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スリランカで出会ったアーユルベーダ式カレー文化

井原美紀

井原美紀

トラベルライター。
大学時代にツアーコンダクターの資格を取り、その後、僻地探検、旅行コンサルタントなどを経て、現職に。これまで世界97ヶ国、1000都市以上をめぐる。エッセイや翻訳書の著書も多数。

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スリランカ地図

地図制作:Marina ihara

 

 

昔、バックパッカーで世界中を回っていたとき、インドにしばらくはまったことがあります。バックパッカーのお約束です。

 

 

安宿でテレビの料理番組を見ながら、インド人はどんなものでもカレーにできるんだなあと感心したことがあります。
卵とココナッツミルクと砂糖を鍋にどさっと入れているのを見て「カスタードブディングができるのかなあ」と思っていると、最後はなんとカレーになってびっくりということもありました。魚も肉も野菜も卵も砂糖もすべてはカレーに。
ガンジス川になんでも流れているのと通じるものがあります。

 

 

スリランカも同じ。
朝・昼・晩激辛カレー?

 

観光バスの運転手さんに
「スリランカの人たちは本当に朝からカレー食べるの?」
と聞いてみたところ
「そうだよ。でも、朝は二種類くらいしか作らないよ。昼には4・5種類くらいのカレーを食べるけど。ご飯も毎回2種類くらい用意するんだよ。夜は3種類くらいは食べるよ」

 

そ、そうなんだ。

 

スリランカのお米は、なんと200種類以上もあり、現在流通しているものだけでも約60種類。スーパーに行くと、お米が何十類もずらっと並んでいてリッチな気持ちになれます。*注1

 

それも「コシヒカリ」「あきたこまち」みたいに(ちょっと見は同じじゃない?)なんてものではなく、(あんた、どうみたって違うDNAだよね)という明らかに形も色も違うものが豊富に揃ってます。
一度、全種類食べてみたいものです。

 

アーユルベーダは、インド大陸で5000年以上前に生まれた伝統医学です。中国で生まれた中医学と同様、病気の治療だけではなく、身体と心の調和をはかることで病気にならない状態を作る予防医学の側面が強いのが特長です。

スリランカでは2001年にアーユルベーダ省が生まれました。5000年の歴史をもつアーユルベーダの知識を国家財産として厳重に管理すると共に、世界に広める活動をしています。国民の多くが、アーユルベーダについて詳しく、たとえば食について質問すると「それは、身体を温め、肝臓の働きを高める効果があります」といった回答が返ってきます。

 

 

今回は10分でできる美容に良いカレーの作り方を教えていただきました。消化を助け、身体を温める効果があるそうです。
すぐにできますから、作ってみてくださいね。

 

講師は、前回ご紹介したAYU PIYASAのイケメンシェフ。

 

スリランカのアーユルベーダ式カレーを作るシェフ

私のリクエストに応えてオクラカレーを作ってくれるシェフ。

 

 

スリランカのカレーは、日本のカレーと違って、1カレー、1中身!
玉ねぎと人参と豚肉とじゃがいもを全部入れたりしません。オクラならオクラ、カボチャならカボチャだけ。

 

 

また、スリランカで油といえば今日本で大人気のココナッツオイル※注2。ボケも肥満も解消するというココナッツオイルをなんにでもふんだんに使います。

 

【オクラのカレーの作り方】

材料

オクラ(固いところを落としたあと、斜め切り)
塩 大さじ1/2
サフラン 少々
唐辛子みじん切り 大さじ1
シナモン 少々
モルジブフィッシュ 大さじ2
カレーリーフ ひとつまみ
フェンネル ひとつまみ
オニオンスライス 大さじ3
ガーリック 薄切り大さじ 2
ライムジュース 一個分
ココナッツミルク 1Cup
ココナッツオイル 大さじ1

 

 

【作り方】
 ココナッツミルクとココナツオイルをのぞく、すべてのものをボールに入れて、混ぜます。

スリランカのアーユルベーダ式カレー

スパイスをオクラにもみ込むように混ぜます。

 

 

2 1をココナッツオイルで炒めたあと、ココナッツミルクを入れてさっと茹でます。これで出来上がりです。

アーユルベーダ式カレー作り方

フライパンで炒めてから、ココナツミルクを入れてさっと茹でるだけ。

 

 

オンラインでほとんどの材料が揃いますから、調べてみてくださいね。
モルジブフィッシュは、鰹節をこまかく削ったようなもの。削り節で代用できます。
カレーリーフは、香りづけに使うハーブですが、なくても大丈夫です。

 

 

さて、太るはずのない美容系アーユルベーダリゾートで、うっかり太ってしまったほど食を堪能しましたが、 唯一スリランカで見かけてもこれだけはやめとけ、というものをご紹介します。

井原さんまずい実

Veralu (ベラール)という実。苦~い!

 

 

私は、トラベル美容ジャーナリストとして「目新しい食べ物があったらまず口に入れてみる」をモットーとしております。
口に入れて、あまりのまずさにそのまま出してしまったものは、過去に2つだけ。

ベトナムの豚の内蔵入り月餅 *注3  とこのベラールだけ。よほどのことがない限り、口に入れたものは飲み込む私ですが(猿でも犬でも山椒魚でも)これはこっそりエレガントに吐き出しました。

 

苦くて、口の中の水分がしゅっと奪われるようなそんなお味。
「あのオリーブみたいな食べ物まずいですよねー」とホテルの人に言ったところ
「そうですか??あれは血液をきれいにする働きがあり、血糖値の上昇を抑えるので食後に食べる方が多いんですよ」とのこと。

 

良薬口に苦し!

 

ナショナルパークのジープの上で
カウデュラ国立公園を観光。ジープの上から象の群れをたくさん見る事ができました。

 

*注1 ちなみにバナナは30種類、アボガドは28種類もあるそうです。

*注2 ココナッツオイルは、日本ではすぐに固まってしまいます。購入したら広口瓶に入れて、固まりのままスプーンですくって、そのまま鍋に入れて使うと簡単ですよ!

*注3 ベトナムでは、中秋の名月のときに、月餅を食べます。月餅と言えば、蓮の実餡とアヒルの卵の黄身だと思ったら大間違い。スリランカですべてがカレーになるごとく、ベトナムの秋にはすべてが月餅となります。想像を絶する月餅も続々登場します。詳しい話は、またいつか!

 

 

井原美紀ブログ  旅の記録 Let’s GO TO SEE THE WORLD!
http://ameblo.jp/surpriseenterprise/entry-11973818879.html

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