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人気美容エディター松本千登世さんの素顔/「きれいにくずれる、を目指してる」BEAUTY

「この人をもっと知りたい」——連載「もう一度、大人磨き」などに触れた読者から、熱いリクエストが寄せられているのが、この松本千登世さん。実は私たちも、読者の皆さんに彼女をもっと知ってほしいのです。それは、54歳の彼女が、私たちの目指す大人の女性を体現しているから。

つねにまわりの空気を気遣いながら、行動し発言する。発する言葉は美しく、立ち居振る舞いはエレガント。男女ともにファンの多い彼女を見ていると、年を重ねて失くしたいくつかのことを差し引いても「素敵な大人でいたい」と思えるのです。そんな彼女の素顔には、私たちが学ぶべきヒントがたくさんありました。

松本千登世さん 松本さん

松本千登世さん

Chitose Matsumoto

1964年生まれ。美容エディター。客室乗務員、広告代理店勤務、出版社勤務を経てフリーランスに。多くの女性誌で美容コラムを連載中。近著に『もう一度大人磨き 綺麗を開く毎日のレッスン76』(講談社)がある

 

 

FOR BEAUTY

この世代だからこそ表現できる美しさがきっとある。
それを体現する彼女の、美とファッションへの想いは

松本千登世さん 黒ワンピース

SKINCARE

「傷めない、落とす、守る」

肌はとても繊細。優しく触れる、十分な水分を与える、日焼け止めで守る、汚れを落とす。とにかく、傷めないように心がけています。とりわけ私が大切にしているのは、仕上げのクリーム。べたつきを嫌い、油分離れが進んでいるとも聞きますが、私は肌をしなやかにつややかにしてくれるクリームが大好きです。例えば、レザーのソファをクリームでケアすると長もちするし、いっそう味わい深くなる。同じことが肌にもいえる気がして。老け感が独特の味わいになると気づきました。肌は誰でも平等に老いていくけれど、それを"上質な老い"にするか"劣化"にするかは大きな違い。目指すのは"上質な老い"です。

松本千登世さん コスメ

愛用中のコスメ。[左から]「ヴァルモン」のワンダー フォールス(クレンジングクリーム)、「パルファム ジバンシイ」のソワン ノワール クレーム レジェ(クリーム)、「ITRIM」のエレメンタリー フェイシャルプロテクション(日焼け止め乳液)

 

松本千登世さん オイル

オイルで保湿を。[左から]「YUMEDREAMING」のヘアパフューム、「AMATA」のアロマ精油、「ウカ」のネイルオイル

 

松本千登世さん メイクブラシ

「SHAQUDA」のメイクブラシ。左上はハンドトリートメント&ネイルケア用ブラシ

 

 

SKINCARE

「きれいにくずれる、を目指してる」

年を重ねるごとに隠したい部分は増えるけれど、どんなにメイクを重ねても、気になる部分がなくなるわけではありません。むしろ、隠したい部分がちょっと透けて見えるほうが、厚塗りのときよりくずれ方がきれいに見える気がしています。そう、心がけているのは"きれいにくずれる"こと。肌と目元をナチュラルに仕上げて、くずれたときに汚くならない。夕方、メイクがくずれても自然な雰囲気のままいられることが理想です。

 

 

SKINCARE

「普通に生きてると
顔が意地悪になっていく」

口角が下がって、肌色がくすんで、目を見開こうとして眉山が高くなって…。普通に生きているだけで、年齢とともに顔がどんどん意地悪な印象になってしまいます。そこで、ファンデーションは、7割程度にとどめて自然に。乳液でファンデーションを薄めたり、塗ったあとに大きめのスポンジを使って馴染ませることも。眉はできるだけ直線に近づけて、眉尻は流れに逆らわず、すっと。1㎜単位で慎重に整えるようにしています。

 

松本千登世さん テラス

FASHION

「ネイビーが着られるようになりました」

"黒8割、白とグレーを足して1割、ベージュ時々"が服選びの基本だったのですが、最近ネイビーがまた着られるようになりました。30代後半から40代にかけて、ネイビーが参観日のお母さん風になったり、制服ムードになったり、コンサバで老けて感じる時期があって。顔にシワができたからだと思うのですが、ネイビーがちょっと不良っぽく着られるようになり、自分を助けてくれる色だと感じるようになりました。

 

 

FASHION

「今、いちばん大事なのはときめき」

ファッションで大切にしているのは"シンプル・ときめき・清潔感"。特に大事に思うのはときめきです。年齢とともに、服が似合わなくなるのは、仕方がないこと。若いときに似合っていたものに固執せず、今、ときめく服は、スタイルがよく見えるもの? 上質なもの? 着心地のいいもの?――といつも自分に問いかけています。ときめきの正体がわかれば、今の自分にとってのファッションの正解が見えてくる気がします。

松本千登世さん 靴

着こなしにマニッシュな表情を加えてくれる「ヴァレンティノ」の靴は、履くほどに味わいが増して。メンテナンスを繰り返しながら、長く履いていきたいです

 

松本千登世さん 小物

ときめきアイテム。[上から]「白山眼鏡店」のARMSCUT。20年愛用中の「ベル&ロス」のヴィンテージ123。30代前半、思いきり背伸びをして購入した「フランクミュラー」のカサブランカ レディース

 

松本千登世さん 手

手がコンプレックスで、なるべく手に目がいかないようにネイルや指輪はあまりしませんでした。でも、「SINME」の指輪は指を長く見せてくれて、ネイルをしたくなります

 

 

 

※この特集内に登場するアイテムは松本千登世さんの私物です

 

 

 

次回は「人気美容エディター松本千登世さんの素顔/『よかった私に生まれて』LIFESTYLE」をご紹介します。

 

 

 

撮影/山田英博 ヘア&メイク/渡辺みゆき 取材・原文/池野佐知子
撮影協力/アンカーレッコ葉山 Avec café & deli Hayama

 

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