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四季とつきあうための「習わし」/しきたり17:花火を見に行ったら、見終わったあとはゴミを持ち帰る

阿部 絢子

阿部 絢子

生活研究家。消費生活アドバイザー。

新潟県生まれ。 共立薬科大学卒業。 料理や家事など生活全般にわたる豊富な知識と合理的なア ドバイスで、出版・講演など幅広く活躍中。 著書に『「やさしくて小さな暮らし」を自分で作る』(家の光協会)『始末な暮らし』(幻冬舎)『快適に暮らす小掃除術』 『すぐにできるエコ家事』(ともに集英社be文庫)

気持ちよく暮らす「生活のしきたり」

 

 

季節の行事のすごし方や、親戚・ご近所とのおつきあい。恥ずかしくなく普通に暮らすため、カジュアルな決まり事を覚えましょう!

 

ここでは、各テーマごとに全部で84の「しきたり」をご紹介します。

教えてくださるのは、生活研究家の阿部絢子さんです。

 

 

最初のパート【四季とつきあうための「習わし」】では、日本の四季にまつわるしきたり1~21をご紹介します。

今回はしきたり17:花火を見に行ったら、見終わったあとはゴミを持ち帰る、についてです。

 

 

 

 

●四季とつきあうための「習わし」●

 

季節が移り変わる日本では、季節を暦代わりにし、移りゆく季節の変化を愛でながら日々を過ごしていました。四季は暦代わりですから、四季折々が暮らしの節目ともなり、また暮らしに、その四季を取り入れる風流さも持っていたのです。着るものには、季節の模様、桜、菖蒲、花火などを描き、併せて帯にもマッチした模様を使いました。食では、必ず旬を味わい、盛りつけにも季節が感じられるよう工夫を凝らしていました。住まいでは、 、障子をうまく使いこなし、風、雪、雨などの季節を音で聴き、眺めることで、楽しんでいました。

 

季節を感じることは、充足した暮らしをおくることです。暮らしに変化をつけるためにも、季節の行事、季節を愛でる工夫を、暮らしに取り入れてみてほしいものです。

季節の移り変わりや自然の色や香りを、暮らしの中に取り入れながら、ゆとりを持って、暮らしを楽しむようにしたいものです。

 

 

 

しきたり17

花火を見に行ったら、見終わったあとはゴミを持ち帰る

 

 

花火は川や海で打ち上げられます。有名な両国の花火は、「悪疫退散」を祈って始められたといわれます。江戸時代、悪疫に苦しんだからでしょうか。当時両国隅田川は、旧五月二十八日から八月二十八日まで水泳ができたそうです。悪疫退散を祈ったのは、川の衛生状態が悪く、病気が後を絶たなかったせいかもしれません。

 

この悪疫退散の花火は、次第に両岸に設けた桟敷や川に浮かべた船で、鍵屋や玉屋の名前を呼びながら大花火を楽しむ、江戸の納涼行事となったようです。現在も隅田川の花火は全国的にも有名で、東京はもちろん、遠くからも見物に訪れる人で混雑となります。

 

隅田川だけではなく、花火は夏の風物詩となっています。花火を見に行くのに、浴衣を着ていく若い人が目立ちますが、浴衣は洋服と違い、帯はきちんと結び、途中で解けないように気をつけるようにします。浴衣を着たときは、動きが鈍くなりますので、歩きは小幅に、しとやかに歩くように。

 

さらに、帰ってきたら、浴衣をハンガーに吊し、風を通し汗を発散させるようにします。汗ジミができたときには、水で絞ったタオルなどでトントンと叩き、汗を除いておくようにします。

 

花火を楽しむとき、飲み物や食べ物を持参して、河原や土手で見物する場合もありますが、それらをゴミにしないため、見終わったあとには必ず持ち帰ることも、花火見物のマナーといえましょう。

 

 

イラスト/みひらともこ

イラスト/みひらともこ

 

 

 

 

次回は、しきたり18:災害対策として常備しておくべきもの、についてご紹介します。

 

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