「京都観光おもてなし大使」&旅ライター
アナウンサー、テレビ番組プロデューサーなどを経て、集英社「エクラ」などのライターに。
2011年より京都に在住。
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京都駅の北側、油小路通沿いに歴史を感じさせる商家があります。天保6年(1835)創業の油屋「西川油店」です。創業当時は、製造から小売まで幅広く手掛け、大正8年に卸と小売に専念。現在、京都の町にある数少ない油専門店なのです。
まるで明治時代にタイムスリップしたような店構え。そして店内は、かつて活躍した油づくりの用具をはじめ、商いに使用された品々が展示され、まるで民具博物館のよう。
そして店の中央の棚には、レトロなデザインのラベルが貼られたゴマ油やなたね油などが並びます。
現在7代目となる店主の奥様、西川富久子さん。穏やかな笑顔と京言葉でお店や油のことをお話してくださいました。
そもそも昔は、なたね油は大変貴重で高価なもので、食用油より照明に使われる灯明油としての需要が中心だったそう。
当時の人達は、灯明やあんどん、ランプなどの油を、量り売りで購入し、陶器の瓶などに入れて持ち帰ったのです。灯明の油は、個人だけでなく、本願寺をはじめとする大きな寺院にも納められました。今も京都各所の寺院とのお付き合いが続きます。
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