自分でもできる養生として、人気の「ツボ」押し。鍼灸師、深町公美子さんによるシリーズです。
心と体にきく 毎日のツボ
第2章 生活習慣病にならないために
第2章では、具体的な症状別に効くツボについてご紹介していきます。
腰だけでなく、ひどい時にはお尻、足の先まで痛みを伴う辛い坐骨神経痛。
今回は、その「坐骨神経痛」の辛い痛みから脱出するのに効果のあるツボをご紹介します。
腰痛とギックリ腰にきくツボは、第4章に掲載していますが、ここでは、「坐骨神経痛」に効き目のあるツボを紹介しましょう。
坐骨神経は、下半身の筋肉を走り、支配する、人体の中でももっとも大きく太くて長い神経です。腰からお尻、太ももの後ろからふくらはぎ、そして足の裏へと続き、足の指まで走っています。そのいずれの場所にでも痛みは出るのですが、なかでも腰に痛みが出た場合がとくに辛い。腰椎や椎間板の異常が原因で、神経を圧迫して痛みが走ります。
ツボは神経に沿った経絡のツボを選びます。まず「承扶(ショウフ)」。お尻と太ももの境にあるお尻の溝の真ん中に位置します。両手でお尻を抱え込むようにして、左右の「承扶」を中指で同時に強く5秒ほど押し続けるのを5回。
次に「 委中(イチュウ)」と「承山(ショウザン)」。人に押してもらうのが基本です。親指を重ねて強めに5秒、5回ほど続けましょう。
神経に沿った経路のツボ押しが効きます!
「承扶(ショウフ)」「委中(イチュウ)」「承山(ショウザン)」
「承扶」は、お尻と太ももの境にあるお尻の溝の真ん中にあります。「委中」は、膝の後ろの中央、「承山」は、ふくらはぎの下です。
「承扶」は両手で抱え込むようにして、中指で左右同時に5秒押し続けるのを5回繰り返します。
「委中」と「承山」は、自分で押すのは相当苦しいはずなので、人に押してもらうようにしましょう。それぞれ親指を重ねて強めに5秒押すのを5回やります。
次回は、空腹感を抑えてやせやすい体質に導く、「肥満」が気になる人におすすめのツボをご紹介します。
構成・編集/U T U . h i m u k a イラスト/丸山裕子