋強化マシンも効果なし。どうしたら?

読者の伊澤和美さん(48歳/自然分娩で出産した子ども3人)。

MyAge 2022夏号「知りたいけど聞けなかった! 自分でできる腟と骨盤底ケア」では、女優の井上晴美さんのママ友として登場。取材時は尿もれについてのお悩みが深く、子どもと一緒に縄跳びもできないほど。自己流の筋トレはもちろん、椅子状の治療器エムセラやレーザー治療など、あらゆる方法を試みたものの、「まったく改善しなかった」と切実でした。

そこで、理学療法士でフィジオセンターのセンター長を務める田舎中真由美さんのもとを訪れることに。

 

 

 

下は、田舎中さんから伊澤さんに事前に送られてきた質問票。

伊澤さんは、質問票でも16/21点と高いスコアで、「1日に数回、咳やくしゃみをしたとき、体を動かしているときに尿もれが中等量、生活にもストレスがある」として、尿失禁の質問票では「重症」という結果に。

 

田舎中さんがカウンセリングを続けていくと、伊澤さんの尿もれの原因は骨盤底筋自体の緩みではないことが判明!

 

「骨盤位置が歪んでいるせいで、使うべき筋肉が正しく使われていません」(田舎中さん)

伊澤さんの場合、腟をキュッと引き上げること自体はできているそう。

「伊澤さんのように、日常の動作でも本来“使うべき筋肉”の使い方がわかっていない人は大勢います。すると、いくら筋肉自体を鍛えても改善はできないのです」(田舎中さん)

「そもそも筋肉の力の入れ方が、よくわかっていなかった!」という伊澤さんの気づきは大きいものでした。「腟に力を入れたときも、締める感覚がよくわかりませんでした。呼吸と連動して、腟に力を入れたり、抜いたり、というのも、取材のときはまったくできなかったんです」

でも、田舎中さんに教わった方法を毎日やってみることにしました。

 

 

骨盤底筋トレーニングで、体が変わって自信もついてきた!

骨盤底筋トレーニングはよつばいの姿勢になり、腹式呼吸で、吸うときにお腹を膨らませ、吐くときにお腹がへこむように引き上げつつ、同時に腟を頭のほうに引き上げるという方法。

 

田舎中さん指導のストレッチを続けるようになって約1カ月後。骨盤底筋へ意識を向けることが、徐々に習慣化し始めた伊澤さんは、体にも変化が表れてきたそう。

「5年前に買ったまま、あまり実感できなかった腟ボールも復活。次第に締める感覚がつかめてきて、効果的に使えるようになりました。以前は、自分と腟が仲良くなれていなかったんだなぁ、と」(伊澤さん)

 

取材から約半年間ストレッチを続けた結果、ついに尿もれが改善! 念願だった子どもとのスポーツも、尿もれを気にせずに楽しめるようになったそう。

また、「女性性を見つめ直すきっかけにもなったことも大きい」と言います。

 

「夫とのセックス時、“変わったね”と言われるようになったんです。このトレーニングがきっかけで、夫とのコミュニケーションも変わりました。前はセックスしたくなかったけれど、自分の体の状態がわかることが楽しみになったんです。

自分のことを無意識に諦めていて、おばさん化して自己肯定感が低くなっていました。自分を雑に扱っていたな、と気づいたことも大きかったですね。

自分をケアする時間を持つことが癒しになって、女性性を取り戻せたと感じたし、自己肯定感を持てるようになったんです。もっと美しい体になりたい、だからケアする。そういう努力をしているということが、自信につながると思えるようになりました」(伊澤さん)

 

今も子どもたちが学校に行った後、

①10分間腟ボールを入れて立つ

②YouTubeを見ながらストレッチを行う

③田舎中さん指導のストレッチを行う

など、自分の体と積極的に向き合い続けている、とのこと。

 

ちなみに、伊澤さんが訪れた田舎中さんが在籍するフィジオセンターは、東京慈恵医科大学附属病院の中にあります。

フィジオセンターは、病気やケガによる不調、腰痛、膝痛といった日常生活の体の痛みなどに対応する、理学療法士によるリハビリ&コンディショニングスペース。

 

撮影/フルフォード海(田舎中さん、カウンセリング) 取材・文/井尾淳子

 

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