年月がたったら情熱は、たいてい別方向を向いているか、フェイドアウトしている。だから、やりたいことがやれるのは今！！

一条ゆかり

いちじょう・ゆかり　漫画家。「デザイナー」「有閑倶楽部」「プライド」など、OurAge世代なら誰もが夢中になったヒット作多数。大酒豪、愛煙家など破天荒な伝説数多くあれど、現在は家庭菜園でトマトを育てるなど、いたって健康的な日々。この連載ではOurAge世代への”愛とムチの金言”を、ビシビシといただいていきます！

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昔、漫画家さんのパーティなんかで後輩の同業者に会うと、「将来、こんな話を描きたい」とか、「いつか歴史ものを描きたい」とか、ま〜熱く夢を語る人がいたのよね。そういう話を聞くたびに、私はいつも言ってました。「いつかじゃなくて、なぜ今描かないの？」って。

だって作品は描きたいときに描かないと！！

そうすると相手はビクっとして、「いや、今は資料がそろってないから」「まだ力が足りないから」とか言い訳するんだけど、思いがどんどん強くなるっていうことはあまりなくて、10年後には、たいてい気持ちは別方向に向いているか、フェイドアウトしていて、今のような情熱は残ってないと思う。だから作品は、描きたい時が情熱の旬なのよ! 旬が過ぎれば同じ材料でもイマイチのように、鮮度が大事。

ダイエットは明日からやろうと思っても、明日は永久に来ないのよ。明日になったら、明日のその時は今なのよ。その時にまた『明日やろう』と思ってね…いつまで経っても『明日から』。コレはまさしく負のループ！感動が沢山ある今の内に行動を起こさないと、一生ヤルヤル詐欺が続くだけで有言不実行女の道を進むだけですよ。

やりたいことがあるのに、「やらない理由」を探して先延ばしにしている人って、世の中、いっぱいいるんじゃない？「ピアノを習いたいけど、子どもが自立してからにしよう」なんてね。やりたいことを先延ばしする理由は、たぶん色々あると思うけれど、いちばん大きいのは「失敗するのがイヤ」ってことじゃないかと思うのですよ。

やるかやらないかの問題について、一条はさんざん経験した結果自分の答えは出しました。やらなければ、可能性として残っているけれど、実行して失敗したら自分で自分の可能性を潰すわけで、だったら可能性くらいは残しておきたいということなんでしょうかねエ。やって後悔するのとやらないで後悔するのと、どっちがマシか？ですね。

やって痛い目にあったら、二度とアレはやらないぞと対処できるけど、やらないの後悔は、今さら対処できないから一生ウジウジする羽目になると思います！ということで、やっぱりやりたいと思ったことは今やるのが、いちばんいいと思う一条でした～。

と書いているうちに、チョット不安がよぎるので、一応注意勧告を。
もしかして恐ろしく無謀なやりたいことを目指しているのなら、それをやるために必要な技術と努力をガッチリやってくださいね。

一条がやればぁって言ったからやったのに失敗したじゃない〰️〰️、どうしてくれんのよ。責任とって謝罪と賠償しろと言われても、ヤですからね。知りません！

あくまで自己責任でお願いするので、頑張ってくださいませ。