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上質のギャバ生地で作る本物のトレンチコートの専門店 「ザ・ダヴィンチコート1893」

小原誉子

小原誉子

「京都観光おもてなし大使」&旅ライター
アナウンサー、テレビ番組プロデューサーなどを
経て、集英社「エクラ」などのライターに。
2011年より京都在住。
京都など、日本の文化・観光情報を伝える
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寺町通と三条通が交差するそばにある、ショーウィンドウにトレンチコートが展示されている間口の小さなお店が、いつも前を通るたびに気になっていました。どうも一般的なファッションブティックとは異なる雰囲気。中を覗くと、そこには、ズラリと並ぶコート…それ以外のファッションアイテムは見当たりません。

なんとここは、「ザ・ダヴィンチコート1893」という日本唯一のトレンチコートの専門店だったのです。

このお店は、以前は、もう少し西にあり、この場所に移転して約半年。オーナーである野原民夫さんにお話を伺うことができました。

野原さんは、明治26年(1893)から続く織物会社の代表。ここのコートの生地は、どれもしっかりとしていて、なんとも言えないツヤも備えています。

 

「ここのコートに使われている生地は、どういうものですか?」と伺うと、

「トレンチコートに使われるのはギャバという素材で、美しさだけでなく、防水、防風、丈夫さなどさまざまな機能性を備えています。我社の製品は、織り糸からこだわり、エジプトギザ綿と米国スーピマ綿で、一般には流通していない極細の70番手を国内の工場で撚って双糸にしてから、1901年にドイツで開発された染織技法でむらなく染め上げています。実は、無地の生地を先染めで作るのは、とても高い技術がいるんです。この生地は水分や日光にも色落ちしない強さがあり、コート生地には必要なことなんです」と。

そして織りの技術も秀逸で、「1888年に英国で発明された斜文織という2.5センチ四方に経糸緯糸を合計270本も有する生地が織れる、ベルギーの織機メーカーの機械があるのですが、その機械を明治時代に日本で最初に稼働させ、今も、その機械を使っているんです」と。なんでもこの機械を使える会社は、今や世界中で他にはないとのこと。そのため、ヨーロッパやアメリカのプレステージブランドとの取引も盛んに…。独特のツヤが漂うギャバ生地…しなやかさと滑らかさを漂わせながら、しっかりとした機能性と強さをも備えた、まさにコートのための究極の生地なのです。

 

 

「トレンチコートの縫製も、複雑そうですね~」と、興味津々の私。

「その通りです。縫製のパーツは30を超え、それを狂いもなく組み立ててゆく高い縫製技術が求められます。うちでは、長年、戦後のプレステージブランドを支えた秋田の名工と呼ばれる職人さんにお願いしているんです」と野原さん。

「でも、どうして今、トレンチコートの専門店を始められたんですか?」とお尋ねしました。

 

「実は、トレンチコートの需要は、バブル期の昭和をピークに減少しているんです。ファッションのカジュアル化が進み、コートもダウンやポリエステルなど軽量で高い保温性を求める方が増えたことも大きく影響しています。そのため生地自体の需要が激減し、このままでは素晴らしいトレンチコートを作る技術も衰退してしまうという危機感も抱いて、それなら自分で…と店を始めました」と。

この優れた製品が購入できるのは、なんと京都のこのお店だけ。まさに本物のトレンチコートを愛する人の知る人ぞ知るお店なのです。一度購入すると、また欲しくなるリピーターも増えているそう。

 

「オーソドックスな綿100%のギャバ生地を使ったコートもありますが、今は、しわになりにくく、軽量なポリエステルとの交織生地も開発され、生地も進化しているんですよ」と。

なんとここには、シルク混というコート生地としては、作るのがむずかしいと言われる素材を使ったステンカラーコートもあります。「すごく色がキレイでツヤ感もあって、なにより着心地がいいですね~」と試着させていただいて…。「はい、女性の方には、評判がいいんです」と野原さん。

まさにヨーロッパのプレステージブランドに肩を並べる高品質のコートながら、5万円台からと、その価格にも驚きます。

 

たしか…前にトレンチコートを購入したのは、ブランド品に憧れたバブルの頃かも…。それから冬と言えば、モコモコのダウンの温かさに包まれていた私です。

あまりにカジュアルなスタイルばかりで過ごしていたことを改めで思いつつ、久しぶりにトレンチコートを羽織ると、気が引き締まり、また昔より似合うかも…と自画自賛。そう、歳を重ねた方が、カッコいいのです。

 

家に戻り、トレンチコートに、以前購入し、タンスに仕舞ったままのローファーや革製のロングブーツ、そしてスカーフやストールを合わせます。昭和のバブル時期のファッションですが、令和になってかえって新鮮な感じに…。また「使えるものは、仕舞っておいてももったいないだけ…」という思いも重なり、今まで着心地が「楽」という理由で選んでいたファッションスタイルから、これからは、もう少し気合を入れてスタイリッシュになろう!と決意。ヨーロッパの女性たちが、普段気軽に羽織るトレンチコートのスタイルの素敵さ…。「それに少しでも近づきたい…もっと秋冬にオシャレをしなくちゃ~」と思わせてくれたトレンチコートとの出会いです。

京都に1店だけのトレンチコート専門店。ぜひ京都にいらしたら足を延ばしてはいかがでしょう。トレンチコートは、大人の女性が似合う…それを実感されるのでは?

 

ザ・ダヴィンチコート1863

京都市中京区三条寺町弁慶石町59-1

☎050-7108-0879

営業時間 11:00~19:00 不定休

ホームページ

 

 

小原誉子ブログ「ネコのミモロのJAPAN TRAVEL」

 

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