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屋形船で大人の楽々花火鑑賞

吉田さらさ

吉田さらさ

寺と神社の旅研究家。

女性誌の編集者を経て、寺社専門の文筆業を始める。各種講座の講師、寺社旅の案内人なども務めている。著書に「京都仏像を巡る旅」、「お江戸寺町散歩」(いずれも集英社be文庫)、「奈良、寺あそび 仏像ばなし」(岳陽舎)、「近江若狭の仏像」(JTBパブリッシング)など。

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寺社部長の吉田さらさです。

今回は、お江戸の夏の風物詩、花火大会を快適に観る方法についてお伝えしたいと思います。

 

夏の間、東京では花火大会が数々開催され、一度は間近で見てみたいと思うものですが、会場付近は混雑し、トイレや屋台は大行列。席取りやアクセスもたいへん。特に帰りの電車は、朝のラッシュ時以上のぎゅうぎゅう詰めになることもあります。

そうしたもろもろを考えると、ちょっと二の足を踏んでしまうのですが、混雑知らずの特等席で花火を見る方法があるのです。

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それは、屋形船。

花火大会の日には、あちこちの船着き場から屋形船が出ます。

 

普段の屋形船は、東京湾内の見どころを周遊することが多いのですが、この日は花火を見るための別のコースが設定されています。普段の日は10000円ほどですが、花火の日は25000円くらいに跳ね上がります。これを高いと思うかどうかは人それぞれですが、わたしは、先日初めて乗ってみて、「これはお値段だけの価値は十分あるな」と思いました。

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今回わたしたちは、東京の花火大会の先陣を切って行われる「足立の花火大会」に行きました。運営する会社によってお値段や乗降地が違うので、ネット上で比較検討し、晴海屋さんに決定。サイトに書いてある「浮かぶ料亭」というキャッチフレーズが決めてとなりました。それならきっと食事が美味しいんじゃない?

 

もうずいぶん昔のことになりますが、何度か屋形船に乗ったことがありますが、雰囲気はよくても、食事はイマイチというイメージがありました。特に天ぷら。船の上で揚げると船内が油っぽくなるし、外で揚げたものだと、いただくときには、すでにべちゃべちゃ。でも、晴海屋さんのサイトには、食材にも料理法にもこだわりがあるとの旨が書かれています。ふーん、それなら期待が持てそうだ。

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晴海屋さんの本社は葛西にあり、今回の船は葛西乗船場から出ます。もよりの東京メトロ南砂町駅まで送迎バスがきてくれて、楽々アクセス。

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花火は荒川の千住側の河川敷で、7時半から打ち上げられます。乗船は5時。早めに乗って、ゆっくりと食事をしながら会場に向かいます。

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食事は確かに美味しいです。江戸前の天ぷらは、揚げたてのさくさく。これは船内でお料理されているのですが、調理場は客席があるスペースとはきっちり区切られているため、油くささが充満することはありません。

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お酒もソフトドリンクも飲み放題です。

「船でなければ、今頃、河川敷の席取りでたいへんだったわよ。その上、食べ物も自分で持っていくか、暑い中、屋台で行列するかよね。それにくらべて、こんな涼しい船の上でおいしいものを食べられるなんて最高!」と、同行者から称賛の声しきり。お値段はちょっと高いですが、すでに、この船に乗ってよかったと、意見が一致しました。

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いい具合に日が暮れてきたころ、会場近くに到着。

観客が堤防を埋め尽くしているのが見えます。

 

 

次ページに続きます。

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たくさんの屋形船や、個人の方のクルーザーが、花火の開始を待っています。

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晴海屋さんの船は、橋の下あたりに陣取りました。「ここだと音が反響して、より迫力があるんですよ」と、スタッフの方が説明してくれました。

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船室の上に出ると、いよいよ始まりです。川で見る花火は、周囲の船の灯りと相まって、たいへん風情があります。これぞ江戸情緒ですね。

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足立の花火は100年近い歴史を持つ由緒ある大会で、Ⅰ時間に約1万2000発と、短いながら高密度な花火シーンが見られます。

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終了後は、ダッシュで葛西乗船場に戻ります。

下船後も、バスで南砂町駅まで送ってもらえます。花火大会の会場とはまったく違う場所であるため、地下鉄はすいていて、座って帰れます。ああ、楽しかった。楽ちんだった。来年もまた屋形船で花火を見ましょう。

 

 

晴海屋

http://www.harumiya.co.jp/

 

 

吉田さらさ

公式サイト

http://home.c01.itscom.net/sarasa/

個人Facebook

https://www.facebook.com/yoshidasarasa

イベントのお知らせページ

https://www.facebook.com/yoshidasarasa2

 


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