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四季とつきあうための「習わし」/しきたり13:夏には、ものを片づけ、風が通る家にする

阿部 絢子

阿部 絢子

生活研究家。消費生活アドバイザー。

新潟県生まれ。 共立薬科大学卒業。 料理や家事など生活全般にわたる豊富な知識と合理的なア ドバイスで、出版・講演など幅広く活躍中。 著書に『「やさしくて小さな暮らし」を自分で作る』(家の光協会)『始末な暮らし』(幻冬舎)『快適に暮らす小掃除術』 『すぐにできるエコ家事』(ともに集英社be文庫)

気持ちよく暮らす「生活のしきたり」

 

 

季節の行事のすごし方や、親戚・ご近所とのおつきあい。恥ずかしくなく普通に暮らすため、カジュアルな決まり事を覚えましょう!

 

ここでは、各テーマごとに全部で84の「しきたり」をご紹介します。

教えてくださるのは、生活研究家の阿部絢子さんです。

 

 

最初のパート【四季とつきあうための「習わし」】では、日本の四季にまつわるしきたり1~21をご紹介します。

今回は、【四季とつきあうための「習わし」】から、

しきたり13:夏には、ものを片づけ、風が通る家にする、についてです。

 

 

 

 

●四季とつきあうための「習わし」●

季節が移り変わる日本では、季節を暦代わりにし、移りゆく季節の変化を愛でながら日々を過ごしていました。四季は暦代わりですから、四季折々が暮らしの節目ともなり、また暮らしに、その四季を取り入れる風流さも持っていたのです。着るものには、季節の模様、桜、菖蒲、花火などを描き、併せて帯にもマッチした模様を使いました。食では、必ず旬を味わい、盛りつけにも季節が感じられるよう工夫を凝らしていました。住まいでは、 、障子をうまく使いこなし、風、雪、雨などの季節を音で聴き、眺めることで、楽しんでいました。

季節を感じることは、充足した暮らしをおくることです。暮らしに変化をつけるためにも、季節の行事、季節を愛でる工夫を、暮らしに取り入れてみてほしいものです。

季節の移り変わりや自然の色や香りを、暮らしの中に取り入れながら、ゆとりを持って、暮らしを楽しむようにしたいものです。

 

 

 

しきたり13

夏には、ものを片づけ、風が通る家にする

 

 

稲作にとって害虫は大敵で、広がれば稲全体に被害が及んだのですから、昔から徹底して退治するためのしきたりをつくり、手だてを尽くしてきました。おかげで、稲作は多少の天気に左右されることはあっても、昔に比べれば、無事に豊富な収穫を得られるようになり、生活全体も豊かになりました。

 

生活が豊かになったのはいいのですが、稲作に適したところというのは、梅雨から夏にかけての気候が、湿度、気温ともに高くなり、薬剤が生産・使用されている現在でも、害虫以外の菌類はなかなか駆除がやっかいになっているのです。

 

それは、単に気候だけが理由となっているのではなく、住宅事情、家族事情、家事事情などが混ざり合い、現代の敵・カビの影響を受けやすい環境がつくり出され、駆除法は知っていても、容易に駆除できないのが現状です。カビを駆除する、新たなしきたりをつくるようにしたいのです。

 

木造だった昔の家は、風通しがよくても、夏になれば襖をはずし、簾(すだれ)をかけ、より風を通すようカビ駆除の工夫をしていたのです。住宅の変化で、しきたりが忘れ去られ、窓すら開けることなく、カビの天下となっているのが近年です。

 

「風の通る家」のしきたりを回復すべく、窓のカーテンをつけ替え、外壁に葦簾(よしず)を立てて、モノを片づけ、室内を整理整頓して風が通り抜けられるようにします。特にカビ発生は蒸し暑い夏が最盛期ですから、風を通すしきたりを取り戻すことにしましょう。

 

イラスト/みひらともこ

イラスト/みひらともこ

 

 

次回は、しきたり14:お盆の帰省では、帰省する者も迎える者も負担のないよう気づかう、についてご紹介します。

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