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浮世絵を見ながら江戸の食文化を楽しむー「おいしい浮世絵展」

吉田さらさ

吉田さらさ

寺と神社の旅研究家。

女性誌の編集者を経て、寺社専門の文筆業を始める。各種講座の講師、寺社旅の案内人なども務めている。著書に「京都仏像を巡る旅」、「お江戸寺町散歩」(いずれも集英社be文庫)、「奈良、寺あそび 仏像ばなし」(岳陽舎)、「近江若狭の仏像」(JTBパブリッシング)など。

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こんにちは。寺社部長の𠮷田さらさです。

夏休み期間に入っても、なかなか遠方に旅行に行けない昨今、都内の美術館、博物館めぐりが楽しみのひとつとなっています。予約が必要なところも多いのですが、これまで希望の日時に予約が取れなかったところはひとつもなかったし、おおむね、コロナ禍以前よりもすいています。ほとんどのところで入り口のところに消毒液が置いてあり、検温もしてくれます。密にならず、きちんと対策も取られているので、比較的安心してゆっくり鑑賞できる状況です。

 

今回は、最近見た中でも特に面白かった「おいしい浮世絵展」をご紹介します。六本木ヒルズ内の森アーツセンターで開催中<2020年7月15日(水)~9月13日(日)>。浮世絵を見るだけでなく、江戸時代のグルメをさまざまな角度から体感できて見どころたっぷり。

 

 

展覧会は、春夏秋冬、江戸の人々が、どんなふうに食を楽しんでいたかから始まります。

 

三代歌川豊国(国貞) 見立源氏はなの宴 通期 味の素食の文化センター蔵

 

春は桜の下で。当時流行した小説「偽紫田舎源氏」の一場面。中央手前に、握り寿司、刺身などがきれいに盛られています。

 

 

三代歌川豊国(国貞) 甲子春黄金若餅 通期 味の素食の文化センター蔵

 

お正月準備のために餅つき。ついているのは、人気の歌舞伎役者たちです。

 

 

歌川豊国 中村座内外の図 通期 味の素食の文化センター蔵

 

歌舞伎は江戸の人たちが大好きだった娯楽です。浮世絵も、役者絵を描くことでさらに発展しました。

 

幕の内弁当

この展覧会の特徴は、浮世絵に描かれた食べ物を実際に作った写真とレシピが共に展示されていることです。日本が誇る弁当文化の中でも、もっとも親しまれてきた幕の内弁当。内容は、握り飯、蒟蒻、焼き豆腐、芋、蒲鉾、卵焼きなど伝統的なもの。

 

 

歌川国芳 縞揃女辨慶(松の鮨) 通期 味の素食の文化センター蔵

 

人気の食べ物が描かれた浮世絵も多いです。こちらはおすし。エビの握りなどが盛られた小皿を持つ女性。子供がおねだりしています。

 

 

歌川国芳 春の虹蜺 通期 個人蔵

 

女性がウナギを食べようとした瞬間、空に虹があらわれた。それほどウナギが美味しいということでしょうか。

 

 

月岡芳年 風俗三十二相 むまさう 嘉永年間女郎之風俗 通期

※会場で展示する作品は、展示期間により所蔵元が異なります。

(7/15~8/13)味の素食の文化センター蔵 (8/15~9/13)浦上満氏蔵

 

天ぷらを美味しそうに食べる女性。江戸湾で獲れた魚介をゴマ油で揚げるのが定番でした。

 

 

天ぷら

具材はやっぱり、エビなどが人気。

 

 

歌川国芳 本朝名橋之内 江都日本橋略図 通期 個人蔵

 

日本橋の魚河岸。一日千両という大金が動いたとされる江戸の食の中心地。

 

 

屋台のレプリカ

江戸の人々は、すし、天ぷら、そばなどを屋台で楽しみました。

 

 

北尾政美 夭怪着至牒 前期(7/15~8/13) 都立中央図書館特別文庫室蔵

 

豆腐好きの化け物、豆腐小僧。江戸ならではのユーモア感覚。

 

 

ユニークな姿の豆腐小僧は、展覧会のキャラクターとしても使われています。

 

 

歌川国芳 名酒揃 志ら玉 通期 江戸ガラス館蔵

 

夏のスィーツ、白玉をすくう女性。これは、志ら玉という名前の銘酒にかけて、夏の風物詩の白玉を描いたものです。

 

 

三代目歌川豊国(国貞)歌川広重

東都高名會席盡 洲崎風景 武藏屋 弁慶

前期(7/15~8/13) 味の素食の文化センター蔵

 

江戸時代後半には、多くの有名料理屋が誕生しました。こちらのシリーズは、三代歌川豊国(国貞)による、芝居の登場人物に扮した役者の絵と、歌川広重による江戸の名店の店構えや名物料理の絵が組み合わせられています。料理屋のよい宣伝になったことでしょう。

 

 

歌川芳艶 新版御府内流行名所案内雙六 通期 個人蔵

 

江戸の名所とそこで食べられる美味しいものを雙六にしました。今で言うグルメガイドブック。

 

 

東海道五十三次地図。宿場ごとに名物があり、人々の旅心を誘いました。

 

歌川広重 東海道五拾三次之図内 岡部 宇津の山之図

前期(7/15~8/13) 浦上満氏蔵

 

岡部の宿に向かう前は険しい山道で、峠の茶屋の名物は十団子。小豆ほどの小さな餅を十粒麻紐でつないで輪にしたもので、この絵の茶屋の軒先にもたくさんぶら下がってます。

 

 

歌川広重五捨三次之図之内 鞠子 名物茶店 通期

※会場で展示する作品は、展示期間により所蔵元が異なります。

(7/15~7/30,8/29~9/13)浦上満氏蔵

(7/31~8/28)和泉市久保惣記念美術館蔵

 

鞠子の宿と言えば、芭蕉の句にも歌われたとろろ汁。自然薯がとれる時期だけの季節ものでした。

 

ミュージアムショップでは、楽しいオリジナルグッズが盛りだくさんです。

 

 

おいしい浮世絵展御膳 1680円

美術館のお隣のCafe THE SUNでは、展覧会のテーマに合わせた特別メニューが用意されています。こちらは、握りずし、卵とじ丼、海老の天ぷら、豆腐田楽、スイカという、本展覧会でも取り上げられた江戸の人々の大好物ばかりです。

 

 

豆腐小僧パフェ(1280円)、白玉セット(+400円)

パフェは、よく見ると、クリームの部分に豆腐小僧の姿が。白玉は、フードやデザートを注文した場合のみ注文できるちょい足しメニュー。

 

これ以外にも、いろいろ楽しいメニューがいっぱい。ぜひ、美術館のお帰りに立ち寄ってみてください。

 

また、会期中は、六本木ヒルズ内のタイアップ店15店舗で対象のメニューを注文・購入すると、展覧会オリジナルのポストカードがもらえる連動企画もあります。(Cafe THE SUNは、対象外です。)

ランチがてら、ゆっくり楽しめそうですね。

 

チケットの予約、詳細はこちらのホームページから。

 

 

おいしい浮世絵展~北斎 広重 国芳たちが描いた江戸の味わい~

会場 森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)

会期 ~9月13日(日) 休館日休館日 8月14日(金)

開館時間 10:00~20:00(8月28日は17:00閉館)

※入館は閉館の30分前まで ※会期中展示替えがあります

 

 

 

吉田さらさ 公式サイト

http://home.c01.itscom.net/sarasa/

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