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「乳がん」になった……そのとき、あなたならどんな選択をする?

ふみっちー

ふみっちー

ネコとオペラと美味しい時間が好き。

「乳がん」…女性にとって、決して他人事ではない問題ですよね。

いざその時になったら、どんなことが起こるのか、どんな選択を迫られるのか。

心しておきたいものです。

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2003年では4万3718人、それが年々増加している傾向にあり、2011年では7万2472人と倍近い人数に!

 

 

こんにちは、ふみっちーです。
さて、冒頭の人数、何のことだと思いますか? コレは乳がん罹患者数だそうです。
※「全国がん罹患モニタリング集計 2011年罹患数・率報告」(国立がん研究センター がん対策情報センター)より

 

 

先日、ふみっちーは「乳がんと乳房再建」セミナーに参加してきました。とても興味深いお話を伺ってきましたので、ここで紹介したいと思います。

 

 

「ちょっと前まで、日本人は乳がん羅患者は少なくて、米国の1/3ほどでした。それが、今ではそうとも言えなくなってきています。40歳代後半が最も乳がんになる割合が高いとされていますが、高齢化に伴い、患者数では60歳代前半が最も多いのが現状です」と語るのは、昭和大学医学部 乳腺外科教授の中村清吾先生。

乳房再建_photo

 

 

 

「肥満の人ほど乳がんになりやすいなどの統計があるほか、現代人はエストロゲンの影響を多く受けていることも大いに関係しています」

乳房再建_photo

「乳がんと乳房再建」セミナー資料より改変

 

昔の女性は、初潮が遅く、閉経は早い傾向にありました。
また、何度も出産を経験し、その間は月経が止まっているわけですから、エストロゲンの分泌量も減少します。それが今では、早く初潮を迎え、閉経を迎えるのも遅くなってきています。つまり、エストロゲンに支配される時間が長くなっているんですね。
出産も…、ハイ、ふみっちーは産んだことありません。
エストロゲンは、女性らしさを司るホルモンでもありますが、多すぎると、悪影響にもなってしまうとは…。ああ、そしてアルコール、高脂肪食。まさにハイリスクなふみっちーです。

 

 

 

さて、このように増えている乳がんの治療として、正常乳腺を含めたがん周囲を部分的に切除して形を整える〈乳房温存術〉と皮膚を含む乳房全体を切除する〈乳房切除術〉があり、それぞれ下記のように長所と短所があります。

乳房再建_photo

「乳がんと乳房再建」セミナー資料より改変

 

 

 

注目すべきは、上の図にあるように、乳房切除術では乳房再建術によって、見た目はほぼ元通りのふくらみを取り戻せること。
インプラント(人工乳房)、あるいはおなかや背中などの自家組織を移植して再建します。インプラントだと、日帰り手術も可能なんですって。

 

 

 

女優、アンジョリーナ・ジョリーさんが乳房切除をしたときは大きな話題になりましたよね。

乳房再建_photo

 

 

次のページでは乳房再建経験者が登場。貴重な体験談です。

そしてここで、乳房再建術を受けたお二人の方が登場です。

 

つい胸のふくらみを凝視してしまいました。全然自然で、わからないです!

乳房再建_photo

左側の方をAさん、右の方をBさんとします

 

「私は両方の乳房を再建手術しています。

 

まず左胸にガンが見つかり全摘出した際には、自分のお腹の組織を使って自家組織再建をしました。その数年後に右胸にもガンが見つかり、その際はインプラントを使っての人工乳房再建を行いました。

 

今なら人工乳房再建も保険適用となったので負担も軽くなりましたが、私が手術を受けたのは保険適用前のことでしたので、100万円ほどかかりました」(Aさん)

 

 

日本はアメリカから大幅に遅れ、人工物(インプラント)を使っての人工乳房再建術が保険適用となったのは2013年だそう。つい最近だと知り、驚きました!ちなみに、自分のお腹や背中といった組織を使っての自家組織再建についても保険適用になったのは2006年。それまで、再建は乳がんの治療には含まれないとされていたんですって。

 

 

「私の場合は、母と祖母が乳がんだったこともあり、切除を選ぶほうがいいだろうと思いました。ただ、その当時はまだ子どもが小学生でしたので、片方の胸がなくなってしまったら一緒にお風呂に入れなくなるかな、一緒にプールに行っても水着は着られないかも、など、様々なことが気がかりでした。
そんなときに、主治医から再建術のことをお伺いして、決心がついたんです」(Bさん)

 

 

 

 

次ページでは、実際に再建術を受けたときの体験と感想が……

「皮膚を伸ばしていく時期はちょっと痛い思いもしましたが、自分の胸が思春期から大人へと変わっていくような、先生と一緒に建築物を造っていくような、楽しさもありました」(Bさん)

 

 

会場には再建に使用する皮膚拡張器やインプラントなどの展示もありました。

乳房再建_photo

 

皮膚拡張器です。インプラントを入れる前に挿入して数ヶ月をかけて、外から生理食塩水を段階的に注入し、皮膚と周辺の組織をちょっとずつ伸ばしていくのだそう。
Bさんがいう痛い思いと、思春期から大人への胸の大きさへの変化は、これでのばしていく時期の工程でのことなんですね。

 

 

「最初の再建術では自家組織を選びました。一緒に歳を取っていけるおっぱいだから、ということもありますし、当時はラウンド型しかなくて、私の胸の形に合わなかったんです」(Aさん)

 

 

インプラントは見た目や触り心地はほぼ同じでも、ひんやりしているそう。また、歳を取っても、形は変わらないわけです。

乳房再建_photo

 

これが、インプラントです。皮膚拡張器で伸ばしたあと、患者さんの胸に合った形状や大きさを選んでこちらに差し替えます。その後も定期的に検診を受け、加齢によって下垂してくる胸に合わせて、インプラントを交換することも出来るそう。
てことは、一緒に歳を取ることも可能なんですね。

 

 

 

写真のインプラントは、下に厚みがあるしずく状のアナトミカル型。こちらがAさんの胸の形に合う型なわけです。
じつは、日本人の胸に多いアナトミカル型が保険適用になったのは、2014年1月のこと。とても最近なんですね。人工乳房再建が保険適用となった2013年当初は、ラウンド型と呼ばれる丸い形のインプラントのみが保険適用の対象でした。

 

 

最後にお2人から、OurAgeの読者のみなさまへのメッセージが。

 

 

「私が乳房再建術を受けることにしたとき、周りの反応はさまざまでした。
優しさのようでいて、ちょっと違う意見も多かったのも事実です。
温存術のほうが自分の胸を残せるからイイと思われがちですが、実際はひきつれた胸になってしまうことも多いので、一概にどちらが良いとは言えない、と私は感じてます。
もし、皆さんのまわりに乳がんの方がいらっしゃったら、本人がどうしたいのか、もっとふんわりサポートして欲しいと思います」(Aさん)

 

 

 

「私も『命を助けてもらってこれ以上何が欲しいの? もうおっぱいなんてなくても大丈夫じゃない?』という言葉に傷つけられたことがあります。
乳房を再建したことで、私は心が救われました。整形手術のように思われがちですけど、胸を取り戻すことは心のケアになります。その点を理解して欲しいですね」(Bさん)

 

 

 

70代の女性でも再建術を受ける人はいる、とAさんも大きく頷きます。
乳がん患者のコミュニティを通じて、保険適用でなかった時代に切除術を受けた人たちから、再建術を希望する声を多く聞いているそうです。

 

 

 

Bさんも、自身の体験を綴ったブログを通じて、多くの乳がん患者とお友達になれたそう。
「子どもからも、大人になってから新しい友達ができるってスゴイね、と言われています。これこそ“キャンサーギフト”だとありがたく思っています」

 

 

 

 

乳房再建術について、下記のサイトに詳しい情報が載っています。
もしものときのために、ぜひチェックしてみてくださいね。

「乳房再建ナビ」
http://nyubo-saiken.com/

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