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世界一幸せな北欧流のライフスタイルとは?/森 百合子さんインタビュー

世界一幸せな北欧の、ヒュッゲな暮らしぶりとは?

 

著者interview

「心から好きなこと」と 「ヒュッゲ」があれば、北欧流の出来上がり

森 百合子さん

Yuriko Mori

コピーライター。北欧の食とライフスタイル、旅情報を届けるサイト「北欧BOOK」を主宰するかたわら、2012年、毎年訪れる北欧で集めたヴィンテージ食器などを扱うショップ「Sticka」をオープン。トークイベント「北欧ぷちとりっぷ」も不定期に開催。また’18年には、日本 とスウェーデン外交樹立150周年企画として2国を結ぶ「将来を開くパイオニア」の一人に。自宅も築80年の木造住宅を改築し、ヒュッゲな暮らしを実現

 

 

「ヒュッゲ」とは、「人と人との触れ合いで生まれる居心地のいい空間」といった意味合いのデンマーク語。ひと言で表現できる日本語はありませんが、世界一幸福な国、デンマークの人々の暮らしぶりを代表とした北欧の暮らしが、今や世界中で注目されています。日本でも最近、ヒュッゲに関する本が続々と発売に。そこで長年北欧に通い、北欧に関する著作も多い森百合子さんに、北欧とヒュッゲについて聞いてみました。

 

森さんが北欧に興味を抱いたきっかけは、今から20年前、友人に誘われて観たフィンランドの建築家、アルヴァ・アアルトの特別展に衝撃を受けたことと、その頃趣味として始めたスウィングダンスが、スウェーデンで盛り上がっていたこと。その後、スウェーデン、 フィンランドと相次いで大使館からの仕事が舞い込み、2005年に初めて北欧へ旅立ったのでした。

「憧れていたアアルトの建築を見て回り、ダンスキャンプにも参加しました。そのとき、それまで訪れた国々に比べると治安がよく、旅がしやすいことも印象に残りました」

 

それからは毎年のように北欧へ旅行するように。

「少しシャイだけど、素朴で優しい北欧の人たちとも知り合いになりました。気軽に家に招いてくれることもあり、そのおうちがまたセンスがよくて居心地がいいのです」

 

冬が長く厳しい北欧では、家で過ごす時間が長い分、時間をかけてインテリアを整えるのだそう。お金はかけなくても自分らしく?

「そうですね。流行しているからとか、人と比べてどうとかではなく、彼らにとって重要なのは、第一に自分がそれを好きかどうか。心からくつろげる空間はヒュッゲの基本なのだと思います。一方で、 大事なこと以外は、ま、いいか、と。そのバランスのとり方が絶妙です」

そのバランス感覚は、時間の使い方にも表れているそう。

「スウェーデンでは、忙しくてもフィーカと呼ばれるコーヒータイムを大切にします。夏休みも3~4週間ほど連続でとるのが普通です。休むときは休む。生活の中で、そういうメリハリを大事にしているのが、よくわかります」

世界一周クルーズに行けそうな長い休暇をどう過ごすのでしょう。

「森や湖などへ出かける人が多いです。そして、何をするでもなく、自然の中でゆっくりと過ごします。そうして十分リフレッシュして戻るから、仕事もはかどるのかもしれません」

 

彼らのゆとりのある生き方を知るにつれ、自分が心地よいと思えればそれでいいと気づいた森さん。以来気持ちが楽になり、毎日快適に過ごせるようになったのだそう。

 

本場のヒュッゲを知るには旅をするのが一番と、もともと旅好きな森さんは北欧のガイドブックも多数上梓。

「北欧は女性が一人旅しやすいし、日本人の感性にもフィットすると思います。ヒュッゲなひとときに触れれば、自然と肩の力が抜けるのでは? 仕事や子育てが一段落を迎えるアラフィフ世代が変われば若い世代もずっと生きやすくなると、私は期待しています」

 

頑張って――ではなく、気軽にヒュッゲ、してみますか?

 

『3度めの北欧 スウェーデン 西海岸、空とカフェの日々』

森 百合子 著/スペースシャワーネットワーク

1,600円

北欧に毎年通い続けた著者が、15冊目に上梓し取り上げたのはスウェーデン西海岸。スコーネからヨーテボリまでは、日本から直行便のあ るコペンハーゲンから電車で回れる足回りのよさがピカイチ。自ら足で集めた生きのいい情報満載なので、読むだけでも旅の気分に浸れます。

 

 

撮影/矢部ひとみ〈森さん〉 久々江 満 〈本〉 取材・原文/佐野美穂

 

 

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