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おいしく正しく食べるための「習慣」/しきたり37:食後のあと片づけは家族全員で手分けして行う

阿部 絢子

阿部 絢子

生活研究家。消費生活アドバイザー。

新潟県生まれ。 共立薬科大学卒業。 料理や家事など生活全般にわたる豊富な知識と合理的なア ドバイスで、出版・講演など幅広く活躍中。 著書に『「やさしくて小さな暮らし」を自分で作る』(家の光協会)『始末な暮らし』(幻冬舎)『快適に暮らす小掃除術』 『すぐにできるエコ家事』(ともに集英社be文庫)

気持ちよく暮らす「生活のしきたり」

 

季節の行事のすごし方や、親戚・ご近所とのおつきあい。恥ずかしくなく普通に暮らすため、カジュアルな決まり事を覚えましょう!

ここでは、各テーマごとに全部で84の「しきたり」をご紹介します。

教えてくださるのは、生活研究家の阿部絢子さんです。

 

このパート【おいしく正しく食べるための「習慣」】では、食べ物をしっかり、そして楽しく食べることに関するしきたり22~43をご紹介します。

今回は、しきたり37:食後のあと片づけは家族全員で手分けして行う、についてです。

 

 

●おいしく正しく食べるための「習慣」●

 

四季があることは、食材にも四季があるということです。四季は身体にも影響があり、身体をスムーズに動かすためにも、四季に合わせた食べ物を身体に取り入れることが必要です。食べられればなんでもいいのではなく、四季に合わせた食べ方、取り入れ方を考えなければなりません。

食べ物をおいしく、楽しく食べることも大切です。姿勢、箸の持ち方、食べる順序なども、昔から伝えられた習慣です。これらを守ってこそ、おいしく、そして楽しくいただくことができるのです。

 

 

しきたり37

食後のあと片づけは
家族全員で手分けして行う

 

北ヨーロッパでのホームスティで、よく見かけるのは、食事のあと片づけを家族全員で、一緒に行っている光景です。ヨーロッパは、皿の数も少なく、洗い物といってもそう多くはないのですが、それでも、家族一緒に片づけをしているのは、家庭の食習慣といえるのかもしれません。

 

日本ではほとんどの家庭で、食事が終わると、みんなはテレビを見たり、新聞を読んだり、やりたいことをしています。あと片づけも家庭の主婦一人で黙々と行っているのが普通です。

 

一緒に食事をしたのに、お母さんだけはあと片づけで、みんなは知らん顔、というのでは困ります。オランダでのホームスティでは、小学校1年生と3年生の子どものいる家庭でしたが、二人とも、食事の準備からあと片づけまで、しっかりとお手伝いをしていました。その手伝いも、嫌な顔ひとつせず、お皿やフォークとナイフのセットを配るテーブルセッティングまでこなしていたのです。これが家庭の食習慣ではないのでしょうか。

 

また、このオランダホストファミリーのブリンク家では、共働きの夫婦間での食事ルールも参考になるものでした。それは、どちらか先に帰れるほうが、食事を作り、遅く帰ったほうはあと片づけをする、という習慣でした。

 

こうした夫婦の習慣があったからこそ、家族でのあと片づけも習慣としていくことができたのでしょう。夫婦二人で暮らす、ドイツのロイポルツさん宅でも、食事作りは妻のウルズラさんがします、あと片づけは主に夫のウルフガングさんが主役です。このように、片づけは食事作りと違い、やっぱり面倒な家事の範囲になりますので、家族が一緒に行うことで、早く片づき、分担作業もでき、家族の一日の出来事の話しもでき、とても家族同士のコミュニケーションが深くなります。

イラスト/みひらともこ

イラスト/みひらともこ

 

次ページに続きます。

片づけ手順は、食器や調理器具を運ぶ、洗う、濯ぐ、拭く、片づけるという手順になります。これを家族で片づけるのですから、それぞれが、ひと手順ずつ受け持てば、あっという間に片づけは終わることに。

 

そのあと家族団らんすれば、片づけ手順も家族に伝えられ、家庭の食習慣も子どもたちに伝えることができるでしょう。食事のしきたりは伝えられますが、食後の片づけという家事は、行動を見せながらでなければ、口で話すだけではなかなか伝えることができません。

 

家庭の食習慣の中で、最も伝えにくいのが家事にかかわることかもしれません。大人になっても食後のあと片づけを知らないのでは困ること。特に、家庭を持ち、一家の主役になったとき、家族を束ねていくためにも、食後の片づけを小さいときからきちんとおぼえるようにさせておきたいものです。

 

 

次回は、しきたり38:子連れでレストランに行くときは聞き分けられる年齢になってからにする、についてご紹介します。

 

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